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2017年4月

Kioのワイルドフラワー

 

こちらKioのバックヤード。

 

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この春先から、マーガレットがこぼれ種で増殖中。

 

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こんなふうに勝手に育っていくものもあるんですね。

 

 

ここでは風に負けてしまう花も多く、

可哀そうなので、地植えはもうやめようと思ったことが何度もあったので、

このマーガレットのスーパーブルーミング(大げさですね。。)は、

すごく嬉しい出来事でした。

 

 


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ラベンターも、しかり。

 

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昨夏にお客さまから「自由奔放でいいわねえ」と褒められたせいか?、

ワイルドに拍車がかかり、

 

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この品種などは、夏を過ぎて秋になり、そしてなんと冬になってもずっと花を咲かせたままでした!

そして現在に至る。

 

この場所はいちばん風当たりが強いのに、なんとも逞しいです。

 

 

土も変わってきたのか、真っ先に根付いたツタやタイムたちもますます元気です。

 

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と言っても、何も手をくわえてはいません。

 

前の所有者さんは除草剤を使っていたみたいですが、

私たちはそれはやりませんし、

草も適度に残しているので、土にとってはそれが良かったんじゃないかなあ。

 

 

 

陽気も良くなり、ときどき敷地をひと回りしてから帰られるお客さまもいらっしゃいます。

 

そんなときは嬉しくもあり、まだまだこんな状態で・・・と、恥ずかしくもあります。

 

たとえばコンテナ入荷後の店内だったら、

頑張ればとりあえずでもなんとか(笑)見せられる状態に作ることが出来るけど、

植物の世界って、それが出来ない。

 

「もどかしいけれども、出来るまで絶対的に時間がかかることってあるんだ」

 

土のうえに立つようになって、学んだことのひとつです。

 

 

と、肌身で分かってみたところで、ときにたいへんにもどかしいです。。。

 

 

 

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アメリカ買い付け紀行『ハリウッドアパートメント』

今日の買い付け紀行は、番外編的なお話です。。

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ダウンタウンLA。

 

再開発によって、ホテルが高騰。

ここ2年くらい、宿探しがひと苦労です。。

 

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今回泊まったところ。

ホテルの予約サイトで取ったのですが、
到着すると、なんとフロントがどこを探してもありません!


着いたらオーナーに電話をして、ドアロックの解除コードを教えて貰うシステムだったのですが、
そんなこととはつゆ知らず(メールの重要事項にも書いてなかった)、
アメリカではWi-Fiでしか使えないスマホも役に立たず、

(というか、この時点ではそもそもホテルがほんとにここで良いのかも不明でした。。
看板も出てないしで。。。

たまたま歩いていたおじさんに訊いても
「ホテル?!俺はこの近所に住んでるけど、こんなとこにホテルなんかないよ。
ビバリー・ブールバードはあっちだよ(すぐ先の大通りにたしかにホテルがありました。もちろん別の。。)」
との返答で。。。)

何がなんだか分からなくなり、
とにかくWi-Fiに繋がせて貰おうと、運送会社さんに引き返しました(同じダウンタウンで良かった!)。


・ずっとアパートメントだったところを、つい最近ホテルに商売変えした。
・それで看板もまだ出ていないし、近所のひとも知らない。

要はこういうことでした。


「岡田さん、今日はバンの荷台で寝なきゃなんないかもですね(笑)」と、ふざけて言ったものの、
ホテルのオーナーには運送会社の担当さんが電話をかけてくれて、
それでチェックイン完了、
ドアコードとWi-Fiコードも知ることが出来ました。

助かりました。ほんとにありがとうございました!


しかし、私はまだ頼れるところがすぐにあったけど、
同じようなことですごく困ったひと、いたんじゃないかなあ。


ちなみに、予約サイトを今日見たら、
「このホテルにはフロントがありません。到着後はバウチャー記載の番号に電話してください」
に変わってました(笑)
 

 

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メゾネットの3つのベッドルームがそれぞれ客室に改装されていて、
一階には共有のキッチンが。

ほかのグループ客が夜な夜なパーティをして、眠れなかった日が二回くらいありました(笑)


チェックインをしてしまえば、フロントがないのもかえって気楽で、
町の住人になったみたいでなかなか楽しかったのですが、
タオル交換やドライヤーもなく、滞在日数のことを思うと、もう次はないかな。。。



おまけ。


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ダウンタウンの夜。

 

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ダウンタウンの映画館。
こういう、ファンタジックと融合したヒストリックな建物にめっぽう弱いです。
ここは残念ながら閉鎖されましたが、内装もきっと素敵だったんだろうなあ。
いちどアメリカの劇場で映画が観たいなあ!

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『リバーサイド郡』

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ある日の買い付けは、リバーサイド郡の南西エリア。
 
2000年代に入ってから大規模な宅地開発がされた地域です。
 
 
Kioの買い付けは2005年からですが、
行きだして2~3年くらいのあいだ、
販売が始まったばかりの住宅地の入り口に立ち、
手にした看板をすごい速さでくるくると時計回転させ、
派手に宣伝にいそしむ看板持ちの人たちをフリーウェイからよく見たものです。
 
看板はひたすら回っているので、
なんて書いてあるのか読めたためしがありませんでしたが(笑)、
住宅地はフリーウェイ沿いにどんどんと出来ていったので
あちこちでくるくる看板を回す看板持ちの姿を見るのが
この地域での買い付けの恒例で、楽しみでもありました。
 
(くるくる回すのは注意をひくためのパフォーマンスで、
彼らは「サインボード・スピナー」とも呼ばれています。
街なかでもたまに見かけますが、この界隈はサインボード・スピナーたちのメッカでした)
 
 
そんな彼らの姿。
ぴたりと見なくなったのは、リーマンショック直後からでした。
 
日本でも連日流れるこの一連の騒動のニュース、
住宅地が映るとかならずこの地域で、
そんなときは景気よく看板を回す彼らの姿が頭に浮かびました。
 
 
 
リバーサイド南西部では、
さいきんまた宅地造成の動きが出始めてきました。
自然豊かな土地なのでこれ以上は開発して欲しくありませんが
(私がどうこう言えた義理でもないのですが。。)、
また看板持ちたちの姿がフリーウェイから見える日がやって来るかもしれません。
 
 
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西部開拓時代の建物が残るオールドタウンに集まるディーラーもあれば、
広大な農場地帯でぽつんと一軒ウエアハウスをかまえるディーラーが多々あったり、
敷地に置いたトレーラハウスで小ぢんまりと商売をするディーラーもまた多々あったり・・・、
 
新興の町としての顔に押され気味ですが、
リバーサイド郡の南西部は、アンティークの彩り豊かな町(町と呼ぶには広大ですが。。)でもあります。
 
 
 
見るだけにとどまりましたが、オールドタウンではこんなビクトリア時代のキャビネットが。
 
 
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帰国してから観た映画『ある日どこかで』のビクトリアンインテリアが素晴らしく、
こんな感じの家具もいっぱい出てきてたので、
いま見ると無理してでも買っておけば良かったなあ。。。
 
 
 
 
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オールドタウンの別のディーラーでは、まさかのオーナーチェンジ。
 
新しいオーナーはフレンドリーなひとでしたが、
商品内容もすっかり変わってしまっていたし、
サインボード・スピナーたちがいた頃からずっと訪れていたところだったので、ショックでした。
 
テンションがあがらないまま商品を見ていると
「思い出した。あなた、前にここに来たことあるでしょ?」と、
今度のオーナーが背後から近づいて来て言いました。
 
あるけど、なぜそれを・・・?
 
「私、前はここのヤードで花やガーデンファニチャーを売ってたの。そこであなたを見たわ」
 
ウエアハウスの裏には広いヤードがあるのですが、
彼女は前のオーナー時代、そこぜんぶを間借りしてやっていたのだそう。
 
ヤードはいつも無人のイメージだったけど、ちゃんとお客のことをどこかで?見守って、
こちらのことを覚えてくれてたんだと思ったら急に嬉しくなってきました。
 
 
「ここは良い土地よ。ねえ、あなたもそう思わない? (思う、と私)
色んなひとやモノが集まって来た時代のことを思うのが、私好きなの」
 
 
フリーウェイで看板をくるくる回してパフォーマンスする人を見かけたりするのもすごく面白いけど、
行った先に自分につながるものがある、
そんなことに今さらながらに感謝です。
 
 
 
 
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↑オールドタウンで駐車場難民になりうろうろしていたら、こんな黄色い花が咲き乱れる小道を発見。
 
 
 
 
 
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アメリカ買い付け紀行『ロリーのウエアハウスにて』

 


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時代背景が違うから、
 
それから手工業で作られたものだと個数も少ないでしょうから
(たった一個しか作らなかったというものなんかもいっぱいあると思う)、
ひとつひとつにオリジナル性や個性がある、
 
「こんなのもあるんだ」
 
アンティークの買い付けをしていると
こんなふうに思うものとの出会いがあるのが楽しいです。

 

 

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この馬車。
あるディーラーで売りに出されていたもの。
 
大型のものを展示用に置いてるアンティークモールがあったりしますし、
車輪やシートなど、パーツだけになって売られているのはときどき見ますが、
こんな完全な姿の二輪式ははじめて。
 
しかも、このアンティークなピンク!
なんだかもう、ハラハラしてきます。
 
リペイントかとは思いますが、「From HOLLYWOOD」と張り紙がされていたので、
どこか特殊な場所からの出物なんじゃないかな。
 
いつかこんなものも買ってみたいです。
 


 
このディーラー、
家具や小物などもちょっとスペシャルな感じのものを置いてるので
毎回欠かさず訪れます。
 
今回はこんな古いファイヤースクリーン(暖炉の衝立)が見つかりました。

 

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正面にはフラゴナールの「ブランコ」のプリント画が張ってあります。

 

 

ビンテージの木馬のことを書いたずい分前のダイアリーからの引用ですが、

  

 建築家の安藤忠雄氏が

 「何の役にも立たない『余白』のようなものに人は惹き付けられるし、

 そこから生活するための知恵が生まれる」

 みたいなことをテレビで語っていた。
 

 安藤氏のは建築的な側面からの発言だったし、

 画像の馬から生活の知恵は生まれないだろうけれど、

 もしかしたら、こんなのをひとつ取り入れることで、

 インテリアを見直してみたり、 

 新しく空間を作ろうって意欲が湧いたりするかもしれない。

 それらは『余白』なのだから、なんの妨げにもならず、生活に余裕をもたらしてくれるかもしれない。

 

少し縮めて載せましたが、こんなことを書いたことがあるのを

ファイヤースクリーンを買い付けながら思い出していました。

 

今もその考えは変わらず自分の中にあります。

 

 

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おまけ。
 
同じディーラーにて。
 
 
この日はオーナーが留守。
 
「ロリー(オーナー)からことづてがある」とのことで、
スタッフの女性が小さな箱を手渡してくれました。
 
開けると、千代紙で作ったこんな素敵なプチ・トルソーが!
 
「この紙・・・・!」
「そう、あなたがこの前ロリーにプレゼントした日本の紙よ。
ペーパークラフトのアーチストがここに来てね、
それでロリーが彼女に頼んで作って貰ったのよ。
これは、ロリーからあなたへのプレゼントよ」
 
なんて嬉しい素敵なプレゼント・・・・!
ロリーの心がこもっています。
 
手荷物だと危うく潰してしまうといけないので
家具のひきだしに入れてコンテナで送ることにしました。
 
来月の対面が楽しみです!
 
 
 

 

 

アメリカ買い付け紀行『スーパーブルーミング』

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買い付けに出る半月くらい前だったかに、
 
「デスバレー(カリフォルニアの砂漠地帯)で今、花が狂い咲きしている。
去年にも見られ二年連続だが(今年のほうが規模がいちだんとアップ)、過去には例のない現象」
 
そんなニュースを見つけました。
 
 
デスバレーはその名の通りで「世界で最も過酷な地のひとつ」と言われるところ。
(行ったことはありませんが、いちど行ってみたい場所)
 
写真を見ると、合成なんじゃないかって思うくらい、
灰色に乾ききっていた地表がピンクやイエローの花で覆い尽くされていて、
ひじょうに驚きました。
 
それから現地の管理局のひとがインスタグラムにアップする写真を関心深く見ていました。
 
 
 
するとどうでしょう、
買い付けのエリアでも同じようなことが起こっていたんです。
 
 
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デスバレーほどではありませんが、
荒野だったり、山肌の一部分であったり、それにフリーウェイ脇の地面・・・、
それまで殺伐としていたところに黄色い花が咲き乱れているではありませんか!
 
雨が続いたあとなんかで、山肌がずいぶん緑っぽくなってるなあって思ったことは何回かありましたが、
こんな景色ははじめて。
 
 
 
あるディーラーからの帰り道では、あまりの光景に思わず車を止めて外に飛び出したことも。
 
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花の匂いや花粉がもう、
香料入りのパウダーが空からまき散らされてるんじゃないかってくらい強烈でした。

ディーラーに訊いてもあまり関心がないみたいで(笑)よく分からないのですが、
雨が相当降ってこうなったということなのでしょうか・・。
(デスバレーではそうみたいです)

「スーパーブルーミング」と呼ばれている砂漠地帯でのこの現象、
まさかおこぼれ?にあずかれるとは思わず、
あとあとまで記憶に残るような経験となりました。
 
 
 
なんだか買い付けとは関係ない話で長くなってごめんなさい・・・・
ここでひとつ、買い付けのこぼれ話を。
 
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このビューローキャビネット。
 
買い付け終盤で出会ったのですが、
背の高い家具はわりと集まっていたし、しかも似たようなものも買い付けていたので、
すごく迷いました(けっきょく買ったのですが)。
 
ここはアンティークモールの、四畳ほどの小さなブース。
 
家具の全体を見るため少し離れたとところに立ち、腕組みをしながら熟考していると、
ふたりの女性客が入ってきました。
 
ふたりともキャビネットに興味を持ったみたいで、
それはよいのですが、
あろうことか私の目の前に立ちはだかったんですね。
 
アメリカ人でもこんなことするんだなあってちょっとびっくりして、
二歩三歩くらい動いたんだったかな・・、
するとひとりが振り返り、
「わっ!びっくりした!!あなたちっとも動いてなかったから、私ってきりスタチュー(像)かと思ってたのよ!!」
「私もそうだと思ったわ!!」ともうひとり。
 
それで三人で散々笑って、
笑ったら彼女たちブースから出ていってしまったんで、
笑い声につられてやって来たモールのスタッフにキャビネットをオーダーしたという、
そんなこぼれ話です。。。
 
 
 
 
 
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アメリカ買い付け紀行『LA LA LAND』

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3月23日から31日までアメリカ買い付けでした。

 

春休みで日本からの直行便が取れず、
今回は大韓航空を使ってソウル経由でLA入り。
 
いつもより2時間早い到着便だったので
初日のスケジュールも張り切って立てていたのですが、
ソウルからの飛行機が機体の変更だとかで4時間近くも遅延。
 
けっきょく普段より2時間遅れてのスタートとなり、
近場のディーラーを数軒まわるにとどまりました。
 
 
出鼻をくじかれてしまいましたが、
もう計画の狂いついで!?
 
今回は一日終わるたびにスケージュールを組み、
翌日は足りてないモノ、
もっと集めておきたいモノが豊富に揃う(揃っていそうな)ディーラーをまわるという作戦に変更。
 
いつもに増して移動、移動・・・で、ハードではありましたが、
でも結果的には作戦成功と言えるような、
バランスの取れた買い付けをすることが出来ました。
 
(初日に計画していたところは最終日に行くことになったのですが、
なんと六軒まわって2アイテムしか見つからず、
でも予算的にはもうそれでも良くって、
しかも2つのうちのひとつは最後に見つけたかったベッドカバーだったので、
そう思うと鼻をきかせる作戦?は、じっさいまんざらでもないのかも、、、)
 
 
品揃えしてくれたディーラーには本当に感謝したいです。

 

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↑写りが悪いですが、今回の渾身の一台
価格が折り合わず「ああ、せめて$○○○○だったらなあ」って思っていると
ここのブースオーナーが突如現れ、
何も切り出さなかったのにその値段にしてくれて、
そのお陰でこれを買い付けることが出来ました。
 
こういったこれまでよりも少しハードルの高い商品の買い付けが出来ると、
そのあとの気持ちもさらに高まるというか変わってきます。
 
 
 
ところで冒頭の画像は、
空港でレンタカーして、ダウンタウンLAの運送会社さんに向かう道中。
まず、当てに使う毛布20枚くらいをお借りしに行くのです。
 
フリーウェイ105号線と110号線が交差するこの場所・・・・
 
『LA LA LAND』のオープニングの
あの素敵なシーンで使われたところです。
 
フリーウェイでいちばん好きな場所で、毎回楽しみにしているのですが
(ここで一気に買い付けモードに入ります)、
『LA LA LAND』を観て今回はとくに楽しみだったのです。
(買い付けモードよりも、この映画の音楽モードに一気になりましたが。笑)
 
 
なんだか他に浮かばなかったのでタイトルも『LA LA LAND』にしましたが、
『LA LA LAND』の音楽がなんとまあ連日ずっと頭の中でかかりっぱなしで(苦笑)、
あながち今回の買い付けのキーワードと言えなくもないかな、ということで、、、
 
 
 
 
 
 
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