ボンベシェイプのビンテージコモード

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ビンテージのコモード。

米ミシガン州にて1860年代創業『John Widdicomb』社製。
1950-60年代頃のものかと思います。

ボンベ(膨らんだ)シェイプの作品。
ボンベはボンベでも、こちらはエッジの立ったフォルムが特徴的。
反曲線を描いたチッペンデール様式の脚と相まって、シノワズリー色を帯びた宮廷スタイル家具として完成しています。

そしてペイントもまたとても特徴的。
ビンテージらしいピーチオレンジの基調色。フレンチ装飾に縁取られたアイボリーのひきだしと側面。レトロでファンタジックで、でもエレガントさも備えていて。そんなバランスが魅力的です。

完成度の高いコモードですが、背丈が低いので、上にランプを載せたり、鏡や額絵を壁掛けたり・・・、そうやってすることでインテリアとしての完成を見せてくれる・・・そんな作品です。

もしキャビネットやソファ、ベッドの両脇にスペースがあれば、こんなのを二台配して空間を作るとドラマチックで、ある意味モダンな雰囲気になりそう。

単体で、リビングや寝室、それに玄関ホールなどにセットしてもきっと素敵。

材質はウォールナットかと思います。

天板はモールディング仕上げ。

ひきだしの取っ手は、本体に合わせて塗装された鋳物。ロココハンドルです。

ひきだしは組み木仕上げ。

塗装はオリジナル。
赤鉄色の下地の上に、ゲッソーという焼き石膏で塗装をし、厚く本塗りがされています。ダークカラーで刷毛目のぼかしも入れられています。そしてラッカーで保護膜を作って最終仕上げを。かなり手間のかかった塗装がされています。
また、フレンチ装飾の縁取りは、“盛り”の技法で手描きされています。まるで絵付けのようで、素敵です。
ところどころにちょっとした剥がれがあり、下地が顔を覗かせています。剥がれた場所は2台で異なりますが、程度は同等です。

裏側も同じ色調の塗装がされています。こちらはマットな質感。

反曲線の脚は、後ろは壁にぴったりと付くようにフラット仕上げになっています。

堅牢な作りによる逸品で、今も尚しっかりとした状態です。

このサイズの家具の中では、かなりの重さがあります。

サイズ
H56.5cm/W80cm/D45.6cm

天板のサイズ
W75.8cm/D45.2cm

ひきだしの内寸
■上段H8cm/W58.5cm/D32.3cm
■下段H22cm/W58.5cm/D34.8cm