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ビンテージ&アンティーク「買い付け紀行」

アメリカ買い付け紀行『セコイアの森にほど近い町での出会い』

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サンフランシスコのベイエリアへ行く前日は、

SFとLAのちょうど中間に位置する町での買い付けでした。

 

 

内陸にある町で、

前にも来たことがあるのですが、

どうだろう・・・10年ぶりくらいだろうか。

 

 

当時と今とではKioの主力アイテムも変わっています。

 

「今行くと、前よりもっと集まるような気がする」

 

記憶を辿りながらそう思い、

そして直感のようなものも働いて・・・・、

久しぶりの訪問となりました。

 

 

デイーラー達が一様にお喋りだったので、

その印象ばかりが残っていて、

町はどんなだったか・・・よく覚えていなかったのですが、

 

ヨセミテやセコイア国立公園にほど近い町とあってか、

レストランにしても、銀行にしても、ホテルにしても、

背後にヒマラヤ杉を携えたロッジ風の建物が目立ちます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディーラーはほとんどが健在でした。

 

そして彼らのアンティークモールやウエアハウスの中の印象も変わっていなかったのですが、

予想通り、今回は買い付けられる物が多いのです。

 

 

 

 

 

 

あるモールでは、たくさんバイイングする私の様子を見て、

「ローズボウル(次の日曜日のフリーマーケット)に持っていく物をトラックから降ろしてきたよ」と、

すっかり積み込みが終わっていた商品をわざわざ見せてくれたオーナーもいました。

 

「ありがとう。でも私もローズボウルに行くんだったのに・・」と言うと、

「ええ?!」と驚かれ・・。

 

どうやらこの町の住人だと思われていたみたいで、

モールのレジを任されているオーナーのお母さんにも

「あなたはデザイナーのお仕事をしてるの?」と、会計のときに訊かれました。

 

 

10年ぶりだものね・・・

 

次回からもこの町はコースに入れていこうと思うので、

ここのディーラー達との信頼関係作りは、また一からですね。

 

 

 

フレンチスタイルの物を多く扱っている新しいディーラーも見つかりました。

かなり嬉しい出会いです。

 

 

 

 

 

フロレンタインのこんなベンチも買い付けました!

 

初めて見る品です。

 

 

 

 

 

サンフランシスコの古いお屋敷やホテルからの出物もあり、

とくに建具などは圧倒されるほどの風格や存在感がありました。

 

 

 

 

 

ハリウッドのディーラーのところで見かけるようなベッドもあったり。

 

 

 

 

 

 

 

こんな実物の馬と同じくらいの大きさのカルーセルも。

 

(ベッドもカルーセルも買い付け商品ではありません)

 

 

そのうちに感動が押し寄せてきて・・・・・・

 

こことまったく同じような品揃えになるということではなくて、

私がここで味わったのと同じような気持にお客さまにもなっていただくには

Kioはどうなっていけば良いのだろう・・・とか、

 

この何か揺さぶられるような感じが

やっぱり私は好きだ・・・とか、

 

色んなことをいっぱい思いました。

 

 

 

この町に来たのはほんとうに正解で、

あまり振るわなかった翌日のベイエリアでの買い付けを

じゅうぶん補ってくれるに値するほどでした。

 

 

 

 

この町では前夜とこの日と、合わせて二泊。

 

ホテルに戻り、ヒマラヤ杉の木立の向こうに陽が沈む様子を眺めていると、

空がぴかっと光り始めて、そのうちに雷鳴が。

 

雷の音はどんどん大きくなって、風も吹いてきました。

そして雨が降り出し、夜になる頃には嵐のような天候に。

 

ヨセミテやセコイアの森が近いことが思い出されて、

自分はいったいどうして今こんなところにいるんだろう?って、

とても不思議な感覚になったのでした。

 

 

 

心配していた雨も朝にはあがっていました。

 

フリーウェイからの眺めは、ほとんどが農場と牧場。

 

そんな道を二時間半かけて走り、

次なる目的地、ベイエリアに移動しました。

 

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アメリカ買い付け紀行『北カリフォルニアへ』

5月8日から18日までアメリカ買い付けでした。

 

(帰国後、色々とバタバタしてしまって、スタートが遅くなってしまいました、、、)

 

 

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今回は初めてサンフランシスコのベイエリアまで足を伸ばしました。

 

・・エリアと言っても、サンフランシスコへは車でまだ2時間以上かかります。

 

それでもせっかく行ける距離のところまで来たので

本当はサンフランシスコへも行きたかったのですが、

するとあと一日余分に必要。

 

荷下ろしはロサンゼルスの運送会社さんでしか出来ないので、

車の積載量の関係で、そこまで日程が組めませんでした。

 

 

ベイエリアは、

いちばん期待していたアンティークモールは

規模のわりにKioで買い付け出来そうな物が少なく、

 

反対に個人ディーラーは素晴らしい品揃えのところばかりだったのですが、

しかしこちらは何軒も回ったにも関わらず

値段の折り合いが付かないところがほとんどで、

残念ながらあまり今後につながらない結果となりました。

 

自分で実際に足を運んでみないことには分からないことなので、

これも収穫ですし、

くだんのモールは長年行きたいと思い続けていたところだったので、

これでやっとすっきりしました(笑)

 

 

 

↑アンティークモール。

元はイワシの缶詰工場だったというヒストリックな建物を改装したモールです。

 

 

↑町には缶詰工場跡がたくさんありました。

スタインベックの小説の舞台にもなったのだそう。

今はどれもレストランや雑貨店などに様変わりしていて、観光地として賑わっていました。

 

 

↑この町に水産産業の繁栄をもたらしたのは日系移民だったのだそうで、

通りには記念碑が建っていました。

 

 

 

カリフォルニアも北まで来ると

ずい分と景色も違います。

 

 

↑カーメルの町。

 

 

町並みも、家々も、

落ち着いていたり、可愛いかったりする。

 

 

 

 

 

今回はこんな結果だったけれど、

こういった土地柄からの出物、

どんなのがもっとあるのだろうって、やっぱりまだすごく気になる・・・・・・

 

また行こう。

そのときはさらに北上して、サンフランシスコへも。

 

 

 

 

 

自然もまた、南と北とでは違いました。

 

南カリフォルニアの、

明るい陽光に照らされたロッキーロードも、

どちらかと言えば低くて多肉な植物も、

それに砂漠も大好きなのですが、

 

北の自然は、それと比べると厳しさが感じられます。

山は切り立っているし、

木々も鬱蒼としていて、ときに風のあおりで斜めになったりしている。

海も違っていた。

こちらも大好きになりました。

 

 

 

 

 

通い始めて15年目に入るカリフォルニアですが、

今回はその多様性を深く知って感動を得た旅にもなりました。

 

そんなこともあってなのか、

いつもよりも元気で仕事が出来ました(笑)

 

これからもここに買い付けに来たいです。

 

 

(次回からは買い付けの内容も綴っていきますね!)

 

(あと、カーメルの町についてもあらためて記事にしたいと思っています)

 

 

アメリカ買い付け紀行『アンティークと空模様』

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カリフォルニア買い付け中盤。

 

 

まず向かったのは、サンディエゴ。

 

 

 

 

 

道中ずっと晴れていたのに、

川を越えたらディーラー・・というところになって

霧が出てきました。

 

海が近いので不思議ではないのですが、

長く通ってきたなかでこんなシチュエーションは初めてですし、

この町で霧にあうのも初めて。

 

 

 

 

 

 

ディーラーのファサードには

パリをイメージした白黒ストライプのテントが付いているのですが、

霧がかかって、

そこだけ見ると、ほんとにどこだろう?と思えるような景色になっていました。

 

 

(冒頭の画像は、こちらの売り場。

バレンタインパーティの準備を始めているところでした)

 

 

 

 

 

 

こんなタッセルモチーフ脚のアイアンシェルフが見つかりました。

 

 

アイアンインテリアはお洒落ですし、空間にメリハリもつけてくれるので、

とても良いアイテムだと思います。

 

 

それにしても、このゴールドアイアンのシリーズ。

 

同じテイストや技法で作っているのに、

たとえばこんなシェルフひとつとっても、

シェイプが変えてあったり、サイズが少し違えてあったりと、

まったく同じモノになっていないのが愛すべきところ。

(なかには同一のモノもありますが)

 

これまで何種類の作品と出会っただろう。

 

ひとつ見つけるたびに、

「あなたはこんな子なのね」と、目じりがさがってしまいます。

 

 

 

美術品ほどのプライスだったので、買うのは無理でしたが、

こんなタペストリーもありました。

 

 

 

 

「生命の木」を題材にした、19世紀末イングランドの作品。

 

ウイリアム・モリスを思わせる、

アーツアンドクラフツ・ムーブメント期の大作です。

 

 

 

図柄も質感も、それにインド更紗のような色使いも、

すべてが本当に素敵でした。

 

 

 

この界隈のディーラーを数軒まわって、

時刻は13時。

 

到着してから三時間が経ちますが、

霧は晴れる兆しはありません。

 

霧に乗って、海の匂いまでしてきます。

 

海、どんなだろう・・・?

 

霧の海がどうしても見てみたくなって、

桟橋まで車をまわしました。

 

 

 

ジョン・カーペンターの映画「ザ・フォッグ」の世界みたいでした!

 

 

 

 

霧の町を出て、

それからどんどん内陸に進むコースで買い付けを続け、

さいごの町を出る頃には、山の稜線に彩雲が。

 

 

 

 

 

そして夕焼けの中を抜けて、

ロサンゼルスに戻りました。

 

 

 

 

 

アリゾナ往復を除くと、この日がいちばん長距離移動でした。

 

 

買い付けも、

それにお天気もめまぐるしい一日だったなあ。。。

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『マダムたちのウエアハウス』

ある日の買い付けは、

LAから車で一時間ほどの町へ。

 

 

昨年から不定期になって以来、

すっかり行けなくなってしまった「マダムたちのフリーマーケット」。

 

そこの出店者たちのウエアハウスや

アンティークモールのブースがこの町にはいくつかあるので、

「マダムたち・・」関連を中心にまわりました。

 

 

一軒目。

ここはモールです。

 

入るなり、こんなキャビネットとの出会いが!

 

 

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100年を超えたアンティーク。

祈るような気持ちで状態確認に入ります。

 

「良かった!買い付けられる!」

ただちにオーダーを入れました。

 

 

 

 

 

品揃えがいちばん好きなので、

真っ先にここに来ましたが、

今回はもうひとつ目的がありました。

 

 

こちらのインスタグラムで

カリグラフィーのボードを手掛けているマダムが作品を常設しているのを知ったのですが、

 

アンティークの窓やミラーの枠を使ったお洒落で美しいサインボードを見ているうち

Kioでも扱ってみたい想いが湧いてきて、

まずは一点、ぜひ譲り受けようと思ったのです。

 

 

 

 

あいにくマダムは不在で残念でした。

そして家具や小物を選ぶより時間もかかったのですが、

とても新鮮で楽しい作業でした。

 

 

 

 

レイアウトがいちばん気に入ったこちら(文言も率直でかわいい!)にしようと思ったとき、

死角になったところにもう一点、サインボードがあるのに気がつきました。

 

 

 

 

 

気持のいいカリグラフィー。

そこにはルイ・アームストロングの歌の詞が書いてありました。

大好きな歌です。

これに決めました。

 

 

マダムのサインボード、

作品として美しいのはもちろんのこと、

アンティークやビンテージ家具と合わせることでお互いさらに生きるような気がして、

店内に飾るのがすごく楽しみです。

 

もちろん商品です。

こういったものを扱うのは初めてなので、

お客さまからどんな反応をいただけるのかも楽しみです。

 

 

 

別なマダムのウエアハウス。

 

 

 

 

なんだか昭和の小さな商店のようなカウンターが楽しい!

 

「写真はほんとは好きじゃないのよ」と苦笑いしながらも、

掲載を許してくれました。

 

分かりづらいですが、マダムが手にしたビンテージのクロスと、

小物をいくつか、スペシャルプライスで譲って貰いました。

 

ありがとう!

 

 

 

この日はアリゾナから戻った翌日。

 

何が・・と上手く言えませんが、

アリゾナだけだと何かが足りない・・・と、

戻ってからずっと心に引っ掛かっていたものが一日でずい分と解消されて、

カリフォルニア初日は、良い滑り出しになりました。

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『アリゾナの夕焼け』

 

 

 

 

 

 

アリゾナでは、フェニックス周辺をまわります。

 

カリフォルニアに比べるとディーラーが密集していて

仲間意識が高いからなのか、

個人でやっている人のところへ行くと、別な個人ディーラーを紹介してくれたり・・・、

 

三回目でずい分とディーラーの情報が増えました。

 

 

反面、まだ三回目だというのに

辞めてしまった人も何人かいて、

初日は空振りも何軒かあった。

 

そうなると確実なのは、アンティークモール。

 

二日目は、午後からは終日モールをまわっていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日差しがいちばん強い時間帯。

 

あるモールでの買い付けを終えて、

バンの荷台の整理をやっていると、一台の車がそばに止まり、

運転席からサングラスをかけた男性がこちらを見ています。

 

よく「それ、いいね!」とか「いくらだった?」とか聞かれるので、

この人もきっと私の買い付けた商品で何か気になるものがあるんだろうなと思っていたのですが、

 

なんと、「Kioさんですか!?」と、日本語で訊かれて・・・!

 

フリーマーケットででもない限り、カリフォルニアでだって日本の人と会うことなんてまずないのに、

まさかこんなところで・・・・

 

しかもサングラスを外したその方、

数年前にもサンディエゴのモールでばったり会って、

声を掛けてきてくれたバイヤーさんだったのです。

 

時間にすれば5分もなかったと思うけれど、

お互いの仕事にまつわる話を色々として、

さいごに「頑張ってください」と声を掛け合って別れました。

 

家具の買い付けはされないので、

ひょっとしたらジュエリーのショー(前回の記事)に合わせてアリゾナ入りされていたのかもしれないと、

あとになって思い至りました。

 

それにしたって偶然です。

びっくりでしたが、それ以上に嬉しくとても励みになった出来事でした。

 

 

 

アリゾナでは、ハリウッドリージェンシー的なモノは、やはり少ないです。

 

 

 

 

こういったモノが視界に入ると、

「あ!」と、反射的に心の針が大きく振れます。

 

やっぱりKioでは外せないアイテムだと、

ハリウッドから遠く離れた砂漠の町で再認識でした。

 

 

 

 

 

 

こんなランプもありました。

 

1910年代頃と、大変古いカメオガラスをボディにした一台。

 

スペシャルなモノとの出会いは

自分ももちろんすごく嬉しいですし、

お客さまの喜んでいる顔(特定のどなたかの時もありますし、

漠然とした感じでお客さまが沢山という時もあります)が浮かんできて、

この上ない気持ちになります。

 

ところが裏側を見ると、ガラスにぽっかりと穴のような欠けが・・・・・。

 

「それでも買っておいた方がいいんじゃないか」と思うくらい迷いました。

 

こんなとき、判断材料にしていることがあります。

 

それは「自分だったら、使いたいかどうか」。

 

目の前にあることが驚きなくらいの作品でしたが、

「自分だったら使いたくない」ことを最終判断として、見送りました。

 

 

しかし、カメオガラス、きれいだったなあ。

いつか手掛けてみたい。

 

 

 

ここ(アリゾナ)だからこそ買えたと思えるモノ、

Kioならではと思えるモノ、

バンの荷台がそんなモノ達でいっぱいになったところで、

アリゾナでの買い付け終了。

 

モールの外は、

今度は燃えるような夕焼けでびっくりでした。

 

 

 

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おまけ。

 

 

翌日。

カリフォルニアへの帰路。

 

給油に立ち寄った州境のスタンド。

裏手にあった閉鎖してかなりの歳月と思われるモーテルの看板が、かっこよかった!

 

 

アメリカ買い付け紀行『アリゾナトリップ』

1月23日から2月2日までアメリカ買い付けでした。

 

 

 

 

 

序盤はアリゾナ。

 

ロサンゼルスからレンタカーで向かうのですが、

いつもより二時間早い飛行機で到着(AM10時)したので、

陽のあるうちにアリゾナに着くことが出来ました。

 

西陽に照らされた砂漠の一本道をずっと走ってのドライブは

幸せな時間でした。

 

 

 

ホテルにチェックインする際、日本のIDを見せるやいなや、

「アンティークのショーに来たの?」とフロントの女性に聞かれて、

びっくりする場面がありました。

 

聞けば、翌日から近くのコンベンションセンターで大きなアンティークショーがあるのだとかで、

きっと日本からのバイヤーも多く来ていて、

私もそんな一人だと思ったのでしょう。

 

しかしなぜ私はそんな情報を見落としていたんだろう・・・!

 

「ただショーとしか・・・。名前は分からないの」とのことで、

部屋に入ってすぐにインターネットで調べてみました。

 

残念ながらアンティークはアンティークでも、ジュエリーのショーであることが分かりました。

 

でもなんだか、さっそく買い付けの波に乗ったような感覚になり、

明日からの二日間が俄然楽しみになったのでした。

 

 

 

買い付け商品の第一号。

 

 

 

 

アンティークの帆船モチーフの・・・これはドアストッパーです。

 

「今回は小物を多く・・・」と思いながら出掛けてきたからか、

小物からの滑り出しに。

 

結果から言いますと、

小物は最後まで順調に集まり続け、

そのため買い付けのアイテム数が増え、

帰国後の輸入申告がいつもよりちょっとだけ大変だったという・・・(笑)

 

それでもコンテナ到着後に蓋を開ければ、

まだまだ思い描くようなボリュームには至らなさそう・・・と、

戻ってみてあらためて店内見回し、そんな実感に。

 

これからまた少しずつ、ですね。

 

 

 

家具ではこんなのも見つかっています。

 

 

 

 

とても好きなメーカー、

『THE HITCHCOCK』のデスク&チェア&ミラー。

 

1800年代初期にコネチカット州で創業。

高いクラフトマンシップで人気があるせいか、

このメーカーのものは出物が少なく(HICHCOCKを模倣したものは沢山あるのですが、、)、

たまにあると高額だったりして、なかなか手に入りませんでしたが、

どうだろう・・・10年ぶりくらいに買い付けることが出来ました。

 

フルーツとフラワーのステンシルがここの代名詞でもあるのですが、

よく見ると、ネイティブアメリカン柄を思わせるステンシルもあり、

アリゾナでこれと出会ったことが感慨深かったです。

 

男女も問わず、

幅広く素敵なコーディネートが出来る家具だと思う。

 

 

 

 

 

 

18時にはどのディーラーもたいてい仕事の片付けに入ります。

 

そんななか一軒、21時まで開けている珍しいアンティークモールがあり、

そこに向かいました。

 

 

バイイングを続けているうちにランナーズハイにでもなったのか(笑)、

足を止めたくなくなってしまいました。

 

20時を大きく回ったころ。

動き回る私を見かね、

三回目で覚えていてもくれて、

「またすぐにカリフォルニアに戻るんでしょう?

今日はもうやめたほうがいいんじゃないかな」と、モールスタッフ。

 

 

すべて夢で、さいごに夢から引き戻されたような・・・・・

そんなアリゾナ初日でした。

 

 

 

 

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買い付けフォトギャラリーと、お知らせ

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まずはお知らせから。

 

 

買い付けのコンテナですが、

珍しく入港に遅れが出てしまい、

お披露目が予定より少しだけ先に延びました。

 

 

7日・水曜日に荷受け
10日・土曜日まで開梱&ディスプレイ作業で臨時休業
11日・日曜日からのお披露目

 

 

まだ通関が終わっていないので

予期せぬ変更もあるかもしれませんが、

上記の予定となります。

 

店頭やメールなどで「おそらく9日からお披露目出来ると思います」と

お伝えしていましたが、

遅れてしまいますこと、お詫びいたします・・・

 

またはっきり決まりましたら

HPトップページやこちらでご案内していきますので

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

冒頭の画像も買い付け商品のひとつ。

 

40号くらいあり、かなりの大作です。

 

花の油絵、これまでも何枚か買い付けてきましたが、

ここまでのサイズは初めてなので、

再会がとても楽しみ。

 

以前、お客さまのお家で、こういった花の静物画を見せていただいたことがあるのですが、

それはほんとにうっとりするほど素敵な絵で、

それで私がそんな感想を伝えると、

お客さまは「なんだか花がこぼれてくるようでしょう」と、おっしゃったんですね。

 

その“こぼれてくるよう”という表現を聞いて、

私の審美眼は一気に更新され(笑)、

以来、そう感じられるものだけを買い付けてくるようになりました。

 

この絵に描かれている花たちも、

なんだか手のひらに包むことが出来るようで・・・・・

 

どんな方とのご縁になるのかも楽しみです。

(あ・・、そんなことを言ったら、ぜんぶがそうですね・笑)

 

 

 

そしてフォトギャラリーを少しだけ。

 

 

 

サンセット大通り。

映画『サンセット大通り』の舞台は、もっと西に行った高級住宅街。

こちらは東側。サブカルチャーの町です。

 

 

 

 

 

いつも教会に入っていくときのような気持ちにさせられる、

ディーラーのウエアハウスの入り口。

 

 

 

 

 

大きなモール。

1940年代頃に出来た古い建物。

 

アンティークディーラーの他にインテリアショップも入居しているので、

キャンドルやグリーティングカードなども調達出来ます。

 

 

 

 

 

そして運送会社さんの倉庫に集まるKioのビンテージ&アンティーク。

 

買い付けに専念出来るのも、

スタッフの皆さんがどんどんと梱包を進めていってくれるからこそ。

 

ひとりで動いているわけですが、

行く先々で色々なひと達の助けがなければこんなことは到底出来ないので、

感謝しかありません。

 

(そういえば花の絵も、通りがかりのひとが駆けつけてくれ、

ディーラーのおばあちゃんと三人で車まで運んで積み込んだのでした)

 

 

遅れたコンテナですが、

週が明けてからの通関だと聞いているので、

名古屋港にはもう入ってるんじゃないかな。

 

 

コンテナの中身、ひとつひとつが個性的なモノになっていますので、

今回もご注目いただけたら嬉しいです!

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『ビクトリアンなもの達との出会い』

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主な買い付け先のひとつに、アンティークモールがあります。

 

モールの規模は大なり小なりですが、

どこもブースで区切られていて、

ブースごとにオーナーがいます。

 

やはりオーナーのカラーが出るもので、

「ここ、すごく好き!」と思えるブースからは何点か買い付けが出来たりしますし、

 

たとえばですが、モノが3つしか見つからなかったモールがあったとして、

その3つは、ぜんぶひとつのブースからの出物・・・

なんてことも、ときにあります。

 

 

 

今回、数年ぶりに訪れたモールがありました。

 

ブースもけっこう入れ替わっていたのですが、

その中にウエスタン&ビクトリアンのモノを集めたブースが出来ていたんです。

 

 

 

↑こんな手工芸の技が光るチャイルドチェア発見。

Kioの子になりました!

 

 

↑あと、こんなガラス棚も買い付け。

 

 

今年になってからくらいかな・・

「アンティークのレースってやっぱりいいなあ」ってしみじみ思うようになり、

まだスポット的な感じなのですが、

Kioでも扱うようになりました。

 

レースの似合うシチュエーションについてもよくイメージするようになったのですが、

いつもまず頭に浮かんでくるのが、

“アンティークレース×ビクトリアンな香り漂うウエスタン家具”という組み合わせなんですね。

 

「素朴さのなかに、ロマンチックで香りづけした風景」みたいなイメージ・・・・。

 

 

そんなことを思い描くようになった中での

スペシャルなウエスタン&ビクトリアン家具との出会いだったので

ちょっと興奮でした。

 

 

 

 

ウォッシュキャビネットを買い付けるにあたっては、

このブースの中に陳列されていたレースやらカップ&ソーサーやらを使って、

雰囲気のチェック。。

 

そんなことをやっていると、

モールスタッフから「あなた、映画スタジオで働いているの?」と聞かれました(笑)

 

ハリウッドからずいぶん離れた田舎町に

ぽつんと一軒だけあるアンティークモールなのですが、

こんなところにも映画スタジオのひとが来てるってことなんだあ。

 

 

 

↑こちらも欲しかったのですが、中のダメージが大きかったので、見送りに。

 

 

 

そしてこの翌日になるのですが、

午後遅くになるまで集まりの悪い日、

最後に行ったアンティークモールで出てきてくれたのが

こんなビクトリアンな雰囲気をたたえるソファでした。

 

 

 

 

張地がどこかシノワズリーな感じがするからなのかな・・、

スタイルはフレンチですが、ビクトリアンな雰囲気のする作品です。

 

レースをイメージしながら集めた前日の家具たちですが、

このソファと合わせると、すごく印象的なビクトリアンスタイルになりそう・・・!

 

 

それもだけれど、

「これは!」と思えるようなソファが今回まだ皆無だったなかでの出物だったので、

この目が覚めるように素敵なソファが視界に飛び込んできたときは

感激のあまり絶句でした。

 

 

自分でも可笑しいのですが、

買い付けの現場で

素敵なモノが一箇所でいくらでも見つかる状況と、

そうではなく、何軒も何軒もまわらないと見つからない状況、

どちらかを選ぶとなったら、

後者です(笑)

 

 

これからも目が覚めるような、言葉も出なくなるようなモノとの出会いに期待して、

楽しみながら買い付けを続けていきたいです。

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『フレンチドレッサーとマダム』

今回、フレンチスタイルのドレッサーが見つかりました。

 

 

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これを買い付けたのは、

二回ほど買い付け紀行に記事を書いたがありますが、

喜びをしかめっ面で表現する(笑)ディーラーのマダム。

 

何度か通っているうちに

Kioのテイストもすっかり分かってくれるようになりました。

 

ディーラーとの付き合いが増えて助かるのは、やはりこういった理解が得られること。

 

 

ドレッサーを見つけて、はっと立ち止まる私にすぐ気づいたみたいで、

奥の方(マダムのウエアハウスはかなり広いのです)から、だだだーっと飛んできて、

 

「これ、まさにあなたの好みでしょう!!」と、

ドレッサーの天板をしかめっ面で二度ほど叩いて言います。

 

はたから見るとすごい怒ってるみたいですが、、

「まだおととい入ってきたばかりなのよ!あなたが今日来てくれて良かったわ!」って、

マダムは本当に喜んでくれいるのです。

たしかにちょっと変わってますが。。。

 

 

他にも面白いというか、助かったことがありました。

 

マダムのところにはウエアハウスの一角を間借りしている中国人男性がいるのですが、

たくさん入荷があったのか、今回盛んに絨毯をすすめてきてくれたんですね。

 

素晴らしいものばかりだったのですが、

どれも色味が好きになれませんでした。

 

「じゃあ、これなら好きかな・・・」と、

新たに、奥の方から引っ張り出そうとしています。

 

なかなかの商売熱心な彼。

 

長引いてしまうのでは・・と危惧していると、

「ノー!それも彼女は好きじゃないわ。 

とにかく色々見せてくれてありがとう、ハン」と、

マダムは強制終了に出たのです。。

 

ハンのブースを出ると、

「ぜんぶ見ても、あそこにはあなたのテイストの絨毯は無かった」

そうきっぱりとマダム。

 

Kioのテイストではなくても、いい物だから見ていると純粋に楽しい、

でも時間も気にしなければならない、

そんなせめぎ合いの中で、マダムの助け舟はやはり有り難かったです。

 

 

 

しかしハンからはこんなフロアランプを買い付けました。

 

 

あとマダムからこんなチェストも。

 

 

ハンドペイントがほどこされた、古い古いフロレンタイン。

 

高価なもので、Kioにとってはチャレンジですが、

前にも同じようなことを書いたような気がしますが、

一回の買い付けで、思い切ったことをひとつでもすると、

壁もひとつ越えられたような気持ちになれます。

 

 

マダムと別れ、

40分ほど離れた次の町に移動。

 

「Kioらしくて、Kioのお客さまも好きそうな、

いいモノが買い付けられた!」

 

するとエンジェルススタジアムも見えてきて、

なんだか嬉しさ最高潮でした。

 

 

 

 

 

おまけ。

 

次の町。

 

 

 

 

 

景色はいかにもアメリカな感じですが、

アンティークの買い付けをしていると、

クラシックへの愛着も深いことが感じられます。

(この町に限らずですが)

 

 

アメリカ買い付け紀行『海辺のアンティーク。果樹園のアンティーク』

9月27日から10月5日までアメリカ買い付けでした。

(買い付け紀行のスタートが遅れまして。。。)

 

 

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今回アリゾナには行かなかったのに、

買い付けを終えて走行距離をみると、けっこうな距離になっていてびっくりでした(笑)

 

 

 

 

 

ディーラーのアニバーサリーやリニューアルオープンなどのイベントがいくつかあり、

豊富な品揃えの中から選ぶことは出来たのですが、

いざ自店の商品に・・・・となると、なかなか思うようには集まりません。

 

 

ある日などは、まずハリウッド界隈のディーラーからスタートして、海辺の町まで移動、

 

そこでのイベントを終えれば、この日はそれで終わる予定だったのですが

(現時点ですでに12軒のディーラーをまわっている)、

 

車のなかはまだ三分の一に満たない量。

 

 

あまりモノがなく、足早にまわったため、

時間だけはまだたっぷりとあります。

 

そこで賭けに。

地図とリストを照らし合わせて、

今いる場所からうんとは離れていない町で、

まだ行ったことのないディーラーに行ってみることにしたのです。

 

 

道はずっと、明るい陽光の降り注ぐきれいな景色のカントリーロードでした。

 

しかし途中、S字とヘアピンの連続する峠道に。。

 

 

 

 

見晴らしが良かったのと、車線が広く交通量も多かったのとで、

心細い思いをせずにすんだからか、

成り行きでこんな道を走っていることに苦笑いでした(笑)

 

 

峠を越えると、畑が。

 

 

 

 

オレンジもあり、それはすぐに分かったのですが、

もう一種類、無数に植えられている木があり、それが何なのか分かりませんでした。

 

 

 

畑が終わると、そのとたんに新旧入り混じったような町が現れました。

目的地に到着です。

 

 

 

 

ディーラーは何軒かあり、どこも規模としては小さい方ですが、

一軒一軒まわっていくと、モノも増えていきます。

 

やっぱり、このやり方しかないのかな。

初めて訪れる小さな町で、そんなふうに思っていました(笑)

 

 

ある一軒では、こんなキャビネットが手に入りました!

 

 

 

 

クラシックも、フレンチも、シャビーシックも、ハリウッドリージェンシーも、

やっぱりぜんぶやりたいのです。

嬉しい出会いでした。

 

ディーラーのマダムも新顔の私に興味津々で(笑)、

色んなお話をしました。

 

「来る途中、山道がちょっと怖かったけど、素敵な景色だった」と言うと、

「そうなのよ!素敵な町よ!畑は大きかったでしょう。オレンジと、アボカドが穫れるのよ」と教えてくれました。

 

そうか!あれはアボカドの木だったんだ。

 

 

この記事、じつは買い付け終盤のことを書いています。

 

私、買い付け前の日記で、「アーチスト達の集まる農場を訪れたい」と書いて出発しましたが、

さすがにそこまで時間が作れなかったんですね、

 

あるアーチストはアボカドを栽培しているのを知っていたので、

少し不思議な感じがしたのでした。

 

あのゆったりとした山並みを背にして、どこまでも続く果樹園の風景、

初めての場所だからかもしれませんが、今回の買い付けでいちばん頭の中に残っています。

 

 

まだ少し動ける時間があったので、30分離れた別の町に移動。

 

20181011183959.JPG

 

ここも初めてです。

 

向かったのは、中規模のアンティークモール。

 

 

収穫はひとつでした。。

 

 

「このエリアに他にアンティークディーラーはありますか?」とモールスタッフに訊ねると、

私がイベントで訪れた町の名前を挙げます。

 

え・・・

そこって、ここからだとすごい遠いでしょう・・・・・

 

とにかく町にはもうディーラーはないらしく、

そうなるともうタイムアウト、

LAに戻るべく、カーナビを設定しました。

 

縦横無尽にフリーウェイが走っているカリフォルニアですが、

どうもこの一帯はそうではないみたいで、

田舎道を20分は走って、やっとフリーウェイのインターに。

 

 

感覚ではまだ山のふもとくらいのつもりだったのですが、

フリーウェイに乗って走り始めると、視界に海が・・・?!

 

 

 

 

しかも町なかの建物には見覚えが・・・・。

 

この日、イベントで訪れた町だったのです。

 

たしかに最後の町に行くときから地図にはもう目を通してなかったですが、

長年通った南カリフォルニアの土地勘はだいたいあり、

なので海の方へ向かっていることは無かったかと・・・・

 

なんだかキツネにつままれたみたいな気持ちの帰路、

 

思えば終日において、なんだか変わった一日でした。。。

 

けれどもこんな珍道中の上に、商品も商売の気持ちも乗っかっているなあって、

そう思うとすべてが愛おしいです。