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ビンテージ&アンティーク「買い付け紀行」

アメリカ買い付け紀行『19世紀のホテルの界隈で』

ある日の買い付け。

 

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まずやって来たのは、

19世紀に建てられたホテルや建築物が集う町。

 

 

 

 

これらを囲むようにしてアンテークディーラーが点在しています。

 

 

 

 

 

 

はじめてのところをまず訪れてみたのですが、

こちらでもチョークペイントを扱っていました。

 

 

杢目を残したフレンチスタイルの洒落たチェストがあったので駆け寄ってみると、

天板に輪ジミがたくさん付いていて・・・。

 

するとすぐさまディーラーのマダムがやってきて、

「これね、ちょうどこれからペイントするところなのよ」とのこと。

 

オリジナルを再現するレストアも素晴らしいですが、

ペイントしてリメイクするのもまた素敵な方法だと思う。

 

なかなかそこまで手がまわりませんが、

Kioでもスポット的にやっているリペイントを、

少しずつでも拡大していきたいです。

 

チョークペイントは、私たちをそんな気持ちにさせてくれた塗料です。

 

 

 

 

 

 

ホテルを挟んですぐのところに、

次に行くアンティークモールがあります。

 

前々から中の様子を見てみたかったホテル。

ちょっと通り抜けさせて貰って、モールに移動することに。。

 

 

 

 

 

通り抜けるだけではあれなので、

ホテル内にあるカップケーキの店で買い物を・・と思ったのですが、

すごい人だったので断念。

 

いつかゲストとしてゆっくり滞在してみたいものです。。

 

 

 

 

 

 

モールには、先のホテルからの出物と添え書きされたアンティークの椅子があり、

ちょっとびっくり。

 

ホテルは映画のロケでもよく使われてきたのだそうで、

どこか40年代のハリウッドの香り漂うこの椅子は

きっと良く似合っていたんじゃないかなって思います。

 

縁を感じて、心意気で買い付けました。

(というのも、少し高かったので・笑)

 

 

 

モールは、地下にも売り場があります。

 

建物はもともとデパートだったのかな、

地下へ続く広々とした階段には、真鍮の手すりが付いていて、

足もとには絨毯が敷き詰めてあります。

 

階段を下りると、左手にはイギリスの重厚な家具でしつらえられたレストランがあって、

ここの地下へ行くのはなかなか気分がいいのです。

 

 

モノも何点か見つかり、嬉しい気持ちになっていると、

かかっていたラジオから

リンゴ・スターのバージョンの「You're Sixteen」が流れ始めました。

 

この曲のオリジナルが大好きなのですが、

モールの雰囲気と相まって、リンゴバージョンも素敵でした。

 

 

 

 

 

 

別なディーラーでは、ヘンレドンのビンテージソファが見つかりました。

 

椅子モノのいい買い付けが出来ると、

責任が果たせたような気持ちになります。

 

 

 

 

 

 

 

ホテルのある町では10軒のディーラーをまわり、

大きく移動して、次は10年ぶりくらいの町(上の画像)に行きましたが、

今日はホテル界隈でのお話ということで

これで締めくくりたいと思います。

 

 

ちなみに次の町でもまずまずの数の出物がありました。

何度か行っていたアンティークモール、ちょっと迷路みたいな間取りで、

「そういえばこんなだった!」って、懐かしかったです。

 

ここでは「You're Sixteen」のオリジナルがかかってくれてたら

嬉しかったところ(笑)

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『アパッチジャンクションへ行った日』

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アリゾナとひと口で言っていますが、

私が今のところまわっているのは

「グレーター・フェニックス」と呼ばれる、

アリゾナの州都フェニックスから、車で半径40分くらいのエリア。

 

カリフォルニアでは半径3時間くらいのエリアをまわるので、

正味二日間ですが、

こうやってコンパクトに動ける買い付け日が出来たこと、

なんだか気持ちの切り替えにもなっています。

 

(カリフォルニアから車ですごい時間をかけて移動してきているのだから

変に聞こえるかもしれませんが(笑)、アリゾナ滞在中はほんとにそんな感じなのです。

あと、渋滞が無いのも気に入っています!)

 

 

 

二日目。

 

朝から大物がいくつも見つかりました。

 

 

↑珍しいところでは、こんな真鍮製のホールツリーも。

 

 

お昼を過ぎた頃にはもう、バンの荷台も三分の二ぐらい埋まりました。

 

 

そこで、ちょっと予定変更。

 

ディーラーの数が少ないので、

後まわしにしているうちにタイムオーバーとなり

前回けっきょく行けなかった町が同じグレーター・フェニックスにあり、

今回も最後に行こうと考えてたのですが

そこへ先に出かけてみることに。

 

 

 

町の名前は、アパッチ・ジャンクション。

 

 

フリーウェイに乗ってしばらく走ると、

前方に山が見えてきました。

 

 

 

 

LAからアリゾナへ向かう道中の砂漠にも

こんな形の山がときどきありますが、

フェニックス界隈では見たことがなかったので

テンションがあがってきました。

 

 

 

 

 

 

町に到着。

 

目的地に向かう道の先には、さっきの山が。

 

 

フェニックスやメサ、スコッツデールなど、

グレーター・フェニックスを構成するほかの町と同じようなのを想像してたのですが、

ここアパッチ・ジャンクションだけが砂漠の景色です。

 

思えば、訪れる前までの私の中でのアリゾナのイメージって

こんなだったなあって。

 

 

 

 

 

 

そして目的地のアンティークモールに。

 

張りぼてですが、それなりに古い建物。

こんなウエスタンな感じ、大好きです!

 

ウエスタンの町並みというより、

砦を表しているんだろうか?

 

 

 

 

 

 

あの山のだいぶ近くです。

 

 

むかし買い付け紀行で、

アメリカの好きなところのひとつを挙げたことがあります。

 

短い歴史だからこそ、人間的なドラマが町や建物に張り付いているような感じがして、

そこが好き」

そんなことを書いたのですが、

ここに来たときもそうやって思いました。

 

 

 

ワインカントリーなど、観光地でもある町だと

モールの感じが、なんとなく観光客仕様になってるなって思うところがあります。

 

ここもそんな感じかな・・と思って入ると、

ガラスやおもちゃなどのアイテムが充実していて、

コレクターが遠くからでもやって来て、自分にとっての宝物を探す・・・

そういった毛色のモールでした。

 

 

 

 

 

GEのビンテージの扇風機、発見!

 

なんてかっこいいんだろう。

 

店でも回せるし(もちろんエアコンはありますよ!冷気の循環用にです)、

欲しかったのですが、

なかなかGEのビンテージ、高値なのです。。。

 

 

ここではテーブルランプやフロアランプが何台か見つかりました。

Kioにとってこの二者が集まるのは、大収穫です!

 

 

主だったディーラーは、調べる限りここだけでしたし(小さそうなところならいくつかあったのですが)、

モールのオーナーに聞いても、

「あんたの買い物ならフェニックスの方がいいだろう・笑」とのことでしたので、

アパッチ・ジャンクションはもう引きあげることに。

 

 

 

 

 

しかし、この山がなぜかすごく気になるのです(笑)

 

 

 

 

それで、山がいちばん良く見えそうな道を、遠まわりになるというのに曲がってみたり。。

 

「私は山の写真を撮りに来たんかい!」と、自分につっこんでいました。。。

 

 

アパッチ・ジャンクション、とても良かったです。

 

 

 

 

 

 

 

このあとは別の町のディーラー5軒をまわり、

画像のフィレンツェのテレフォンスタンド・・過去にもいちど買えたことがあったアイテムが久々に!・・をはじめ、

小さめの家具、それに雑貨やランプなど、

バランスのいい買い付けをすることが出来ました。

 

 

 

買い付け、これで終わったわけはなく、

むしろこれから。

 

でも気持ちをこの後のカリフォルニアに繫ぐことが出来て、

今回もアリゾナ、良い滞在でした!

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『アリゾナ初日』

アリゾナでの買い付け初日。

 

 

 

 

頭のなかでは、

前回の記事に書いたイベントで家具を5~6点・・

うまくいけば7~8点くらい見つけ、

あとは2月の買い付けで小物が多く買えたところをまわって、

バンの荷台の半分くらいを埋めるイメージだったのですが、

 

なかなかそうもいきませんでした、、

 

このイベント、

建物ふた棟と、ヤードまで使っての大きな規模でしたし、

ブースの作り込みも素敵で、

期待がもてたのですが、

 

けっきょく連れて帰りたいという気持ちになったのは、

このチェスト1台だけでした。

 

 

 

 

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↑チェストのブース

 

 

残念でしたが、

「どこかしらビクトリアンな雰囲気がある、1920年代くらいの・・・」、

そんなチェストを一年くらい前から探していたので、

納得いく品とのやっとの出会いに、

嬉しい気持ちが勝りました。

 

エンジンだって、かかります!

 

さっそく作戦変更、

前回同様、ディーラーの数をこなして集めていくことに。

 

 

 

二回目だと、なんとなく地理も分かってくるのですが、

肝心のディーラーの傾向が掴めないというか・・、

 

前回と同じイメージで出かけて行くと、

そのままの感じのところもありますが、

違うディーラーかと思うくらい、何も見つからないところ、

小物しかなかったのに、今回小物はぜんぜんで家具が豊富なところ、

家具はぜんぜんで、小物しか見つからないところ、

または「あれ!」と興奮するくらい、素敵な品揃えになっているところがあります。

 

「13年通い続けて勘を培ってきたカリフォルニアと同じなんだ・・・」

ということに気づいて、ひとり苦笑い&納得していました。。

 

 

 

 

 

 

ところで前回も思ったのですが、

アリゾナは雲が違う。

 

たまたま今回もそうだっただけなのかもしれないけど、

細い筋雲が出来やすいみたいで、空を見上げるとたいてい浮かんでいます。

 

飛行機雲も消えないで何本も残っているものだから、

たまに雲が枡の目を描いてあがっていることも。

 

 

「たまには観光とかしないんですか?」と

ときどききかれます。

 

時間に余裕があればぜひしたいところなのですが、

でも車で移動しながら景色を見たり、

地味ですが、こうやってその土地の雲を眺めるだけでも面白いです(笑)

 

 

 

さて、買い付けですが・・・・・

 

そんな雲のしたをずっとずっと移動しながら、

 

こんなのや、

 

 

 

こんなのなんかを集めました。

 

 

 

 

それから変わったところでは、こんな絵も。

 

 

 

アンティークモールで出会ったのですが、

しばらく考えているところにお客で来ていた白人女性が通りがかり、

「その絵、あなたらしいと思うわ!」って言ってくれたんです。

 

「ありがとう! 買うことに決めるね」 そう言うと、

「まあ、それは良かったわ!」と。

 

こんなことがときどきあって、

けっこう買い付けの間の心の支えになってくれたりします。

 

 

 

 

 

アリゾナでもチョークペイントを扱うディーラーが何人かいます。

先のイベントでも、チョークペイントで再塗装した家具がこぞって出されていました。

 

さいきんは違うカラー同士ミックスして、

オリジナルカラーを作るのがチョークペイントフリーク?の間でのブームなのだとか。

 

ここのマダムのお気に入りは、ミント系。

今回もおすすめされましたが、私は「アントワネット」というパウダリーピンクを。

(店内を撮らなかったみたいで、チョークペイント塗装の自転車を飾ったファサードのみに。。)

 

 

 

 

 

 

カリフォルニアは日本よりも気温が低かったのですが、

アリゾナは朝から暑く、日中は30度をゆうに超えていました。

 

メイドさんが冷房を入れておいてくれたので、

ホテルの部屋に戻ってから有り難かったこと!

 

 

次の日は前回時間が足りなくて行けなかった町に行くので、

とにかく明日が楽しみなアリゾナ第一夜でした。

 

アパッチジャンクションという、すごい名前の町が次回は登場します!

 

アメリカ買い付け紀行『薄暮の砂漠と、アンティークイベント』

5月18日から28日まで、アメリカ買い付けでした。

 

 

 

 

今回もアリゾナへ。

 

 

到着が週末(金曜)だったので、

空港を出る時点から、フリーウェイがすでにもう大渋滞。

 

けっきょく今回もアリゾナに着いたときには22時をまわっていました。

 

ただ、いまの時期はサマータイムなので、

暗くなり始めたのは20時を過ぎたころから。

 

薄暮の砂漠のドライブも素敵でした。

 

 

 

 

前回もそうだったのですが、

不思議と長時間走ったような感覚がしない道です。

 

日本でも、アメリカの他の道でも、

なんか書くのが恥ずかしいですが、、

「こうなっていきたい」って、未来に向かいながら走るというか(笑)、

自分にとってのドライブって昔からだいたいそんな感じで

(スピードが関係するのかな?)、

 

そんなふうな気持ちになれるのも

ドライブが好きな理由のひとつなんですが、

 

この道は、なんていうか、

“受け流し”みたいな・・・・・

 

もちろん色んなことが浮かんだりするんですが、

それがあまり尾を引くこともなく、

ほんとにただただ走っているだけというか。

 

けれど道を走った記憶は逆にくっきりと残っていて、

でもそれは、いい夢をしまい込んだひきだしの中に

夢といっしょに入っているような感覚なのです。

 

 

 

 

また道中のことで引っ張ってしまいました。。。

 

 

 

翌日からの買い付けでは、

まずいちばんにディーラーのアンティークイベントに行きました。

 

 

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後日カリフォルニアのディーラーに

「先週末はアリゾナに行ってたの」と言うと、

ディーラーの名前をあげ、「ここのイベントに行ったんじゃない?」とのことで

ご名答。

 

「私は行ったことないけど、いつもFacebookでチェックしてるわ」

「良かった?とっても大きいんでしょう?」と。

 

そう、個人の規模とは思えないくらいのスケールでした。

 

集客もすごくて、首にかける番号札まで渡されたほど。

 

 

 

↑この画像だと集客少なめに感じられますね。。

こちらは別館です。

 

 

初対面のディーラーの目には

ひとりでアンティーク家具を買いに来ている日本人女性は

買い付けで日本から来てるとは思えないみたいで、

 

(ここに限ったことではありませんが・・。

ある程度の量がまとまってきて初めて「ひょっとして日本にシッピングするの?」と聞かれます)

 

私はほかのお客さんたち同様アメリカ在住の、

「家で使う家具を買いに来たアンティークファン」という設定になっていました。。

 

「メジャー要る?なくて大丈夫?部屋に置けそう?」って、

スタッフのみんなが言います。。

 

スタッフも10人以上いて、いまから説明するのもあれでしたし、

そのほうが自由に見れるかもと思い、そのままで会場をまわっていたのですが、

 

長くなってきましたので、

また次回から「買い付けのダイアリー」として、

ここでのことから書いていきたいと思います。

 

 

それではいったんさようなら!

 

 

 

アメリカ買い付け紀行/番外編『ひかりの砂漠』

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今日の買い付け紀行は、番外編(?)。

 

アリゾナからの帰り道のことについての日記です。

 

 

午前11時半。

 

アンティークモールを出て、帰路ロサンゼルスへ。

 

 

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カーナビによると、到着時刻は17時となっている。

 

行きは真っ暗だったので景色がどんなだか早く見てみたかったですし、

真っすぐな一本道が大好きなので、

運転時間のことはぜんぜん苦にならず・・・

 

・・というか、ここまでワクワクした気持ちなるのも珍しいくらい、

これからはじまるドライブが楽しみでした。

 

 

町を抜けたとたん、砂漠になりました。

 

 

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もう家も、他に建物も、どんなに遠くに目をやってもひとつもありません。

 

十数マイルごとにガソリンスタンドが現れますが、

それも砂漠の真ん真ん中まで来るとなくなりました。

 

条件反射で、行き同様ガソリンがまたちょっと心配に(笑)

 

 

 

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点在するサボテン。

「ぜんぶ同じに見えるけど、ひとつひとつ違うんだよね」

眺めていると、そんなことが頭に。

 

 

山のかたちも独特。

 

 

 

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「スタンドが出てきたら“早め”に給油しよう」と思ってたのですが、

ガソリンメーターの目盛りの減るスピードがとても早いことに気づく。

 

「!?  しまった・・・! ばか・・・・」

 

車が満載なことを考慮し忘れていたのです、、、、

 

 

この先にふたつほど、そこそこの大きさの町があり、

ときおり出てくる距離標識を見て、

これならふたつ目の町までだって大丈夫だと思っていたのですが、

次の町までもつかどうか分からなくなってきました。

 

 

休憩所がふたつ出てきましたが、

スタンドは一緒ではありません。

 

 

止まったらどうしよう・・・・

 

スマホの機内モードを解除して、レンタカー会社さんに緊急電話をかけて

ロードサービスを呼んで貰うか、

でもそれだとすごく時間がかかりそうだし、、

 

路肩にとめて、パトカーが来たら手を振るか、、、

 

あるいはもし町がすぐだったら、スタンドまで歩いて

とりあえずペットボトル分くらいを買ってくるか、、、、

 

手に汗を握りながらそんなことを考えていると、

遥かかなたで旗がひらめいているのが見えました。

 

何マイルも先でしたが、砂漠なのでそれだけが異様に目立っているのです。

 

「あれは、ひょっとしたら・・・・」

 

祈るようにして走ると、

旗のたもとには救いのガソリンスタンドがありました・・・!

 

 

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これからは、いくら残りのガソリンが多くても、

ぜったい満タンにしてからアリゾナを出よう、、、

 

そう誓いながら給油。

 

 

 

昼下がりの砂漠のスタンド。

とても気持ちのいい場所でした。

 

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キャンピングカーや、トレーラーハウスをくくりつけた車が何台も入ってきます。

 

 

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それからしばらく走ると、行きには無かったのですが、検問所が見えてきました。

 

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州境の門でした。

カリフォルニアに入ったんだ!と、嬉しくなりました。

 

 

面白かったのが、地形も気候も何ら変わらないというのに、

カリフォルニアに入るやいなや、砂漠から一転、

小さな集落があり、畑が広がっていたこと。

 

 

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景色は、じきにまた砂漠になりました。

 

 

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そしてパームスプリングスに。

 

ここまで来ると、ロサンゼルスまであと二時間です。

 

 

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風力発電の風車が現れる。

 

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Kioのある白山町も日本有数の風力発電どころですが、

桁がもうまったく違うくらい、

何千基もの風車が建っていて、本当に圧巻です。

 

 

風が強くなってきたなあと思っていると、

「STRONG WIND AHEAD」の電光掲示板が。

 

 

そしてこの先、本当にもの凄い風に・・・!

 

砂漠に吹く強風。

地面を削っていくような激しさで、

車体ではなく、タイヤを取られるんです。

 

これまでいちども経験したことの無いもので、

恐怖を感じました。

 

また手に汗を握ることに(苦笑)

 

 

砂漠の嵐を切り抜け、

それから一時間ほど走ると、

景色はいよいよ見慣れたものに。

 

買い付けでいつも来ている町です。

いつもと反対の方向から入って、へんな感じ(笑)

 

 

土曜日でフリーウェイもすいていて、

17時きっかりくらいに、ダウンタウンLAに入りました。

 

アメリカのいちばん西に来たんだなって、なんだかしみじみ思いました。

 

 

さっき、州境のところでは

“地形も気候も変わらない・・”と書きましたが、

 

アリゾナとカリフォルニアで違うところのひとつ、

 

それは「光」です。

 

カリフォルニアは、金色に輝く光。

アリゾナは、それと比べると少しブロンズ色がかっていて、

明るいのだけれど重厚さもある光。

 

どちらもきれいで、

珍道中ではありましたが(笑)、

そんな光のなかを走って来られたことも良かったです。

 

 

 

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おまけ。

 

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↑一緒にドライブをしてきたビンテージたちのなかのひとつ。

 

 

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↑手荷物で持ってきてすぐに売れてしまったのですが、こんな子も一緒でした。

買われたお客さまは、親しみを込めて「キャベツランプ」と命名。

助手席に座っててくれたキャベツ、ありがとう!

 

 

 

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↑パームスプリングスの手前のレストエリア。

トイレもちょっとしたモダン建築でした。

 

 

 

CALIFORNIA買い付け紀行 vol.2

ある日。

 

南カリフォルニアの内陸の町に行きました。

 

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今はもうコミュニティは無いと聞いていますが、

この町にはかつて大きなチャイナタウンがあったらしく、

メインストリートには春節を祝う飾り付けがされていました。

 

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オレンジ産業で富を得た町でもあり、

通りには古くて立派なミッション様式の建物が並びます。

 

そして青い空に、椰子の木。

 

カリフォルニアのヒストリックな町並みに

中国の赤い提灯が違和感なくマッチして、

とてもきれいなコントラストを見せてくれていました。

 

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この町ではアンティークモールにも行きますが、

フリーマーケットで知り合ったひとのウエアハウスだったり・・、

おもに個人のディーラーをまわります。

 

 

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↑買い付けたシャンデリア

 

 

 

「マダムたちのフリーマーケット」に出しているディーラーもこの界隈にはいっぱいいて、

そんな彼女たちのショップやウエアハウスは

フレンチシャビーシックやロマンチックテイストにあふれています。

 

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素敵なビンテージやアンティークを手に入れられて有り難いだけでなくって、

時代が移り変わってもきっと変わらないであろうマダムたちの世界観は

こちらをいつも幸せな気持ちにさせてくれますし、

なんだか勇気づけてもくれるのです。

 

 

ひとりのマダムは、この春にウエアハウスを拡張移転すると言っていました。

 

じゃあ次回からは新しいウエアハウスなんだ!

 

この町では家具がいちばん本格的に買い付けられるディーラーなので

とても楽しみです。

 

 

 

帰り道。午後6時過ぎ。

 

あたり一帯が急にかすみはじめ、空は砂が舞ったように赤茶けてきました。

それなのに山腹にだけ陽があたって、

何とも変わった夕暮れどきでした。

 

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この町で農場をやるためにさいきん日本から移住したひとがいるそうです。

 

オレンジで栄えましたし、田舎のイメージしかなかったのですが、

オレンジ産業とひと口に言っても、

それはゴールドラッシュほどの活気に沸いたものだったのだと

今回ディーラーから聞いてはじめて知りました。

 

 

この町に集まるアンティークを見てロマンチックな気分になっていましたが、

かつての時代に思いを馳せ、

またロマンを覚えてしまいました。

 

 

 

 

 

CALIFORNIA買い付け紀行 vol.1

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アリゾナから帰った翌日からは、いつもの南カリフォルニアでの買い付け。

 

 

シャビーシックなものや、フレンチスタイルのお洒落なものは

アリゾナでも多かったのですが、

 

クラシカルなのだけど、それだけにとどまらず、

ハラハラもさせられるような・・・・、

 

そういった独特な雰囲気のものは

ハリウッドのおひざ元とあってか、カリフォルニアのほうがやはり多いかなと感じました。

 

(アリゾナとカリフォルニアとで、

Kioにとってはバランスのいい買い付けになったと思います)

 

 

 

オーナーのマダムも個性的なディーラーで買い付けたキャビネット。

 

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ハリウッド映画音楽の作曲家の家からの出物とのこと。

 

 

マダムは、私が何かひとつ決めるたびに

「ああっ、もうっ」と声をあげ、手を振り上げてはらう仕草をします。

 

大喜びしてくれてるのですが、

すごいしかめっ面までするので、可笑しいのです(笑)

 

 

ここに来る前に買い付けたフィレンツェのテーブル、

 

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車内では、安定のため逆さまにして毛布のうえに置いてあったのに、

積み込みのときにこれが目にとまったみたいで、

 

ほとんど地味な裏側部分しか見えていない状態にもかかわらず、

「ちょっと、もうっ。なんて素敵なテーブルなのよ!」って、、、、、

 

けれど私にはマダムがいい加減なことを言ってるようには思えず、

テーブルがどんな雰囲気なのか、きっと分かったのに違いあるまい、と(笑)

 

「フロレンタインのテーブルなの」と言うと、しかめっ面で大きく頷いて、

かかってきた電話に出るためにウエアハウスに戻って行きました。

 

 

ここは前回はじめて来たところで、まだ二回目。

 

「日本で再販をする」というと、

ディーラーは、税を抜いたりなどしてプライスダウンしてくれることがありますが、

 

ここのマダムは卸売り価格にしてくれるので、

そのままの値段なら無理なものでも買い付けられ、

お陰で今回もなかなかのモノ達を手に入れることが出来ました。

 

またしかめっ面されそうだけど(笑)(もちろんちゃんと喜んでくれながら)、

マダム、ありがとう!

 

 

 

ところ変わって、LAから一時間ほど離れた観光地。

 

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町に一軒だけあるアンティークモールに

こんなのがありました。

 

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19世紀イタリアの陶製ストーブです。

 

なんて素敵!!

 

フランスのお城からの出物とのことでしたが、

カリフォルニアにやってきたのは映画で使うためとかかしら・・・・・?

 

手の出ない値段でしたが、

もし店にあればお客さま感激してくれそうだし、

欲しい方にはものすごく喜ばれそう。

 

こんなのも扱えるようになりたいです。。。

 

 

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ルネサンススタイルのドレッサー。

これもフィレンツェのものです。

 

「スペシャルなドレッサーを見つける」と心に決めて

アリゾナからずっと探していて

ついに・・・!と思ったのですが、

 

こちらも値段が合わなくて・・・。

 

 

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同じくフィレンツェのこんなデスクが買えたので

ミラーと合わせて、ドレッサーに仕立ててみることにしよう!

 

 

 

カリフォルニアでも素敵なモノ達との出会いがあったことに

感謝です。

 

 

 

 

 

 

ARIZONA買い付け紀行

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アリゾナでは25軒のディーラーをまわりました。

 

(リストに挙げたぜんぶは無理でしたが、

偶然見つけたところや、ディーラーに紹介して貰ったところなど、

臨機応変でまわりました)

 

 

カーゴバンの荷台もいっぱいにすることが出来ました。

 

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↑目玉商品のひとつ。

 

 

数をこなさないと厳しい・・といった部分では

カリフォルニアでの買い付けと同じだと実感しましたが、

小物が充実していて、

家具屋だというのを忘れるほどテンションがあがりました。

 

 

(小物だけの買い付けになったディーラーも多くて、

「日本へは航空便で送るのか?」とみんな訊くので

「20フィートのコンテナをチャーターして送る」と答えると、

えっ!て顔や、きょとんとした顔をされました・笑

もちろんあとから家具屋であることを伝えましたが)

 

 

 

家具は50年代頃のレトロなものがけっこう目につき、

12年半前の、

行き始めた頃の南カリフォルニアにタイムトリップしたみたいな錯覚になったことも。

 

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↑そんななか、こんな子にKioに来て貰うことに。

 

 

景色はというと、

椰子の木が多いので、普通に町なかを走っているとカリフォルニアとそう大差ないのだけど、

 

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ちょっと外れると、たちまちでっかいサボテンが姿を現し、

アリゾナにいるんだーってかんじになりました。

 

 

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住宅地に入ると庭にサボテンがある家がけっこう多くて、

これにはちょっとびっくり。

 

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↑こんな砂漠に似合うモダンデザインの家も多かった。

 

それもあってか、モダンに特化しているディーラーもありました。

 

 

 

重点的にまわったのは、下調べしておいたフレンチ系のところ。

 

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サボテンにモダン建築・・・

町を移動していると、フレンチ系ディーラーがいくつもあることが不思議に思えてくる。

 

たぶん・・だけど、ここ数年の傾向なんじゃないかな。

出会ったディーラーも、数年前に開業したと言うひとも多かったし。

来る時期、今で良かったと思った。

 

 

 

そして買い付け初日の夜、

ホテルをうっかり通り過ぎてしまったときに、

フレンチ系のアンティークショップを見つけ・・・・

 

20時過ぎでしたが、明かりが点いていたのでまだやっているのかと思い、車を止める。

 

残念ながら鍵がかかっていましたが、店の奥の方で忙しそうに作業をするスタッフの姿が。

 

明日は、ここにいちばんに来てみようと思いました。

 

 

 

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ドアに書いてあった開店時間の前に着いたのに、中にはすでに大勢のお客さんがいて、

レジではもう支払いをしているひとの列も出来ている。

 

いったい何、この店は・・・・!?

 

まるでフリーマーケット会場に来たみたい。

 

そうか・・!、

カリフォルニアにもあるけど、イベントのときだけオープンするショップなんだ。

 

聞けば「今日から三日間」のイベントとのこと。

なんてタイミングが良かったこと・・・!

 

 

しかし、活気がある。

 

お客さんが多いからだけじゃない・・・

三日間に懸ける想いが、商品のボリュームや隅々まで神経の行き届いた陳列となって表れ、

それが何かを発しているというか・・・・

 

とても楽しかったし、刺激にもなりました。

 

あと大きなお世話なのだけど、

アリゾナでもアンティークが愛されていることが嬉しくなりました(笑)

 

 

こんな偶然見つけたところで

思いがけず素敵な家具と出会えたら最高だったのですが、

残念ながら「これ!」と思えるものがなく、

その代わり小物が(ここでも・苦笑)集まりました。

 

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アンティークモールもけっこう行きました。

 

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↑なかなかお洒落な外観のモールも。

 

どこも大きい。

 

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とあるモールの、フレンチ系のブース。

 

アンティークのパーテーション、

珍しいし、とっても素敵で、こんなのお客さまにも見せたいなあって思ったのですが、

状態が悪く、見送りに。

ほんとに惜しい、、、、、

 

 

 

エリアを狭めたので、二日間フルに動けました。

 

しかし、荷台にはまだ余裕が。

 

翌日の土曜は運送会社さんが17時までなので

ロサンゼルスへ帰るだけの日程だったのですが、

一軒くらいだったら・・・と、

朝いちにアンティークモールに行きました。

 

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最後の最後に、久しぶりにアンティークミシンを買い付けることが出来、

「ワオ!」と、荷台を見てびっくりしたモールスタッフに

積み込みを手伝ってくれたお礼を言ってバンに乗り込み、

 

「これからみんなでLAに行こうね!」とビンテージたちに声を掛け、

アリゾナをあとにしました。

 

 

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出来ればもっとまわりたかったですし、

「こう動けば良かった」とか、色々反省点もありますし、

 

ディーラー以外、何も調べなかったので、今になって町のことがもっと知りたくなってきましたし、

ほんとはアリゾナだったらモニュメントバレーに行きたいし・・・・、

 

なんて(笑)。

 

 

いや、でも、

 

今回行ってほんとうに良かったです。

 

 

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アメリカ買い付け紀行『アリゾナへ』

2月7日から17日まで、アメリカ買い付けでした。

 

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今回は前半、初めてのアリゾナへ。

 

 

ロサンゼルスから車で向かったのですが、

飛行機が遅れたのと、

LA近郊のフリーウェイの渋滞で、道中に7時間かかり、

アリゾナのホテルに着いたのは23時近い時間でした。

 

 

そんなことで、行きはパームスプリングスから先・・・

肝心の初めて走る道は、ずっと真っ暗、、、

 

 

砂漠の中の一本道。

 

5年前に旅したテキサスの草原の、

自分以外に一台も走っていない真っ暗闇の中のドライブがよみがえってきましたが、

 

さすがアメリカを横断しているルート10、

もちろんさみしい交通量でしたが、他の車のテールランプやヘッドライトが見えないときはなく、

心強かったです。

 

 

「フェニックス(アリゾナの州都)まで100マイル」、

 

そんな標識が見えてくると、

あいかわらず砂漠の中だというのに、町がいっしゅん現れたり

(町の明かりがかなた先に見えてきたとき、暗黒の空に星のかたまりがあるみたいで、すごくきれいでした)、

白く浮かぶガソリンスタンドがときおり出てきたり。

 

 

私のカーゴバンの、残りのガソリンでの走行距離、

96マイルとなっている。

 

なんとかフェニックスまではもちそうだけど、

こんな夜の砂漠で、もしガス欠にでもなったら・・・・・!

 

想像しただけでぞーっとする・・・・・

 

大事をみて、次にスタンドが出てきたら給油することに。

 

 

それから40マイルくらい走り、

ちょっと心配になってきたところへスタンドの明かりが。

 

LAでは30度近かったのに、

夜の砂漠は底冷えがする。

 

ガソリンを入れて、売店で飲み物と夜食を買って

(従業員はどこから通っているんだろう?と疑問がわいてきた)、

再びフリーウェイへ。

 

覚悟してたからか、不思議とそんなに長距離を走っている感じはなかったのですが、

でもとにかく早くホテルに着きたかった(笑)

 

 

そしてまた町の明かりが現れたと思ったら

明かりはそのまま途切れることはなくなり、

いつの間にかフェニックスに入っていました。

 

 

セントラル・フェニックスは、思ってた以上に巨大な都会でした。

光りが洪水のよう。

 

この町で生き残ってきたアンティークがいっぱいあるんだろうな。

この町に日々集められてくるアンティークもいっぱいあるんだろうな。

 

翌日からの買い付けが俄然楽しみになった。

 

 

ホテルはフェニックスの隣の、メサという町。

 

砂漠では寒かったけど、町なかは日本の初夏の夜のような気持ちのいい気候。

 

 

ホテルは出来れば変えたいくらいだったけど(自分で取ったのだから仕方ない、、、、)、

場所はオールドタウンの一角。

 

けっしてお洒落でも華やかでもないのだけれども、

町全体が同じトーンのほの暗い明かりだったからなのかな、

 

ローカルな夜の感じが妙に居心地良くて、

なんだか夢見心地な気持ちにさせてくれるところでした。

 

 

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じっさい翌日の夜のことですが、

レストランからの帰り、ホテルを通り越してしまい、先の信号でUターンしたのですが、

そのとき白熱灯の明かりで満たされたアンティークショップが交差点の角にあり、

「なんか夢に出てくる夜の町みたい・・・・」なんて思ったのでした。

 

 

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買い付け紀行、次回はそんなアンティークショップのことも含め、

アリゾナでの買い付けのことを書きたいと思います。

 

 

今日は旅紀行みたくなりましたが、

お付き合いくださり、どうもありがとうございました!

 

 

 

アメリカ買い付け紀行/第四話『オレンジ郡とシネマ』

日曜日。

 

この日からお天気は一転して曇天。

 

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霧がかかるダウンタウンLAを出て、オレンジカウンティへ。

 

 

向かったのはアンティークモール。

 

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<元気な多肉植物さんがお出迎え>

 

 

規模としては小さいほうなのですが、

毎回楽しみにしている買い付け先のひとつ。

 

フレンチだったり、宮廷スタイルだったり・・、

Kioの必須アイテムが充実しているのかと言えば

そんなことはぜんぜんないのですが、

 

各ブースのオーナーさん達の丁寧なバイイングぶりが品揃えにあらわれていて、

いると心地良くなってくる場所。

 

なんだか、普通にショッピングに来ているときの感覚ですが(笑)、

ここが好きなのはそんな理由。

 

(ロフトまでびっしりモノの詰まった暗い倉庫でワイルドに買い付けるのも楽しいですが。。)

 

移動、移動・・の日々の中でのオアシス的なディーラーです。

 

 

家具も見つかるときは、積み込む様子を見てお客の男性が手伝ってくれるほどなのですが

(ここはマダムばかりなので)、

 

買い付けられたのは小物ばかり。

(どうも今回はこんなパターンが多い。。。)

 

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<今回見た中ではいちばん感じ良かったんですけど、惜しいことに傘受けが無くなっていて、

代用品もそう上手くは見つからないだろうと見送ったホールツリー>

 

 

「もう一回、見ていったら?」と笑うモールオーナーのマダムに別れを告げて

少し離れた別な町へ。

 

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ここはちょっとした観光地。

いつの間にか晴れてきていました。

 

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ここではサボテンさんがお出迎え。

 

 

 

訪れたのは今度は大型のアンティークモール。

レストランやお土産屋さんが立ち並ぶ通りにあります。

 

日曜日とあって、大賑わい。

 

カウンターを任されている女の子、

ちゃきちゃきのアメリカ人って感じの子なのですが、

自分にかかってきた電話に

「私いま、スーパー・ビジーなの! 

スーパー・スーパー・ビジーなんだってば!」って怒っていました(笑)

 

 

そんな彼女や、他のスタッフにいくつかオーダーを入れ

(彼女はお客さんには親指を立てて「グッチョイス!」とか言ってくれます・笑)、

 

まずまずの成果が出たことにほっとなりながら

モールのいちばん突き当りのブースに来たとき、

それがありました。

 

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<1800年代後期頃のカップボード>

 

買い付け前日の日記で書いた「夢に出てきた二台の階段」、

一台はネイビーとダークレッドの配色で、

もうひとつは古い木の質感が前面に出たもの、

 

その両方を合わせたような雰囲気の家具が佇んでいたのです。

 

十秒くらいぼーっと突っ立ってから、

次に慌てて状態確認に入りました。

なんかもう買うのは決めていたみたいです(笑)

 

 

解説に「映画スタジオの小道具ハウスからの出物」とありました。

「これまで何本もの映画に登場しました」とも。

どんな作品なんだろう。

 

映画や夢に出たことも嬉しかったですが(笑)、

これはどう使ってもすごくいいと思う、

そんな子に巡り会えたことに感謝の思いでした。

 

 

この日は終日オレンジカウンティをまわり、

満載になったバンでLAに戻りました。

 

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フリーウェイを降りて、ダウンタウンのイースト。

もう少し先は運送会社さんがある倉庫界隈です。

 

しかし日曜は運送会社さんはお休み。

荷下ろしは翌朝です。

 

 

前日の土曜から始まった映画のロケ。

けっきょく水曜日まで続き、

その間、倉庫街は完全封鎖。

 

黄色いテープが張られ、何人もの警官や関係者が立つ

通りの入り口の前を通り過ぎる。

 

「やってる、やってる!」

 

巨大クレーンで吊られた照明が、あちこちで見える。

 

「昨日は中に入るのひと苦労だったけど、明日はどうかな?

もう分かって貰えてるから大丈夫かな?」

 

 

バンの中にもひとつ、映画に携わったモノが入っている。

 

 

モノも集まったからか疲れもなく、

良い日曜日の夕暮れでした。