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ビンテージ&アンティーク「買い付け紀行」

アメリカ買い付け紀行「復活祭が近づくころに」

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↑買い付け三日目の朝。
だんだん迫りくるレイクアローヘッド。

 

 

移転したり、縮小したり、
中にはオーナーチェンジや閉業をしていたり・・・・・、

今回の買い付けでは、
ディーラーに多くの変化が見られました。

 

 

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頻繁に買い付けるようになって久しいフレンチ系のディーラーも、
そのうちのひとつ。

 

昨年の夏、彼らからニュースレターが届きました。

それは大家さんから「10月までにここを明け渡してください」と突然立ち退きを強いられ、
あと二か月しか猶予がなくなったことを告げる悲しい知らせ。

「アンティーク屋」と言うよりも、
「アンティークで作り上げた世界」と言ったほうがしっくりくるような、

そんな、
オーナーの情熱と、
熱が伝搬したブースオーナー達とで築き上げられた空間。

それがなくなってしまうなんて・・・

 

規模拡大リニューアルしてまだ数年という背景もありましたので、
みんなの気持ちは如何ばかりかと思いましたし、
再建が心配でした。

 

ところが彼らはすぐに新たな場所を見つけて、
またたく間に再建に漕ぎ着けた・・・・・!

 

そこに訪れるのも、今回の楽しみのひとつでした。

 

 

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そこそこ古くに建てられたレストラン跡なのかな?

踏み固められて、磨きもかかったテラコッタの床と、
アーチがいくつもある天井と、漆喰の壁。

スペイン風の瀟洒な内装でした。

 

でも前と比べると、広さが半分くらいに。

やむを得なかったんだろうな。

それよりも近くにいい場所が運よく見つかって、
すぐに再建して、すごいと思った。

 

 

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素敵な空間も健在!

オーナーはあいにく留守でしたが、
ブースのひと達もとても楽しそうでした。

 

残念だったのは、買い付けたい品に出会えなかったこと。

でもみんなからエネルギーをいっぱい貰いました。

 

 

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↑あ!と声があがったものの、柱の大きな傷が気になって見送ったハッチ。
傷も含めていいと思えるものも沢山あるのですが、この傷はどうしても。。。
 

 

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↑イースターが近かったので、色んなところでウサギが。

 

 

このあと行ったディーラーは、オーナーチェンジ。
チェンジ直後だったみたいで、ちょうどオープン準備中とのこと。

また買い付けが出来ませんでしたが(笑)、
一軒目では良い成果が出ていたので!

 

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↑一軒目を終えて、積み込みの巻。
違反の場所に、いちおうディーラーのお墨付き?を貰って一時停車。
しかし背後の建物は、要人も泊まりにくるホテル。
早速おまわりさんがコンビで近づいてきて焦りましたが、
アンティークのピックアップですと言うと、すぐ理解して手を振って立ち去りました。ほっ。

 

 

さて、お話しが前後しますが、

前回の買い付け紀行のさいごに書いたオレンジ市では、
2005年・初回からの馴染みのカントリー系ディーラーが、
場所は変わっていないのですが、規模縮小で、
半分くらいの売り場になっていました。

 

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三年ぶりに会うオーナーの娘のケイティが
「わーーーお」と声を張り上げて駆け寄ってきてくれました。

ケ「さいごに来たのいつだっけ?」
私「三年くらい前」
ケ「それじゃあ空間が小さくなってから初めてだよね?」
私「うん」
ケ「ね!ね!小さくなったでしょう!」

それが嬉しかったことみたいに、高らかに言うケイティ。

すぐは面喰らいましたが、
「ゆっくり楽しんでいってね!何かあったら声をかけてね!」と、
ほんとうに生き生きとしてて。
そんなケイティが愛おしくなりました。

小さくなったけれど、空間は相変わらずで、
新しいブースオーナーが入ったのか、インテリア本のページを開いたような一角もありました。

 

 

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ゲートレッグテーブルを買い付け。
今回はこれ一台。

「これだけなのお!」と、満面笑顔で怒るケイティでした。

 

 

この善い人たちのビジネスが、
これから先もながく続きますようにと、
色々な行き先で願った今回の買い付けでした。

 

 

 

アメリカ買い付け紀行「フリーマーケット」

日曜日。

オレンジカウンティのフリーマーケット会場にやってきました。

 

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前回の買い付け紀行に書いた、
ディーラーのディアナから教えて貰ったというのはここです。

存在は知っていたのですが、
足が向かなかったところ。

でもディアナの「小さいんだけれど、とてもいい内容なのよ。
あなたのテイストにも合うんじゃないかしら」との言葉にこころ動かされ、
訪れてみることにしたのです。

 

メルローズのフリマくらいかなあ?と
自分なりに小さいのをイメージしていたのですが、
その3倍くらいはあり、浮足立ちました。

 

南カリフォルニアのフリマでは
どこに行っても馴染みのディーラーの姿があるものですが、
ここには誰ひとりとしていない。

みんな、ローズボウルに行っているみたいだ。

そう、第二週なのでローズボウルがあったのですが、
そちらは当初の計画からも省いたくせに、
こちらには来たという(笑)

 

朝いちから来ていますが、
ローズボウルがあるというのに、人がけっこう多くて活気がある。

ローカルエネルギーと、
アメリカでのアンティークの人気の高さを感じながら、
会場をまわりました。

 

 

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買い付けも5日目で、終盤に差し掛かる頃。

もとより少なかった予算も減ってきていて、
出物が多かったらどうしよう・・・と
ヘンな心配があったのですが、

困るようなことにはならず(笑)、
それでいて、ここで欲しいと思ったものは集めることが出来ました。

 

 

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↑右端のシェルフも買い付けました。1920-30年代頃のもの。
ビクトリアンな感じの上品さと、家庭的な感じが同居しています。

 

 

わあ、アンティークの糸つむぎ機!

 

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こんなのが店内にあったら、
しばらく売れなかったとしても、もの達を生き生き引き立てる存在になってくれそうだし、
場に物語が生まれそう・・・・・・

迷いましたが、
今回はとにかく不足している定番商品の買い付けが優先でしたので、断念。

ああ、でも円高だったら買っていただろうなあ。。。

 

ディーラーは一軒一軒に個性があり、
ディアナが言うように良いフリーマーケットだなあと思いました。

 

 

古着と、そして古着リメイクのブースも多かった。

 

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↑こちらはリメイクの帽子も手掛けてるディーラーさんでした。
トラックも気になった!

 

ディアナに「あなたは古着はやらないの?」
「古着もいいと思うけれど。私は大好きだわ」と言われて
(じっさいディアナのブースには、古着のハンガーもありました)、

なんだかKio店内に古着が並んだ絵を想像したらしっくりきて、
古着を見かけると、いつに増して丁寧に見たのでした。

 

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↑妙に気に入った子供用のつなぎ。
「これ一枚だけ急に店に並んでもなあ」と見送ったのですが、頭にインプットしておこう!

 

 

フリマ会場をあとにして、
オレンジカウンティはオレンジ市に移動してきました。

 

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フリーウェイを降りたら立ってたコンテナ看板。

写真だと広く見えますが、小さな果樹園までこしらえてあって、オレンジ市の大アピール。

看板の色のせいですかね、なんだか懐かしい気持ちにさせられました。

 

 

 

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前回は来なかったので、数年ぶりのオレンジです。

ディーラーにも変化が見られました。

ここでのエピソードはまた後日にしたいと思います。

 

今回もお付き合いくださりありがとうございました!

 

 

アメリカ買い付け紀行「スパニッシュな町でのひとこま」

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まずは、入荷についてのお知らせです。


先日のダイアリーでは
「エアー便で」とお伝えさせていただきましたが、

運送会社さんが荷造りしてくださったところ、
見込んでいたよりもワンパレット分、多くなりました、

思ったよりも買い付けのボリュームが多くて
そのことは喜ばしいのですが、

見積もっていただくと、
いくらエアーのレートが良くても
さすがにコンテナ船の混載便との差が大きく開いてしまったので、
予定変更で、船便で出すことになりました。

 

今のところでは、4月24日に名古屋に入港予定です。

早くお披露目出来そうですと大威張りでお知らせしておりましたが、、
こんなふうでこれまでのコンテナと同じ日程となります。

予定が変わってしまってごめんなさい、、、、

お披露目は、ゴールデンウイーク頃になりそうです。
白山町がいちばん気持ちのいい季節です。

入荷状況は順次お知らせさせていただきますので、
どうぞよろしくお願いいたします!

 

 

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さて、今回の買い付け紀行は、ある日のひとこまを。

 

土曜日は、オレンジカウンティの海辺のエリアをまわりました。

その日の二軒目での出来事です。

 

訪れたのはアンティークモール(冒頭の写真)。

観光地にあるので、町もモールもいつも賑わっているのですが、
この日は何かイベントでもあったのか、
とにかく車がぜんぜん停められなくて、、

モールの裏の駐車場も、とても広いのにいっぱい。
通りの駐車スペースも、何ブロック先まで行っても満車。

町はずれのショッピングモールの駐車場が空いていたので停めさせて貰ったのですが、
車だと近く感じても、
いざアンティークモールまで歩いてみると15分もかかってしまいました。。

 

せっかくなので散歩を楽しみました。

 

 

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↑町にはスパニッシュな建物が多いです

 

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↑スパニッシュな何か?を取り壊したかと思われる跡。
噴水と塀のいちぶだけ残っていたのを、フェンスの網目にレンズを入れて撮影。。


 

モールが見えてきました。

 

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到着すると、いつもは施錠され「正面へおまわりください」との札をさげた扉が
開け放たれています。

 

扉の横は、前回アンティーク食器をいくつか買い付けたブースで、
今回も楽しみにしていたところ。

ブースにはマダムがひとりいて、
値札をつけているのが戸口から見えました。

ここのブースオーナー、いるのは初めてだ。

「ここから入ってもいいですか?」と聞くと、
「もちろんよ。どうぞ入って来て」との優しい声。

 

アンティーク食器をこよなく愛しているという彼女の名前は、ディアナ。

「ハリウッドで長く暮らしていて、メルローズに店も持ってたんだけれど、
姉がいる海辺のこの町に数年前に越して来たの。今はこのブースのオーナーよ」と。

 

 

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↑お客さんが入れ替わり入ってきました

 

日本でアンティークショップをやっていて、
アメリカで買い付けをしていること、

私も数年前に大都市からカントリーサイドに引っ越したということ、

ディアナのブースからも前に買い付けたことがあると言うと、

ぜんぶにびっくりしてくれました。

 

 

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スポードのブルーイタリアンみたいなのをセットで展開してみたくて、
何かないかなと期待したのですが、

今回の出会いは、
ひと目惚れしたロイヤルアルバート、
日本のなのよとディアナから紹介されたシリアルボウル、
あとクロス類を少しにとどまりました。

 

 

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クロスの中の一枚は、1920年代のフランス製。

少し高かったので、ディアナの熱心さがなかったら断念していたかも。

色々なレクチャーを聞くことが出来ましたし、
耳寄りなフリーマーケット情報まで貰えて、
ブースオーナーがいるのも楽しいし良いな。
 

 

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けっきょくここのモール全体での出会いも少なく、
車を正面にまわす必要がなかったので、
大きな紙袋を両手に提げて、ふたたび駐車場までの15分の道のり。。。

それなのに行きに目に入って、
拾おうか拾わまいか迷った立派な松ぼっくりを
やはり拾うことにして。。。。

 

松ぼっくりは緩衝材にもなってくれそうだったので
家具のひきだしに入れました。

この日の思い出と一緒に、来月ひきだしから出て来てくれます!

 

 

アメリカ買い付け紀行「サンディエゴのたからもの」

二日目。

サンディエゴ方面へ。

 

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サンディエゴの手前のオールドタウンでの買い付けを終え、
こんどはメキシコ国境付近の町まで大きく移動。

 

どちらの町もディーラーが多いので
いつもなら二日間に分けてまわるのですが、
今回は確実なディーラーを目指したかったので
オールドタウンを午後いちばんにはひき上げて、次の町へ。

 

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↑オールドタウンで買い付けた品のひとつ、古いバギー

 

 

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次へは、内陸をずっと通ってのルート。

ロッキーマウンテンを越えて行きます。

 

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大好きな道。

陽光があたる乾いた山肌に、
牧柵や農場が時おり姿を現す。

「こんなところに住んだとしたら、どうやって暮らすだろうな」
「アンティークを手直してフリーマーケットに出して、
ブースのかたわらに敷地で採れた果実で手作りしたジャムを並べて売るとか?」

考えていたら楽しくなった。

 

 

サンディエゴに到着。

 

まず向かったディーラーは、
主要なバイヤーコンビが辞めてテイストがすっかり変わってしまって以来、
足が遠ざかっていたところ。

久しぶりに彼らのブログを見るとテイストが戻ってきていて、
自分のなかのアンテナも大きく振れたので、
数年ぶりに訪れました。

 

 

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オーナー・ロリの旦那さまのジョンが私に気づき、
飛んできてくれました。

ロリは体調を崩してお休み中とのことでびっくりしましたが、
「すぐ治るから心配いらない。次回は会えるよ」とのこと。

 

「そうそう、ジェームスとブライアンがまた戻ってきたんだよ」
私が来なくなった理由が分かっていたのか、
ジョンは得意になって、くだんのバイヤーコンビのブースに案内してくれました。

 

ブログで見たテーブルがある!

 

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予想通りのプライス。
でも今のレートだとなあ、、、、、

久しぶりに来て、初めての値段交渉が始まりました。。

ジョンがその都度根気よく二人に電話してくれたお陰で、
何とか欲しいものを集めることが出来ました。

 

ロリのブースにも、とびきりのキャビネットが!

 

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もう売値と変わらない金額だったのを、
ジョンがロリに自主的に掛け合ってくれました。

申し訳ないくらい値引きしてくれたのですが、
それでもまだ厳しくて・・・・・

「この家具の値打ちはちゃんと分かっている、
けっして高いとは思わない、
今は円安だから、それで厳しい」ということを
きちんと伝えました。

するとあと少し値引きをしてくれて。

まだ厳しいには変わらなかったけれど、
もうそんな問題ではないと思った。

オーナー夫妻との友情って言うと
書いているそばからなんだか恥ずかしくなってきますが、、
そんな気持ちも確かにあって・・・・・

キャビネットを買い付けました。

 

この日は男手がジョンだけでした。

車への積み込みが以前と比べて少ししんどそうだったので手伝うと、
「Kioは強いんだなあ」と。

そうだよ、いつも手伝うなって頑なに言うけど、
ほんとは力持ちなんだよ、
だから一緒に運ぼう。

二台、一緒に運びましたが、
次の家具の時には女性スタッフが呼ばれて来ていて、
あとは終わりまで彼女が積み込みの補助に。

 

 

このあとサンディエゴのディーラーを三軒まわり、
今度は海沿いを通って帰りました。

 

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忙しい一日でしたが、
ロリのウエアハウスでの出来事が何度も思い出される帰途でした。

みんな本当にありがとう。

 

初日(前日)があまりふるわなかったので、
無事に買い付けが出来たことにも感謝の一日となりました。

 

アメリカ買い付け紀行「マジックアワー」

3月6日から14日までアメリカ買い付けでした。

 

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今回も「イースト」と呼ばれているLAの東エリアに滞在しました。

 

ダウンタウンLAの運送会社さんでの荷下ろしを終え、
帰宅渋滞のフリーウェイを避けて
した道でホテルに戻る、

途中、40年代くらいまではLAの繁華街であったであろう面影の残る街並みを通り過ぎ、
そして静かな住宅街を抜け、

 

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毎日ルートを少し変えてみての20分間、

3月のLAの夕暮れどきは20時近くまで続くのですが、
どこもかもが明るいオレンジをまとった・・
何とも言えない光の景色のなかを走るのが楽しみでした。

 

 

買い付けの結果ですが、

今回は家具の買い付けもおこないましたが、
円安で予算がずいぶん減ってしまったため(同じ金額の円で予算を組んでいるので)、、
コンテナ満載にははるか及ばない量になりました。

 

もっと予算があれば買いたかったもの・・・・・
たくさんありましたが、
でも涙を飲んだもの(?笑)でいうと
大型家具3点くらい。

シビアに買い付けが出来たと思いますし、
中身にも満足が出来ています。

 

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買い付けに出るようになって、19年になろうとしています。
(けっこうびっくり・笑)

 

思えば最初の頃はもっと予算も少なくて、
コンテナをチャーターしても、その半分にも満たない量なんてことも何度かありました。

そのうちに予算も物量も増えて、
二か月に一度渡航しても追いつかない時期が長く続いて・・・。

三か月に一度にして、量を増やす作戦に変えて、
それ以降はそんなペースになったけれど、
ものが見つかりづらくなってきて、買い付けエリアの拡大に迫られた数年があり、

そして2020年から三年間は、行けない期間になった。

 

やっていれば色んなことがありますね。

19年間分のことはぜんぶ、
どれもこれも経験出来て良かったことばかりだと思っています。

 

 

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さて、買い付け商品の入荷についてですが、

運送会社さんの梱包が終わっていないのでまだ正式決定ではないのですが、
見立てでは航空便のレートが良かったので
船の混載便ではなく、家具も小物も一切合切、エアー便で送ることにしました。

そうなれば、量は少ないですけれど、
早く到着します!

また順次ご案内させていただきますので、
どうぞよろしくお願いいたします。

 

ダイアリーも次回から買い付けのお話を綴っていきますので、
お付き合いいただけたら嬉しいです!

 

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アメリカ買い付け紀行「オールドタウンへ」

 

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土曜日は、LAから200キロほど離れたオールドタウンへ。

 

 

 

もともと荒野だったところに造られた新興住宅街を
いくつも越えて行くルート。

 

途中まではLAへの通勤圏でもあり、
平日だと激しい渋滞に巻き込まれるので、

土曜日を選びました。

 

 

ところが30分くらい走ったあたりで、車の流れが止まってしまい・・・。

 

普段は混まないところだったので事故かと思いきや、
道路工事でした。

 

しかも通行止めをしているとのことで、
この先のインターでフリーウェイを強制的に降ろされることになり・・・。

 

 

カーナビはフリーウェイを使うルートしか教えてくれないし、
私のスマートフォンはWiFiのあるところでしか使えないので、

どうすれば・・と思ったのですが、

他の車がみな同じように進路を取っているところを見ると、

これについて行けばフリーウェイに乗れるだろうと。

 

した道でも工事をやっていて、ずい分と時間ロスをしましたが、

40分くらい走ってフリーウェイの乗り口に出ることが出来ました!

 

 

 

 

 

 

 

した道はずっと新興住宅街でした。

 

子供達のフットサル大会の様子が見れたり、

ある住宅地などは区画が牧柵で囲われていて農園地帯風だったり、

別のところはリゾートホテルのような瀟洒な塀で仕切られていたりで、

普段走り過ぎるだけの町にズームイン出来て面白かったです。

 

 

 

 

アンティークディーラーだって
探せばきっと何軒かあるんだろうなあ。

 

 

初回買い付けに出る前、

買い付けの大先輩に、

「え?フリーウェイだけ使うの?

じゃあ、した道にある小さいところには行かないんだ」

と言われたのがいつまでも頭に残っていて。

 

小さいところだってフリーウェイを使って行けるけど・・・

と、内心で思ったものでしたが、

先輩は偶然の出会いにも懸けていたのかもしれないな。

 

そんなことを思いながら走っていました。

 

 

 

 

 

オールドタウンは観光地でもあるので、
三連休で大賑わいでした。

 

観光地ですがアンティークのモールやディーラーが集まっているので、

毎回必ずと言っていいほど訪れています。

 

 

 

 

 

一軒目のモールへ。

 

ここは、のんびりした人が多くて、

三年ぶりなのにそれにはまったく触れてこずに、

今回は小物の買い付けなので車のサイズを小さくしたのですが、

「いつものでかいバンはどうした!!」と、
そこかい!って(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

↑買い付けたものの一部

 

 

 

日本語が聞こえてきたので、どうしても話しかけたくなったのですが、

アンティークが好きでいろんなモールを回るのが趣味だという

現地在住の方々でした。

 

お二人ともとても気さくで、話しかけたことを喜んでくれました。
情報交換も出来て、思いがけずの楽しいひととき。

 

日本語で喋る私を初めて見て、モールのオーナー氏がきょとんとしてました(笑)

 

 

 

なんだか思い出につられて

のんびりムードになった今回の買い付け紀行でしたが、

オールドタウンをくまなく回り、

さらに南へ行った農場地帯に点在するディーラーにも寄り、

内容はと言えば、なかなかハードな一日で、
そしてほっとするような出来高でした。

 

 

 

 

↑フロレンタインのこんな一台がありました。

蓋式になった天板を開けると、ドレッサーになります。

こんなの初めて見る・・・!

でもモノ自体が高いうえに、さらにこれを航空便で運んだら・・・・・

さすがにこの子に関してはコストのことを考えて涙を飲みました。

今回唯一の心残りです(笑)

 

 

 

↑おまけ

あるモールに出来ていたグロッサリーストア。

什器のビンテージを商品にしながらの贅沢な展示で

かっこよかった。

 

アメリカ買い付け紀行「19世紀の木馬を買った日」

5月25日。
買い付け二日目。

 

この日は車で1時間の町からスタートして、
フリーウェイ沿線に点在するディーラーに立ち寄りながら

帰って来るプラン。

 

15軒くらい回れたら・・と。

今回の日程の中では、いちばんの勝負の日です。

 

 

 

 

 

まずは小物を目指してアンティークモールへ。

 

前日のモールでは古道具多めだったのに対して、

こちらではエレガントなモノが多く見つかりました。

 

思えばKioを立ち上げた時から「バランス」をいちばん大事にしていたので、
良い滑り出しに。

 

 

 

次にフレンチ系のモノが集うディーラーへ。

 

 

 

 

オーナーがイタリア旅行中で会えなかったのですが、

アメリカに滞在している間、

イタリアの彼女とインスタグラムで何度かメッセージをやり取りし合ったことが

今回の思い出になりました。

 

LAのディーラー情報まで教えてくれて
(そこにはあいにく時間が無くて行けなかったのですが・・)、

バカンス中なのに親切にしてくれてとても嬉しかった。

 

ここのマダム達もですし、ブースも大好きなディーラー。

 

もう二度と来れないことはない筈なのに、
「またあの場所に行けるのかしら?

またあの人達に会うことが出来るのかしら・・・?」

何度もそうやって思っていたので、

駐車場に車を停める時からドキドキそわそわでした(笑)

 

モノは思っていたより見つからなかったので、

名残惜しい気持ちではあったものの、足早に次のディーラーへ。

 

長期の休業中だったり、閉業していたディーラーもあったりで、

3年のブランクを感じながら、

出国前にリサーチしてた時「シャビーシックの取り扱い」との紹介文に
楽しみにしていた新規のディーラーへ。

 

 

 

 

雰囲気は良かったのですが、雑貨店といった内容で、
こちらも足早に。

 

 

何軒か回っているのに、上手く買えていないことに気づく(笑)

 

ここで作戦変更。

 

一軒目のように確実なディーラーを

この後は回っていくことに。

 

 

すると、この後からは好調に転じてくれました。

 

 

ロマンチックなオイルランプとフェントンのキャンディポット&ホルダーが同時に!
テンションが上がりました。

(どちらもすでにご成約となっております)

 

 

 

 

 

そして19世紀の木馬三輪車が視界に・・・・!

 

 

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前日の運送会社さんとの打ち合わせで指南いただいた
「最大の背丈」をたぶん超えています。

コンテナじゃないのを初めて悔やんだ瞬間でした。。。

 

車輪、外せないかな?

横向きにするとか?

 

色々考えた末、

「えーい。もう超過料金でもいいや!」

ということで、買い付けることに。

 

「思い切ったことをする」

そういえばこの心構えでいつもやっていたんだったなあ。

こんなふうにして集めたモノ達が、お客さまに喜んでいただけた。

そんなことを思い出し、またアクセルを強く踏みたくなったのでした。

 

 

 

最後に行ったディーラーは、オーナーがチェンジしていました。

 

ショップと倉庫が一体になった、

広くて、ほの暗くて、静かな空間。

 

雰囲気はそのままに。

品物のテイストも、それに匂いまで以前と一緒でした。

 

家具メインの買い付けだったら、

ここも足早に去っていたのかもしれませんが、

しかし小物となると、どんどん掘り出せるのです。

 

「日本でリセールする」と言うと、

かなり良い条件にしてくれて、すごく有難かったですし、

 

時間を忘れて買い付けてたら

終業時刻をとうに過ぎてしまっていたのですが、

ディーラー夫妻は何も言わずに待ってくれていて、

それにも感謝の思いでした。

 

「昔、佐世保にいたことがあるんだよ。日本はとても美しい国だね」

 

車への積み込みの時に、旦那さんがそうやって言うので

またもや嬉しくなり。

 

別れ際には「アリガト!」と言って手を振ってくれました。

 

 

15軒も回れませんでしたが、
内容は納得のいくものに。

 

フリーウェイもスムーズに流れていて、

「木馬が乗ってるんだ!運送会社さん何ていうかな?」と思うと

笑みが勝手にこぼれてきて。

いい帰り道でした。

 

 

「そういえばジャカランダの季節だったなあ」と。

また写真時は青空ですが、ほんとに毎日曇りだったんです。。。

 

アメリカ買い付け紀行「ロッキーロードを越えて。古き良きモノに出会いに」

初日。

 

朝10時にロサンゼルス国際空港に到着。

 

 

↑レンタカー会社さんの送迎車を待っているところ

 

 

ちょうど渡航が決まった頃、

大量の移民が南の国境を越えて入ってきているという情報が

連日のように流れていたので、

イミグレーションでさぞや時間が取られるのでは・・と気がかりだったのですが、

 

審査のカウンターがフル稼働していたので、

スムーズに入国することが出来ました。

 

 

「よし!」

 

もし入国に時間がかかるようだったら

近場に予定変更しようと思っていたのですが、

計画通りに動ける。

 

空港(レンタカー会社さん)から1時間半の町へ出発です。

 

 

小物がいちばん多く見つかりそうなところ・・・ということで、

何軒かのディーラーが候補にあがったのですが、

 

今回は古い時代の道具やキッチン用品を集める目的もあったので、

そんなモノ達の出物がとくに多そうな場所を

まずは目指しました。

 

 

 

 

 

1時間ほど走ると、岩山が現れます。

 

「見えてきた、見えてきた!」

 

初回買い付けから18年、

行くほどにこのアメリカのロッキーロードが好きになり、

「ここを走るのが人生」みたいになっていたので(笑)、

久しぶりの走行に長旅の疲れも飛んでいきました。

 

 

 

目的地のアンティークモールへ到着。

 

小物が多く買えるのはアンティークモールなので、

今回はこれまででモール率がいちばん高かったです。

 

経験からなのか、

面白いものでモールの扉を開けると

大漁なのか不漁なのか、まあまあなのか・・

何となく分かるのですが、

開けた瞬間に「ある!」とセンサーが働き、

何も買わないうちから「ありがとう、ありがとう」と

お祈りのように唱えていました(笑)

 

 

モールのマダムがお水のボトルを二回差し入れてくれて、

水分補給しながらだったこともあってか、

いつまでも動き回っていたい気分でした。

 

買い付けは本当に楽しい・・・・・

 

 

 

 

 

 

ここのモールにある古道具のブースを念頭に置いてきた甲斐あって、

このブースだけでも色々と集めることが出来ました。

 

 

 

 

ここ二~三年でお菓子作りをよくするようになり、

「材料を混ぜ合わせるのに、陶器のボウルが欲しいな」って

ずっと思ってたんです。

 

ずっしりした陶器ボウルの方が安定してて混ぜやすいし、

陶器だと道具の当たりがいい。

そして見た目もいい!

 

プロだと日々のことなので扱いなど不便がありそうですが、

趣味で作るぶんにはとっても優れモノなんじゃないかなって。

それで自店でも手掛けてみたくなったのです。

 

そんなわけでバイイングリストに載ったアンティークの陶器ボウル、

さっそく数点ほど手に入り、

順調な滑り出しにも嬉しくなりました。

 

 

 

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聖人達の像も!

 

 

 

 

 

今回の買い付けでいちばん残念だったのが

吊り下げ型の照明がぜんぜん集まらなかったこと。

 

思えばこの兆候は以前からあったのですが、

けっきょくここで買えたステンドグラスのペンダントと

あと一台のみの収穫でした。

 

オイルランプ型の吊り下げランプなんかあれば最高だったのですが。

 

その代わり、オイルランプ型テーブルランプが何台か見つかったのと、

アラジンの本物のオイルランプとの出会いがありました!

 

 

 

↑ずっと曇りだったと前回書いたのに、なぜか写真の時だけ青空、、(笑)

 

 

午後からのスタートでしたし、

運送会社さんへの挨拶もあったので、

初日は一軒でおしまいに。

 

シートベルトを締めて助手席に座る聖人達の像が

帰り道のお伴になってくれました!

 

アメリカ買い付け紀行「久しぶりに旅に出て」

5月24日から31日までアメリカ買い付けでした。

 

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三年ぶりです。

 

初めてのコンテナを使わない=家具を買わない買い付けでしたので、
どうなるだろうと心配もあったのですが、

 

いざ蓋を開けてみると

手掛けてみたいモノが行く先々で沢山あり、
予算分しっかりと集めることが出来ました。

 

 

↑目的のひとつだったテーブルウェアも順調に集まりました。

 

 

逆に家具(Kioで買い付けられそうな)が、

びっくりするくらい少なかったです。

 

家具のディーラーは回らず、

小物が見つかりそうなところを目指していったので、

当然と言えば当然だったのかもしれませんが、

 

でも、いつもだと素敵な家具がいっぱいあるところや、

スペシャルなモノが一台二台見つかるようなところも、
どういうわけか家具に関しては品薄だったり皆無に等しかったりして、

 

もしコンテナだったら上手くいかなかったんじゃ・・と何度も思う場面ありの、

久しぶりの買い付けは、そんな回でありました。

 

 

さて、ここでいったんお知らせです。

 

今回は手荷物以外の商品を航空便で送りましたので、

なんともう明日入荷してくることになりました!

 

何時に届くか分かりませんが、明日は開梱にあてて、

それから金曜土曜とお休みをいただいて店づくりをする予定です。

 

11日日曜日からのお披露目となります。

もしお時間ありましたらぜひ遊びにいらしてください!

HPにも出来るだけ毎日アップをしていきたいと思っています!

 

 

カリフォルニアは土曜日以外ずっと曇り空で、

日本よりも気温が低く、
持って行った半袖は一度も着れず終いでした。。

 

 

いつも滞在するダウンタウンLAのホテルが

円安もあってどこも高かったので、

「イースト」と言われるサンガブリエル~ローズミードのエリアに泊ったのですが、

静かな住宅街なのに、

大通りにはアジア系の飲食店が軒を連ねているという

ちょっと面白いところでした。

 

名前は「ハワイ」なのに、入ってみるとアジア食材の専門店だった、

そんなスーパーマーケットもあり、

「安い!」と、思わずクコの実やドライ台湾フルーツの大袋を買ったりして(笑)、

ヨーグルトに入れて食べたりしていました。

 

 

 

 

今回アメリカは三連休があり、

運送会社さんもその間はお休みだったので、

夕方倉庫に行かないだけで

仕事が終わると「ああ今日も一人で動いてたなあ」って感が強く、

 

そして車や人通りの少ないイーストの町のホテルに帰ってくると、

こんどは朝からの移動移動の一日が嘘みたいに思われてきて・・・・・

 

 

久しぶりだったからかもしれませんが、

なんだか一週間だけ・・それなのに長い・・アメリカ暮らしをしていたような、

不思議な感覚が今も残っています。

 

 

 

 

買い付け紀行、ゆっくりペースになるかもしれませんが、

次回からは買い付けの様子も綴っていきたいと思いますので、

またよろしければお付き合いください。

 

ありがとうございました!

 

 

買い付けこぼれ話 2019年9月ロサンゼルスにて

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今日HPにアップをした油絵。

 

 

 

前々回なので、

9月の買い付けになるんですね、

そのときにハリウッド界隈で出会ったものです。

 

 

サンセット大通り沿いに

馴染みのビンテージディーラーがあるのですが、

LAの明るい光りが差し込むウィンドウに

この絵は飾られていました。

 

 

 

 

見た瞬間、

「Kioにぴったりの色だ!」と思いました。

 

そして、買い付けられたらいいなあって。

 

 

お店の奥の壁、入り口、床の上・・・・、

ディーラーにお願いして

絵を色んな場所に移して見せて貰ったのですが、

 

どこで見てもやっぱり素敵で、

ディーラも、それにその場その場で居合わせたお客さんも、

「色が好き!」と口を揃えて言っていました。

 

 

 

ずい分と前のことなのですが、

 

ネットショップの常連のお客さまで

「ぜんぜん必要じゃないし、探していたものでもないのに、

どうしても欲しくなってしまう物がときどきアップされるんですよねぇ。

それでそんなときは、悪あがきでとりあえずその子のアラ探しをしてみるんです。

でもけっきょくはお願いすることになっちゃうんですよねぇ。

岡田さん、困ります!」

なんて、電話口で笑いながらおっしゃっていたことがあったのですが

(ごめんなさい。。。)、

 

私も買い付けのときに、まさに同じようなことがあります。

とりあえずアラ探しをしてみるという心理が、とくにそっくり(笑)

 

この絵も、Kioの商品としてぜったい必要だったかというと

そうでもなかったと思うのですが、

どうしても欲しい気持ちになりました。

 

アラ探しもしてみました(笑)

(もちろん前述のお客さまもそうですが、

本気でアラ探しをするわけではなくて、

買わない材料がひとつでもないか・・

要はいつもしている状態チェックと同じことなのですけれど。。)


 

 

そうやって色々悩んだり?して行き着いたのが

この絵を買ったら未来のKioに繋がっていきそうだし、

健全な気持ちにもなれそうっていう答えだったんですね。

 

 

 

それにしてもLA、懐かしいような気持になります。

 

みんな元気かな。

 

早くロックダウンが解除されますように!