フレンチスタイルのローキャビネット

ビンテージのキャビネット。

1960年代頃のものです。
アメリカか、そうでなければイタリア製かと思います。(アメリカで買い付けましたが、イタリア製家具によく見られる作りをしています)

スタイルとしてはフレンチの、とても瀟洒な一台。

奥に向かって「ハの字」に広がった形が特徴的。
両サイドと扉、それぞれの面にほどこされた「飾り縁」が、この形のおかげで際立ち、家具全体の美しさも一層高めているように思います。

エプロンや脚の付け根など、装飾がたっぷりとされていますが、全体的に見て過不足なく、デコラティブともシンプルともとれる佇まいに仕上がっているところも特徴ではないでしょうか。

素敵なキャビネットです。

もともとは上置きと一体になったトールキャビネットだったようです。
天板が後付けなのですが、これは天板が必要無かった(₌上置きがあった)ということかと思われます。
付けられた天板は、無垢のパインの古材が使われていて風合いがあったのですが、デコボコとしていましたので、こちらでフラットに仕上げ、モールディングも再生いたしました。

ローキャビネットになったことで自由度が増しましたので、鏡や絵を合わせてリビングボードにされてみてはいかがでしょう。
テーブルランプを載せるととてもサマになります。

テレビ台にも。

本体の材質は、ウォールナットかと思います。

扉は下側にボールキャッチが付いていて、スムーズに開閉が出来ます。
取っ手はガラス製。いちど新しく交換がされている様子。

ハッチ内には、取り外しが出来る棚板が一枚。

脚は4本ともスクロールした猫脚。

買い付け時も白色でしたが、帯状の剥がれがいくつかあり、景色としてあまり良くありませんでしたので、こちらでチョークペイントのホワイト(オフホワイトとアイボリーの中間くらいの色)でリペイントいたしました。幾重にも重ね塗りしてあります。
仕上げにクリアラッカーで保護膜を作り、いちばん目の細かいペーパー掛けをほどこしましたので、質感・使い勝手もまた良くなっております。
そして最終仕上げとして、盛り上がっているところをペーパー掛けし、木肌を覗かさせて、家具に表情をつけてみました。

背面も同じ色で塗装しました。こちら側は薄塗りです。

しっかりとした状態です。

サイズ
H79cm/W126cm/D42cmcm(最大で)

天板のサイズ/121cmx40cm

ハッチの内寸
H49cm/W110cm/D35.5cm