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2020年11月

チョークペイントで生まれ変わったフレンチスタイルデスク

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ここ数年、

Kioで家具をリペイントするときには

すっかり「チョークペイント」で定着しました。

 

 

コロナで買い付けに行けなくなり、

代わりになかなか着手出来ずにいた“要リペイント家具”に手を入れることが出来ていますが、

そこで決まって使うのはチョークペイント。

 

 

何回か書いているような気がしますが、

チョークペイントは、ただ家具の色を変えるだけでなく、

キメ細やかな質感まで作って、洗練された表情を与えてくれる、

いわば「家具のお化粧品」でもあるのです。

 

 

 

さて、こちらのデスク。

 

過去に取り扱った商品なのですが、

 

 

 

 

たまたまKioと縁があるのか、それとも比較的多く生産されたのか・・・、

これまで色違いで白やクリーム色も扱ったことがあります。

 

そしてこのゴールドと同じ色の子も、もう一台ありました。

 

天板トップにかなり気になる変色があったので、リペイント目的で買い付けた子。

バックヤードで順番を待っていました。

 

 

何台かのリペイントが終わり、

次はこの子の番かな?ということで、

「白ですっきり仕上げよう」と夫と話していたちょうどそんな折りです、

 

「ビーンシェイプのデスクは、今お店にないでしょうか?」

HPをご覧になったお客さまからお電話がありました。

 

「実はこんなふうで、これから白くペイントする予定のデスクがあるんです」

と画像をお送りしたところ、

「イメージ通りです」とお喜びのお客さま。

 

とんとん拍子でデスクのお嫁入が決まりました。

 

 

お客さまも白がご希望だったのですが、

「ゴールドでラインを入れていただくことは出来ますか?」とのリクエスト。

 

お客さまのお家には、

業者さんにお願いして、ブラウンから白にゴールドラインを入れて塗り替えたピアノがあり、

デスクもそれに合わせることが出来たら・・とのご希望だったのです。

 

 

画像をすでに冒頭においてしまいましたが、写っているピアノがそうです。

ブラウンだったのがイメージ出来ないくらい、

このフレンチデザインにぴったりですね!

 

横にいるのが、Kioからのデスク。

 

お客さまが送ってきてくださいました。

 

 

ピアノはペイントに入る前に画像を拝見していて、

珍しいフレンチスタイルのピアノにぴったりな彩色に感激していた私たち。

 

お客さまの想いや世界観もひしひし伝わってきて・・・・・。

 

ペイント担当の夫は、

緊張しながらも、「応えたい」と。

 

 

 

まずは、本体のペイント。

 

 

 

 

①幾重にも重ね塗りをして、チョークペイント専用のクリアラッカーで仕上げます。

ラッカー仕上げすることで、保護膜が出来るのです。

 

②ラッカー塗りしただけだと厚化粧になるので、いちばん目の細かいペーパーを丁寧にかけます。

すると、なんとも滑らかな手触りになります。

 

磨いた石のような・・は言い過ぎですが、

チョークペイントの石膏のような質感が下地にあるからこその、この最終的な仕上がりが、

個人的にとても気に入っています。

 

 

ゴールドラインには、同じくチョークペイントから出ている塗料を使いました。

 

剥がれた金彩のタッチアップにはよく使用していたのですが、

ラインは初挑戦。

 

メンディングテープや色々な筆を駆使しながら、

こまめに集塵機をかけながら・・・・、

細心の注意で挑みました。

 

 

そうして生まれ変わったデスク。

 

 

 

 

お客さまは、イメージ通りで音楽室にもぴったりと大喜びしてくださいました。

 

本当に良かったです。

 

 

それにしても、なんて素敵な音楽室なのでしょう!

 

デスクはピアノと饗宴(共演?競演??)をしてるみたいな気持ちなんじゃないかしら。

 

 

 

 

 

お客さまは千葉県にお住まいのY様。

 

お電話とメールで何度もお付き合いいただきました。

 

デスクのお求めもですし、

デスクへの素敵な機会もいただいて、

本当にありがとうございました!

 

 

ゴールドラインが似合いそうな家具、

見回すと何台かあります。

 

これを機に、これからのラインナップのひとつにしていきたいと思います!

 

 

キセキノカワ

その川は本当にブルーでした。

 

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少し前のことになりますが、

お客さま宅を訪ねて尾鷲に行きました。

 

その帰り。

 

ずっと前から行ってみたかった銚子川に寄りました。

 

水が青色に見えることや、

間近だと3mの川底まで透けて見えるほどの透明度から、

「奇跡の川」と言われる川です。

 

 

夏に行こうとして行けずじまいで、

機会をうかがうことにしたのですが、

 

尾鷲行きが決まり、

もしかして近いのでは・・・?と地図を見ると

お客さま宅から15分もかからない距離。

(三重県南部の地理は未だよく分かっておらず、、、、)

 

今にも雨が降り出しそうな空でしたが、

またとないチャンスだと思い

(さらには、これは川が呼んでくれたに違いないとまで思い、、)、

行ってみることにしたのです。

 

 

「曇っているからそんなに青くないかもしれませんね」と

お客さまはおっしゃっていましたが、

 

それでも・・・・・・

それでも、目をみはるようなブルーを川はたたえていました。

 

 

 

 

私は色々と画像も見ていましたが、

私に誘われるがままにやってきた夫は、

「なんだこれは!!!」と、驚くことしきりでした。

 

 

 

 

 

 

Kioの近くを流れる雲出川。

 

まずこの川が大好きなのですが、

そこから伊勢に向かって、櫛田川、宮川、五十鈴川とあり、

どれもがきれいで、すごいなあといつも思っていたのですが、

さらに南にはこんな川があったのですね。

 

 

 

 

 

 

こちらに越してきてから「紀伊半島」という土地のことを

よく思うようになりました。

 

連綿と続く神秘的な山々のこと。

そこに涌く水のこと。

 

 

ちょっと日本から切り離されたような、

それでいて太古の日本を思わせてくれるような、

なんだかすごく不思議な土地だなあって、

 

今回銚子川を訪れて・・というか、

尾鷲から大台ケ原を抜ける道すがら、

紀伊半島にたいするあらたな思いが加わったのでした。