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ビンテージ&アンティーク家具「Kio」の日記

ありがとうございました!

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Kioは今日、仕事納めでした。

 

カラヤン指揮によるベートーベン交響曲をかけていたら

いよいよ暮れてくるような差し迫った気分になりました(笑)

 

 

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今年も沢山のご愛顧をいただきまして本当にありがとうございました。

多くのひとにお世話になり、支えられて、無事に一年を終えることが出来ました。

感謝の気持ちでいっぱいです。

(自転車操業なので、続けられていることが奇跡みたいなのです・笑)

 

 

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小さな店。

 

何が出来るかと言えば、やはりひとつひとつ吟味してモノを買い付け、

丁寧に出していくことしかありません。

 

来年も最善を尽くしたいと思います。

 

 

 

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来年は敷地の端っこに小屋を建てる予定。

(増築する裏の小屋とはまた別です)

 

念願の展示室も兼ねた家具倉庫ですが、

夫が「撮影用のスタジオにもしたい」と、さいきんになって言い始めました。

 

壁ごとに違うペンキを塗ったり壁紙を張ったりして、

HPの背景のバリエーションを増やしたいのだそう。

(私が言いそうなことが夫の口から・・・!)

 

HPのほうももっと楽しんでいただけるようになると思います。

 

 

これでまた二階の住まいが遅れそうですが(笑)、

「紺屋の白袴」と言ったところでしょうか。。。

 

いや、しかし、住まいのほうも進めてゆきます!

店と住まいがぴったりと“ひとつ”になったとき、

何て言うか、やっとほんとのKioになれるような確信があるんです。

 

それでないとこの場所にやって来た意味がありませんし、

それが出来て、お客さまにもより納得していただいたり喜んでいただける店になれると・・・・

 

完成形はないのでやればキリがないことですが、

「見ていただける」ようにまでは、早いとこもっていきたいです!

(二階は一角が倉庫状態と化しているので。。)

 

 

 

品揃え、発信ともに磨きをかけてゆきますので、

来年もKioをどうぞよろしくお願いいたします!

 

 

それでは皆さま、

どうぞ良いお年をお迎えください!

 

 

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作家さん夫妻のお家/津市白山町

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白山町は移住者の多い町。

 

都会からのIターンやUターンのアーチストや料理人さん、

高原の山荘でリタイア後の暮らしを送るひと、

農業を目指す若者・・・・、

色んなひとが色んなところから集まってきていて、ときどきKioにも足を運んでくださいます。

 

 

今日登場いただくご夫婦も、そんななかのお一組。

 

旦那さまは家具作家さん。

奥さまはガラス作家さんです。

 

 

「モノが大好き」と、口を揃えるお二人。

アンティークだけでなく、良いモノ・面白いモノなら何でもお好きとのこと。

 

それぞれの作品だってもちろん使ってらっしゃるでしょうから、

お家の中はどんな様子なんだろう?って気になっていたのですが、

 

あるとき二人同時に目に留まった鏡が

「ずっと探してた玄関の鏡にぴったり!」とのことでお買い上げくださり、

念願かなっての訪問となりました。

 

 

 

まず鏡ですが、こちらです!

 

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1920年代頃と、とても古い鏡は、

もともとはドレッサーの上置きミラーで、本体とともにあったはずなのですが、

長い歳月の間にこの子だけとなってアメリカのディーラーのところに佇んでいました。

 

鏡単体で見ても素敵で、かえって面白く使えそうと思っていましたが、

私以上に良さを分かって、面白い使い方をしてくれるひと達のところへお嫁に行きました!

 

 

下駄箱もですし、突き当りのかっこいいキャビネットも旦那さま作です。

そして照明は奥さま作。

 

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漆喰塗りの壁ともあいまって、

なんだか小さなギャラリー空間のよう・・・。

 

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とっても人懐っこい愛犬ビッケちゃんもやって来て・・・。

 

 

住空間も拝見させていただきました。

 

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家具はもちろん、内装もぜんぶ旦那さまが手掛けられました。

 

 

 

ロフトから何かがせり出していて、

なんだか宙に浮いたボートみたいな物体があり・・・・・

 

見に上がらせて貰うと、なんと収納用のローボードでした・・・!

 

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この非日常的なまでのワイドが、たまらないですね。

デザインも仕上がりも素晴らしいです。

 

 

奥さま作のランプもあちらこちらに。

私がいちばん好きになったのは、この子。

 

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写真撮り忘れてしまいましたが、

美術館のアートギャラリーでも観てみたくなるような大作もありました。

 

 

旦那さまは植物もお好きで、珍しいものもたくさんお持ちでした。

 

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活き活きとした大きなシダがあったり・・・!

植物に合わせて窓の設計をされたのだそう。

 

 

大阪、神戸、京都、名古屋・・・・

時間が出来ると面白いモノを見つけに色んな町にすぐに出かけて行くのだそうで、

この住まいには生活感だけでなくって、

そんな彼らの“温度”までがこもっていました。

 

 

外から見える室内も素敵。

 

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うちは街道沿いなのでプライバシーにも少し?気を遣いますが、

こちらは「露天風呂を作ろうか」と、いっとき考えられたほどの静かな環境。

 

同じ白山町でもまた雰囲気の違う夜です。

 

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壁は鎧張り。Kioと一緒。嬉しいな。

 

 

 

そして後日。

 

彼らに夕食にお招きいただきました。

 

両家とも芋焼酎好きということが分かり(夫は飲みませんが、、)、

焼酎の会となりました。

 

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我が家は黒麹の薩摩焼酎と、名古屋風・味噌おでんを作って持参。

 

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白山町の話題だけでもぜんぜん事欠かない感じで(笑)、盛り上がりました。

 

もちろんインテリアの話題も。。

 

すごく楽しかったです。

 

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鏡のコーナーがクリスマス仕様になっていました。

 

「この鏡、ほんとにいいねって、いつも言ってるんですよ」と二人。

 

ほんとに良かった!

 

 

 

旦那さまはオーダーで家具やキッチンなどの制作もされています。

 

近隣の方でもし依頼のご相談などありましたら、

こちらに声を掛けていただければご紹介させていただきますので!

 

 

 

この場所に来ても同志に出会うことが出来て、

とても嬉しい。

 

森下さんご夫妻、どうもありがとうございました!

 

 

 

初雪の日の日記

つかのま舞っただけですが、

白山町、けさ初雪が降りました。

 

どこも寒いんですよね?

引っ越してきてからまだ三度目の冬ですが、

今年はだんぜん寒いです。

(あ、でもおとといの夜に名古屋にお届けに行ったけど、

やっぱり気温が違っていたなあ。。。)

 

 

今日は静かないちにちでしたが、

お披露目後はご遠方からも含めてたくさんの方に足を運んでいただきましたし、

HPのほうもいつも以上のアクセス数で、

本当にこれって心の支えです・・・・(笑)、

皆さまありがとうございます!

 

 

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姉も二人の親友を連れて来てくれました。

 

(お姉ちゃん、強風で髪がちょっと乱れてしまったかな。。ごめんね。。。)

 

 

三人はなんと幼馴染なんです。


家も近所で、私もよく仲間に入れて遊んで貰いました。

 

四つ離れた彼女たちは、

幼少の自分から見ると、憧れのお姉さん。

 

女の子らしく飾り付けられた机まわりを見たりして、

自分もはやく学校にあがりたいなあって強く思ったのを覚えています。

 

少女漫画とか、おもちゃのお化粧セットとか

見せて貰うのも楽しみだったなあ。

 

いっぱい背伸びさせて貰って、

そんな体験だってきっと今アンティークショップをやっていることに

どこかでつながっているような気がする。

 

 

そんな私にとっても幼馴染の二人が、

 

こんなソファとか

 

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こんなキャビネットを

 

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買ってくれました。

 

 

ソファを買ってくれたNちゃんが自身のブログで

「よく一緒にママゴトをやったなあ」って回想してくれてたのですが、

 

あのときはママゴトだったのに、

今度はじっさいの暮らしのなかで使うもの探しを

みんなで一緒に楽しみながら出来たこと、

嬉しい時間でした。

 

本当にありがとう!

 

 

 

ところで、Nちゃんが買ってくれたグリーンのソファですが、

私が「買い付け紀行」で出会いを大騒ぎして書いたので覚えてくださってる方もいらっしゃると思いますが、

7月の買い付けのときの、あのソファです。

 

2台とも背もたれのウレタンが経年で硬化していたので取り換えをしたのですが、

複雑な工程で作られた、しかもボタン絞りのものだったので

こつこつメンテナンスを進めてはいながらも、今回の入荷直前の完成になりました。

 

1台は8月の入荷後すぐにご成約となり(お届けはタイミング良く今月のお約束でした)、

そんなわけで楽しみにされてた方もみえたのに、HPにアップ出来ず終いですみませんでした。。

 

 

もし入荷や掲載前にブログに載せた商品で気になるものがありましたら、

「ちらりと写っているアレは何ですか?」とか、そんなのでも大丈夫ですので、

お気軽にお問合せくださいね!

 

 

 

閉店になったので暖房を切ったら、すぐに足元が冷えてきました。。。

いったん猫たちのごはん。二階に避難します(笑)

 

皆さまもどうぞ暖かくしてお過ごしください!

 

 

 

 

コンテナ日記

無事に輸入許可も下りて、

土曜日は予定どおりコンテナの荷受けをすることが出来ました。

 

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LAの運送会社さん、

今回はいつも以上に隙間の“噛ませ”に段ボールを使ってくれていて、

 

扉を開けると、

船に揺られ、港ではクレーンで吊られ、

名古屋から三重県までトレーラーに引っ張られてやってきたとは思えないくらい・・、

 

まるで「さっき積み込まれたの」と言わんばかりに

コンテナの中身たち、

微動だにもしなかった様子でぴしーっと一堂に会しておりました。

 

(運送会社さん、ありがとう!)

 

 

そして運良くちょうど近くの小学校で廃品回収があり、

山盛りの段ボール、地区をまわっていたパパさんが引き取っていってくれました。

 

量が量だったので、とっても喜んでもいただけて。

いやあ、こちらのほうが助かって感謝です。。

 

 

パパさん、コンテナの中を覗いて、

「うわあ」と、歓声。

 

 

なんだか気持ちのいい荷受けの朝でした。

 

 

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臨時休業でご迷惑お掛けしていますが、

お陰さまで店も何とかカタチになりました。

 

 

黄色い壁のブース、毎回陳列の順番がさいごでした、

 

それで何て言うか、“しわ寄せ”みたいなのがここに及んでしまって

これまでブース全体がサマになったことがいちども無く、

結果、どんどん取り残される空間になっていました、、、

 

これではいかん!と、今回は前日から下ごしらえ(?)、

店づくりもこちらから開始したので、

やっと他のブースとも足並みが揃い、

店全体としてもいつもよりか見ていただきやすくなりました。

 

(あとは、半分メンテルームと化しているカウンターブースですね。。

小屋が完成すればこれも解消すると思います。。。)

 

 

明日は手直しを。

外の手入れも少し出来るといいなあ。

定休日ですし、ゆったりやろうと思います。

 

 

HPへのアップも早くしていきたい…!

トップバッターももう決まっています(笑)

 

 

 

お披露目は7日木曜日からです。

 

店頭&HPともども、皆さまのご来店をお待ちしています!

 

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クリスマス切手と、お知らせと。

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まずはお知らせから。

 

 

買い付けから戻ってまだ一か月経っていませんが、

今回はタイミング的にコンテナの手配が早く出来、

 

ビンテージ達が載ったコンテナ船、

もう明日名古屋に入港です。

 

 

先日お客さまに「やっぱり楽しみなんじゃないですか」って訊かれたのですが、

そうなんです!、

中身はもれなく分かっているのだけれども(笑)

それでもほんとうに楽しみでワクワクします。

 

 

船に遅延などなければ、荷受けは12月2日土曜日。

 

荷受け後はまたいつものように開梱とディスプレイ作業に数日費やしますため、

2日から5日火曜までのあいだ、臨時休業とさせていただきます。

 

お披露目は定休日明け7日木曜からです。

この日からHPにもアップをしていきますので、

実店舗、ウェブショップともども、どうぞよろしくお願いいたします!

 

 

 

重ねてお知らせですが、

 

Kioの裏庭に小さな小屋がありまして、

こちらを増築することになり、夫が基礎工事を進めています。

 

荷受けまでにキリのいいところまで終えておきたいようで、

明日あさってはHPへの商品アップをお休みさせていただきます。

 

入荷後からお披露目までの間もアップはお休みになるので、

一週間ほど更新がおこなえません・・・

 

楽しみに見てくださっている皆さま、

本当にごめんなさい・・・・。

 

 

 

ところで冒頭の画像ですが・・・・・

 

子供の頃に、たしか輸入フェアみたいな展覧会で買って貰った

外国の古切手が何枚か入ったアルバムを久しぶりに開いていたら

クリスマス切手を一枚見つけました。

 

こういうとき、ネットってほんとに便利ですね!、

1970年のイギリスのクリスマス切手だと分かりました。

 

毎年クリスマス切手を出していたみたいで(今もなのかな?)、

76年くらいまでのものの画像も一緒に出てきました。

 

絵がひじょうに小さくて見づらいですが、

こちらは天使が羊飼い達にキリストの誕生を告げる場面のよう。

 

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何かうまくディスプレイ出来ないかちょっと考えて・・・・・・、

クリスマスが終わるまで店のどこかに飾っておきますので

また見つけてやってください!

 

 

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LAの運送会社さんで撮ったKioコーナーの一角。

 

クリスマス切手もふくめて、ビンテージの仲間が待っているし、

お客さまも楽しみにしてくれているので、

みんな無事で到着してね~!

 

 

 

買い付け前日の日記

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Kioは来月でグランドオープンしてから12年になります。

 

一巡して、

新たなサイクルに入る・・、そんな節目に立っているような感じがしますし、

その一方で原点に立ち返ったような感じもしたりして、

このところはなんだか色んな考えや想いが、どどどーっと押し寄せてきます。

 

 

そんななか明日から買い付けで、

いつも以上に気持ちが引き締まっています。

 

 

これまでモノを選ぶとき、“質感”を大事な基準のひとつにしてきました。

 

もちろんそうやってやってきたのは良かったと思っていますが、

もう少し掘り下げていきたい・・・

そう思ったとき、

“質量”、

そんなワードが意識の中に立ち上がってきました。

 

 

このあいだ面白い夢を見ました。

 

ひとつの空間に、ふたつの階段が隣り合って立っている夢。

 

ひとつは、古い洋館風の階段で、

ステップが一段ごとにダークレッドとネイビーに塗り分けられていて、

手すりは、こちらもダークレッドとネイビーなのですが、

ところどころに金彩された花の彫刻がほどこされています。

 

Kioで扱う家具を階段にしたみたいなものでした。

 

もうひとつは、こちらも古いのですがもっとシンプルで、

黒光りした木の感じが魅力的な階段でした。

 

空間は、大きな廃屋の一室みたいなところで、

さいしょは私ひとりしかいなかったのですが、

いつの間にかひとがいっぱい集まってきて(Kioのお客さまの姿もありました・笑)、

「素敵だね!」「すごいね!」と、

階段を見て嬉しそうにみなで口を揃えるという、

そんな夢でした。

 

 

夢を見てから何日か経ちますが、

 

なんか、こんな階段みたいな感じ・・・・・・

 

この感じ・・・・

買い付けで覚えているようにしていたいなあと。

 

 

いつも出発が近づいてくると

まだ何に出会うかまったく分からないうちだというのに、

運送会社さんの倉庫に集まった

コンテナいっぱい分のビンテージ達の様子を思い浮かべます。

 

さすがに階段はないですが(笑)、

質感や質量のあるモノ達の姿というか気配が浮かびます。

 

 

今回は買い付け先を洗い直しました。

 

そうは言ってもやはり多くは欠かせないディーラーさんのところなのですが

かなり久しぶりのエリアや初めてのところもまわります。

 

 

また帰国後に良いご報告が出来るといいです。

 

 

 

それでは、行ってきます!

 

 

 

 

Kioの名前物語

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「『Kio』って名前には、何か意味があるんですか?」

 

看板を出すようになってから、よくそう訊かれるようになりました。

 

(二代目までのHPでは名前の由来について謳ってたのを

今のサイトではやめてしまったし。。)

 

 

Kioは“きょう”からきています。

 

今日という意味。

 

それから私の名前、享子(きょうこ)の意味もふくませて。。

 

 

 

今から12年前。

 

名古屋の大須に店を出すことが急きょ決まり、

プレオープンまで三か月という短い時間のなかで買い付けをして

店名も決めなければいけないというプレッシャーのなかにいました。

 

 

ところで大須時代のKioには『Tao』と『Ziu』というふたつの姉妹店がありました。

(どちらもKioより先にオープンしていました)

 

「道」という意味のTaoと、

「慈みの雨」という意味のZiu。

 

素敵な意味をもつ二軒にならった名前がいいかも!と思ったとき

ぱっと頭に浮かんだのが、

Kioという言葉というか文字でした。

 

「道と慈雨。今日が仲間入りしても悪くないような気がする・・・」

 

それで構想ノートに「Kio」と記したのですが、

それでもまだ決定にはいたらず、

買い付けも目の前に近づいてきたので、

とりあえず名前は保留にすることに。

 

 

買い付け直前。

 

「そうだ、向こうでディーラーに渡す名刺も作らないと」と。

 

それで、やはり仮でもいいので名前が必要になったのですが、

自分でもワケが分からないのですけれども、

名刺に記した名前は、「Kio」ではなく「i . Deco」だったのです・・・・・。

 

 

Kioのドメインは、kio-deco.com ですし、

もともとDecoという言葉には強い思い入れがあり、

それを入れた名前も候補でした。

 

仮でKioと付けたくなかったのか、

Decoが捨てきれなかったのか、

それとも自分の名前を意味にふくませたのが姉妹店のオーナーにたいして気が引けたのか・・・、

 

肝心なところがよく思い出せないのですが、

とにかく「i . Deco」と屋号の入った名刺を携えてアメリカへ買い付けに。

 

i は、私という意味で頭に付けたのですが、

「アイ・ドット・デコ」という言葉に

アメリカ人のディーラー達が何にも感じてくれてないのが

どこに行っても伝わってきて(笑)

 

 

そして私の名前のキョウコの発音が彼らには難しいから、

みな「キオ」「キオ」と呼ぶではないですか・・・・

 

「Kio。そうだ。店の名前はやっぱりKioだ・・・!」

 

 

帰国して、姉妹店のオーナーに、

「店名、Kioにします!」と伝えると、

「DecoよりKioがいいと思ってたの!」と喜んでくれました。

 

 

ちなみに、この期に及んで、

キオの綴りを「Quio」にしようか・・という思いもよぎったのですが、

感性に絶対の信頼を寄せていたクリエーターの友達が

「ぜったいダメ。Kioじゃないと享子さんじゃない」

と言ってくれて、Qからはじまるキオは即座にボツに。

 

これはほんとに良かったと、今でもクリエーターUさんには感謝しています。

 

 

 

Kio、

いよいよ13年目に突入です。

 

これからもこの名前を掲げて・・・、

店を長く続けていきたいです!

 

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フロレンタイン・ウッドのこと、いろいろ

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HPにアップをしたフィレンツェのデスク。

 

同じくフィレンツェのネストテーブルとくずかごを左右に置いて、

そして小箱をデスクトップに載せて。

 

商品ページでいちどやってみたかった

フロレンタイン・ウッド(フィレンツェ家具)のレイヤードです。

 

 

主体がぼやけてしまったり、

全体がくどくなったらやめようと思っていましたが、

そんなことにはぜんぜんならず。

 

むしろ私としては落ち着いた気持ちになりました。

 

 

いっそうフロレンタイン・ウッドだけでかためたら、どんな感じになるだろう・・・!

 

ルネサンス建築の金箔張りの格天井みたいな雰囲気にもしなったら・・・

そう思うだけで、なんだかぞくぞくしてきます。

 

 

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ところで突然ですが、羽田空港。

 

いま再び国際空港になりましたが、

私の幼少の頃の国際空港時代のお話しを・・・・

 

 

時は1970年代。

 

お洒落なスーツを着たマダムや

きれいな民族衣装をまとった紳士淑女、

アラブの富豪・・・・・、

当時の羽田空港のロビーはそんな人々が行き交い

とても華やかで大人な、例えるなら『007』の世界のような(笑)ムードでした。

 

とくに夜が素敵で、

東京の叔父叔母のところに遊びに行き

「どっかドライブに行くかい?」と仕事から帰った叔父が訊ねてくれようものなら

決まって「羽田空港!」と答えたものでした。

(旅行で行けてたら良かったんですけどね。。。)

 

 

幼少すぎて記憶がだいぶ曖昧ですが、

羽田空港のロビーには、良く言えば「ワールドバザール」、

でも私の記憶にもとづくと「世界中の物を売っているお土産屋さん」、

そんなマーケットプレイスというか売店ですね、がありました。

 

そこが好きだったんですね。

 

ビーズの刺繍がされた香港製のシューズを叔母に買って貰ったことがあります。

 

マトリョーシカを初めて見たのもそこでした。

 

そしてあったのです、そこにフィレンツェの工芸品が。

 

お土産なので、ペントレイとか小さなお盆、それくらいだったと思います。

 

どう感じたかは忘れてしまいましたが、

赤で点々と彩色された金箔塗りの木の質感を覚えています。

 

 

フロレンタイン・ウッドとはそんな小さな出会いですが、

羽田空港の思い出は自分のなかでかなり色鮮やかで大事にしている思い出のひとつで、

今のKioにも影響を及ぼしていると思っています。

 

フロレンタイン・ウッドのビンテージを扱うようになって、

その魅力にどんどんはまっていっていて、

なんだか繋がりや巡り合わせというものに

宇宙的な面白さや不思議さを感じます。

 

 

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しかし、なんでこんな背面なんだろう・・・・!

 

ほんとに完全に虜です。。。。

 

 

 

北海道へ おおきな原野の小さな家

6日から8日まで、お客さまを訪ねて北海道を旅してきました。

 

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釧路空港でレンタカーを借りて走ること一時間。

 

標茶町(しべちゃちょう)の牧草地帯に佇む、黄色い壁のコテージに到着。

 

お客さま・木村ご夫妻のお家です。

 

 

家具職人のご主人と、今はガーデン作りに専念する奥さまが、

35年の歳月をかけて築かれた、内も、外も、すべてが手作りのお住まいです。

 

 

インターネットでKioを知っていただいたのがきっかけで、

かれこれもう7年くらいのお付き合い。

 

「良かったらいちど遊びに来てください」

 

メールやお電話で暮らしの様子を断片的に聞いて、ずっと気になっていた木村邸。

 

三重の里山に移転してそれはますますのものとなっていた矢先、

思ってもないお招きをいただいて、

今回の訪問となりました。

 

 

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ガーデンに面したリビングには、造形も質感も美しいご主人作の家具が置かれています。

 

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そこに仲間入りしている、Kioからのフロアランプ三台。

 

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「夜になるのがすごく楽しみ」と言っていただけるほどのお気に入りになってくれていました。

 

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この子などは「この螺旋階段のために出てきてくれたみたいだ!」と大満足いただいています。

 

しかしです!

この階段こそがすごいのです。

こちらまでご主人がひとりで作られたのですから!

 

床も、昔の学校の体育館の床を剥がして、お二人で張ったのだそう。

 

 

 

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使い勝手がよくて生活感のこもった、素晴らしいキッチン。

アイランドも流し台も、ご主人作。

 

珍しい木製のコーヒードリッパーも、旋盤細工によるお手製。

 

 

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ご主人が焼いてくれたシナモンロールと、スコーン。

 

実はご主人、今月15日からご自宅の空間を使ってカフェをオープンされるのです。

 

シナモンロールとスコーンも提供されるのですが、

シナモンロールは華やかなシナモンの香りがいっぱいで、生地は味わうほどにしみじみ美味く、

スコーンは小麦粉の風味も食感も抜群で、

どちらも私のストライクでした。

 

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この空間と眺めが付いてくるんですものねえ。

 

紅茶だけでなくコーヒーもポットで供されるので、

ゆっくりと過ごすことも出来ます。

 

住所は最後に記しますが、

地元の方はもちろん、

北海道へお出かけの方、観光から離れた・・でも北海道の自然やぬくもりにひたることの出来る・・

木村さんのカフェへぜひお立ち寄りになられてみてはいかがでしょう!

 

 

 

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二階のゲストルーム。

ベッドもぜんぶご主人作です。

 

「どれがいいですか?」と、奥さま。

 

選べるんだ!と、わくわくしました。

 

真ん中と迷いましたが、なんとなくフィーリングで右端のベッドに。

 

もとからのシーツやカバーを外して、

ゲスト用のリネンでベッドメイキング。

 

奥さまと一緒にやったのですが、すごく楽しかったです。

 

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そして、Kioでお求めいただいた二台のソファと再会!

 

なかなか見ることの出来ない木工家具とクラシック家具の素敵な競演に感動でした。

 

ソファは他のゲストの方からも大好評なのだそう。

 

もちろん木村ご夫妻もお気に入り。

 

「Kioさんで買い逃して悔しい思いをしたソファがまだあるんですよ」

 

家具工房を営みながらも

アンティークが大好きだと言ってはばからないお二人が

素敵だと思いました。

 

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ソファの対面の壁には、Kioでお求めいただいた5灯のブラケットランプが。

 

大理石のパウダーを混ぜたという、質感だけじゃなく色味も絶妙の漆喰壁に、

しっくりとけ込んでいました。

 

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木村家の飼い猫・あやめちゃんが、二晩とも添い寝に来てくれました。

 

くずかごもKioからのものです。。

 

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階段室のブラケットもKioでお求めいただきました。

 

お家は、旧校舎の教員住宅をベースに
古い農家や旧国鉄の宿舎の柱やレンガ材、
学校の体育館の床など
捨てられる運命にあった古材を使って
改築したもの。

 

漆喰がぴたりとはまって、

まるでイギリスのカントリーハウスのよう。

 

 

 

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そしてバスルーム!

 

私の夢の空間がそのままカタチになって目の前に現れたものだから、

もうたいへん。

(私の悲鳴のような声を聞かされた木村さんもたいへんだったかと。。)

 

さいきんお求めいただいたピンクシートの椅子がぴったりでした。

 

 

見た目の方が勝って合理的でないイメージが強いホテルタイプのバスルームですが、

「洗い場を作らないお風呂の方が、水で家を傷めないんですよ」と木村さん。

 

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「大丈夫。鹿しか覗きに来ませんから」と、木村さん。。

 

 

 

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薪ストーブはリビングにもう一台ありましたが、

「これだけでじゅうぶん暖かいのよ」と奥さま。

 

北海道の冬、

ほんとにこれ一台で大丈夫なんだろうかと思ってしまいますが、

このお家はなんとガラスが4重(!)になっていて

そのお陰で断熱効果にとても優れているのだそう。

 

それは夏場にも言えていて、

私の滞在中は本州の夏のような気温だったにもかかわらず、

室内は締め切っていても冷んやり感じられるほどでした。

 

「家のランニングコストがあまりかからないですよ」と。

 

 

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二日目は奥さまとガーデン散策したり、

ガーデンのポリジの花やミントを摘んで、二人で砂糖漬けを作ったりして過ごしました。

 

こんなことが今の場所に越してきてやりたかったことなのに、

目の前の仕事が優先になって、なかなかじゅうぶんには出来ないでいる。

 

でもそこを少し・・、仕事の制約をちゃんと受け入れながらも時間を作って、

暮らしの彩りをもっと豊かにしていきたいと思いました。

 

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「今はガーデンがキャンバスね」

そうおっしゃるのは、長く美術に携わってこられた奥さま。

 

いちばんの見ごろは7月だそうですが、

色彩やバランスがとても美しくて、“絵”になっています。

 

 

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キッチンガーデン。

 

ここで採れたビーツやラディッシュ、ブルーベリーたちも食卓に並びました。

 

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名前を呼ぶと、いつも顔をこちらに向けてくれる、みかんちゃん。

 

 

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木村邸へのびる白樺の並木道は、

自生した苗木を集めて木村さんが作りました。

 

長い時を経て、こんな素敵な小道になったんですね。

 

 

私たちもこれからも作っていこう。

 

 

木村ご夫妻、

色んなことを学ばせて貰ったり、

温かいおもてなしと楽しい時間を、

本当にありがとうございました!

 

 

 

家具工房北欧舎
cafe & showroom

 

北海道川上郡標茶町北片無去313番地

OPEN 11:00-17:00
水・木 定休日
 
 
 
 
 
 
 
 
 

コンテナの輸入許可がおりました!

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通関業者さんから連絡があり、

Kioのコンテナ、無事に輸入許可が下りたとのこと。

 

毎度のこととは言え、
ほっと胸をなでおろす瞬間です。

 

 

(ちなみに通常、許可が下りないということはありませんが、

ランダムにおこなわれている税関検査に引っかかることがあります。

 

大型X線による検査が一般的ですが、

厳しいときはコンテナを開けて、中身の一部を調べる立ち入り検査、

さらにすべての商品をひとつひとつX線に通す、最恐の全量検査というのもあり、

 

段階を経るごとに時間も費用もかかるので

(全量検査になったら泣くしかありません、、、過去にいちどだけありました)、

何もなく通関が切れるのを毎回祈っているのです。

 

Kioをはじめたころ通関業者の担当さんに

「全量検査をやっても許可が下りないときっていうのは?」と尋ねたことがあります。

 

「大砲が入ってて、しかもそれの申告もされてなかった、とかですかね」との答え。

 

買ったものはすべて申告しているし、大砲も買わないから、

きっとこれからも大丈夫でしょう)

 

 

 

荷降ろしは明日の朝いちからとなりました。

 

つきましては、また開梱とディスプレイ作業のため

19日(土)から22日(火)まで臨時休業させていただきます。

 

新商品の店頭お披露目と、HPのアップ開始は、

定休日明け24日(木)からです。

 

 

店頭、ネットショップにて

皆さまのご来店をお待ちしております!

 

 

*何もないと淋しいので載せた画像は

アメリカのディーラーのウエアハウスです。

先月の買い付けにて。