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Diary

森の中のアトリエへ

先月のことになりますが、

画家・須藤陽子さんのアトリエ公開にお邪魔してきました。

 

*須藤さんとの出会いはこちらの記事に記してあります。

 

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三重県菰野町、

御在所岳のふもと

 

敷地の脇に三滝川の清流が流れる

自然環境の中に須藤さんのアトリエはありました。

 

 

このアトリエ、

須藤さんの制作のためのスペースであると同時に、

須藤さんが長きに渡ってコレクションをされてきた

古今東西の人形や玩具の展示スペースにもなっています。

 

 

 

 

 

なのでアトリエ公開は、

須藤さんの原画とともに飾られた、

沢山のコレクションも一緒に堪能出来るという内容。

 

 

 

 

 

 

アトリエのロケーションや、建築美とも相まって、

森の中の小さな美術館に来たような、

そんな気分や時間にひたることが出来ました。

 

 

 

 

 

 

まずはデッキに通していただき、

清流を眺めながらお茶を一服。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして須藤さんの作品とコレクションを拝観。

 

 

もう一瞬にして、

心にぐんぐん、ぐんぐんと染み入ってきました。

 

カタチ、色、質感・・・・

あるものぜんぶがひと塊になって

はらはらと押し寄せてくる。

 

どうしてこんなにときめくんだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アトリエはゲストの方でいっぱいでしたが、

須藤さんが丁寧にコレクションの解説をしてくれました。

 

私の感情が揺さぶられっぱなしだったことも(笑)きっとお察しだったのだと思う、

こちらへの眼差しからそんなことが感じられました。

 

 

実は須藤さん、Kioにもご来店いただいたことがあり、

その時お求めくださったリモージュのカップが

フランスのドール達の愛用品のようにして飾られていました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明治時代の久寿玉と、須藤さんの素晴らしい作品。

 

 

 

 

絵と同様に、コレクションもまた「これは須藤さんの“作品”なのだ」と思いました。

 

 

須藤さんのアトリエ。

ひとつの完全な世界。

 

 

とても楽しくて貴重な時間を過ごさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

須藤さんにはご自宅用にペンダントランプもお求めいただいています。

 

「ここだけまだ照明が決まっていなかったの」とのことで、

窓際のカフェスペースへ吊り下げ。

 

 

 

 

 

 

 

 

イタリアのアイアンランプ、

この子も須藤さんのコレクションのような存在になってくれていたら嬉しいです。

 

 

須藤さん、色々と本当にありがとうございました!

 

 

アンティーク時間

しばらく間があいてしまいました。

(思ってた以上だったので、びっくり。。。)

 

 

コンテナ入荷後には沢山のお客さまに足を運んでいただきまして

本当にありがとうございます。

 

 

今回はご遠方からご来店も多くて、

そんなときは「Kioだけでなくて、白山町も気に入っていただけたらいいなあ」なんて、

移住してまだ四年なのに、生意気にも白山町大使を気取っています(笑)

 

 

 

お客さまと一緒にモノ(アンティーク)を眺めながら、

色んなお話しもさせていただきました。

 

 

 

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総手縫いのキルトのベッドカバーがあるのですが、

これなども皆さん、掛けられた時間に思いを馳せて感激なさいます。

 

「膨大な時間だったと思うけれど、きっと苦にもならず、反対にいい時間だったのでしょうね」と

とあるお客さま。

 

私も本当にそう思う。

 

「なんだか羨ましいです」と言うと、

お客さまも目を細めていらっしゃいました。

 

 

そのお客さま、

ある遠方からのお客さまが買われた家具をたいそう褒められるので、

ご遠方から来られた旨を伝え、

せっかくなので青山高原の中までお連れしたことを話すと、

「そんなことを聞くと、自分まで嬉しくなってくる」とおっしゃいました。

 

そんな言葉がまた嬉しくて。

 

 

 

 

 

 

 

アンティークが架け橋になって

Kioにもいい時間を作ってくれています。

 

 

 

 

 

「アメリカ買い付け紀行」と「お知らせ」

 

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まずはお知らせから。

 

 

今回のコンテナ、

本日無事に通関許可が下りまして、

あさって23日水曜の荷受けとなりました。

 

つきましては、

いつものようにしばらく準備でお休みをいただきまして、

お披露目は、29日火曜からとなります。

 

当初は今週末に間に合わせる予定だったのですが、

台風の影響で遅れが出てしまいました。

 

店頭やメールなどでお伝えさせていただいた皆さま、

こんなことで遅れてしまいますこと

お詫び申し上げます・・・

 

 

 

さて、今日も買い付けの断片を・・

 

ときどきこの買い付け紀行に登場する

いつも喜びをしかめっ面で表現する(笑)ディーラーのマダムから

エドワーディアンのビューローキャビネットを買い付けました。

 

 

 

 

 

買い付けるにあたって

まず価格面でのハードルがありました。

 

しかしこれは、マダムがビューローのオーナーに電話で掛け合ってくれたお陰で

(このビューローはマダムが委託販売をしている品でした)、

何とか日本で販売出来る金額になりました。

 

(マダムは受話器を片手に、しかめっ面で親指を立てて、

こちらに交渉成立のサインを送ってくれました)

 

 

次に状態。

 

キャビネットの中は布張りになっていて、

かなり傷んでいました。

何しろ19世紀の布です。

 

けれどこれに関しては

「自分だったらこのまま使いたいな」と思えるような

そんな風合いでしたし、

 

それに張り替えが出来るので、

お客さまにまずこのままの状態でお見せして、

張り替えご希望ならそれに応じればいいので、

とくに問題はないと思いました。

 

 

いちばん気になったのが(細かく言えば色々ありましたが)、

サイドパネルの裾に入ったクラックでした。

 

正直、無かったらどんなに良かっただろうと思いました。

 

でも、“この一台”なのです。

 

たとえば18世紀の宮廷家具ほどには希少&貴重品ということではありません。

自宅で使っているひともいるでしょう。

けどそれでも、ミュージアムやアンティークの本で見る機会のほうが多い一台です。

それがいま目の前に、手の届くところにある。

 

いや、というよりも何よりも・・・・、

ただただ、この家具は何て可愛らしいんだろう、素敵なんだろうと、

だから欲しいと思った。

 

「これがKioをまた変えてくれるような気がする」

 

もちろん、ただKioかわいさのことだけではありません(笑)

 

これが入って、Kioが面白くなることで、

最終お客さまに喜んでいただける。

 

新しい試みをするときにはいつも頭に浮かぶことを

この時も強く思いました。

 

 

決断に長くかかりましたが、

そばで見守ってくれていたマダムに買う旨を伝える瞬間の嬉しかったこと。

 

そしておそらく私と同じように嬉しかったはずのマダム。

「Yeah Yeah!!」と言ってくれましたが、

その表情はやはりしかめっ面だったのでした。。。

 

 

 

↑マダムのウエアハウスの一角

 

 

ビューローも他の子たちも、

明日、無事に届きますように!

 

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『お宝ハンターとの出会い』

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内陸の町から帰った翌日は、

LAから一時間ほどの町へ。

 

 

「マダムたちのフリーマーケット」で知り合ったディーラーたちのウエアハウスが集う界隈もあり、

彼女らお得意のフレンチでシャビーな品揃えにもですが、

夢やパワーがいっぱいのマダムたちに会えるのが嬉しくて、

このところの買い付けではいちばん楽しみにしている町。

 

 

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「買い付け前日の日記」で、

テキサスにサルベージに行ったマダムがいると書きましたが、

彼女がいるのもここ。

正確には、あるアンティークモールに間借りをしています。

 

まずそのモールへ向かいました。

 

 

今回はここでの出来事に焦点をあてたダイアリーです。

 

 

 

しかし彼女のブース、

確かにインスタグラムに投稿されていたテキサスでの戦利品があるにはあるのですが、

申し訳程度というか、

これはブースの内装なのよ・・と言わんばかりの量なのです。

 

 

 

 

 

 

彼女もいませんし、

モールのオーナーもこの日はお休みを取っていて、

事情の分かるひとはいませんでした。

 

 

おかしいなあ・・・・・

 

期待が大きかっただけに気持ちがしぼみましたが、

それでもモールには素敵なアンティークやビンテージが沢山で、

いつも通りの感じで、良い買い付けが出来ました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

↑集まったモノのいちぶ

 

 

買い付けアイテムたちをモールのみんなと一緒に積み込み始めたところに

ピックアップトラックに乗って二人組の男性がやって来て、

こちらに気づくと、「任せて」と言って私たちに代わり(何しろ女性ばかりだったので。。)

手慣れた様子で残りの品々の積み込みをやってくれました。

 

 

そして積み込みが終わると

トラックの荷台から古びた板片を二枚を持ってきて、

「こんなのもし好きだったら、あげるよ」と言うのです。

 

100年はとうに経っているかと思われる、古い古い板。

風や雨ざらしにもなったようで、灰色に変色をしていて、年輪がすっかり浮かび上がっています。

 

好きじゃないひとにとってはたぶんただの廃品にしか見えない板・・・、

でも私にとっては宝物です。

 

嬉しくいただきました。

 

 

でもこのひと達、ここでは会ったことないけど、誰なんだろう?

今度新しくブースを出すディーラーなのかな?

 

そう思っていると、

「テキサスの古い納屋を解体した時に出てきた壁の板のほんの一部なんだ。

これと同じのがあと2000枚、倉庫にあるんだよ」と。

 

2000枚にも驚きましたが、

あれ?、テキサス??、と・・・・・。

 

そして次に、

「こんなのもサルベージして来たよ」と言って、

スマートフォンの画像を見せてくれたのですが、

その画像に写っているモノ達、どれも見覚えのあるモノばかり・・・・

 

「もしかして、Mの・・・・」

 

そう、彼らはテキサスに行ったマダムMの旦那さんとその相棒だったのです。

 

 

どうやら戦利品のほとんどは倉庫に置いてあるのだそうで、

(モールにはいちぶだけ展示して、月末に倉庫で販売会をするのだと言っていました)、

「いつでも倉庫に見に来てくれていいよ」との嬉しい申し出。

 

倉庫は農場の納屋を再生したもので、

広い敷地には昔のガスポンプがずらりと並んだ様子が画像に写っていました。

 

マダムMがここまでの規模でやっているとは想像もしていなくて

(インスタにも倉庫の写真はなかったので)、

思わぬ展開に飛び上がったのですが、

彼らの倉庫はこの町からけっこう離れており、

そこまで行って買い付けをするには、あらためて出直す必要がありました。

 

 

以前のダイアリーで、

「廃墟お宝ハンター」のジェイ(アメリカのテレビ番組)のことを書いたことがありました。

 

Mと旦那さんとその相棒は、まるでジェイのチームそのものでした。

 

サルベージのお話ももっといっぱい聞いてみたかったし、

それらが今眠る古い納屋がどんなだか見てみたい気持ちでいっぱいでしたが、

 

しかし、あとの日程はどうにも変更がならなくて、

「じゃあまた今度」ということになったのでした。

 

 

買い付けも15年目に突入しましたが、

毛色の違うルートが増えてこれからがまた楽しみですし、

 

なんだかとても面白いところ(国)で買い付けが出来ているんじゃないかなって、

あらためてそんなふうに思えてきました。

 

 

 

↑マダムMのブースの一角

ミラーを嵌め込んだ大窓もテキサスからのサルベージ品

 

アメリカ買い付け紀行『19世紀の家具と内陸の町』

 

 

内陸の町。

一日目。

 

14軒のディーラーをまわりました。

 

 

大方のディーラーがひとところに密集してくれているお陰もあって

それだけの数をまわることが出来たのですが、

 

9月のカリフォルニアは下手をすると8月より暑いことが多く、

ちょうどこの時もそうで、

動き続けていたせいか

買い付け先では冷房がきいていても汗がやまず、

しかも「ぜんぶまわりたい」と思うばかりに勇み足にもなっていて、

なんだかどこのディーラーに行っても一人だけ浮いたような感じでした(笑)

 

 

あるアンティークモールでは

すごい早さでブースをくまなく見て、

気に入りがあると廊下まで持ち出して四方から眺めたり写真を撮ったりしている私を見て、

「彼女はアンティークがよほど好きに違いない」と、

私の耳にも届けたかったのか、大きな声で話す家族連れまでいました。。

 

 

 

↑前列の彼らです。

モールオーナーと一緒に最後に記念写真。

 

 

「あなたはインテリアデザイナーなの?」

アメリカでは女性ひとりでアンティークをいっぱい買っていると

みんなまずそうやって思うのかな?、

よくそう聞かれるのですが、

私が顔を向けると、この家族の奥さんが同じことを聞いてきました。

 

「日本でアンティークの店をやっている」といつものごとく答えると、

旦那さんが50年代の日本のおもちゃのコレクターなのだそうで、

出会いをいたく喜んでくれました。

 

「日本のきみの店に買い物に行くよ」と

冗談でそんなことも付け足してくれて。

でも嬉しかったな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この町で集まったモノのいちぶ。

 

 

暑いこともあってなのか、

先の家族もですが、他のモールで居合わせたひとや通行人のひとも

ディーラーにまじって車への積み込みを手伝ってくれました。

 

こうやって買い付け画像を振り返っていると、

その時のことが思い出されてきます。

 

 

 

二日目は、朝から大移動。

 

 

 

 

一時間半離れた、別の内陸の町へ。

 

 

 

 

 

 

あるモールがヒットで、

画像の真ん中のリビングボードをはじめ

一軒にしてはなかなかの量を集めることが出来ました。

 

リビングボードは1800年代後期に作られたもので、

リアルアンティークです。

 

出会えて、そして自分が買い付けることが出来たことに興奮。。

 

すると隣のアルモワールまで欲しくなってきて。。。

 

 

 

 

私が何も言わないうちからモールのマダムがブースオーナーに掛け合って

日本で小売り出来る金額にまでしてくれたのですが、

 

この大きさ・・・・・・・

 

売れる売れないではなかったし、

店内のスペースだって作ることだって出来る、

 

でもこれを基本的には私と夫のふたりしかいないKioで・・

というか厳密に言えば、ふたりしかいない内のひとりは女性のショップで、

この分厚い鏡を扉に嵌め込んだ巨大な家具を、扱う・・

・・最終お客さまのところまできちんと届ける・・ことに対しての自信が

今は持てなかった。

 

“壁”を感じた瞬間でした。

 

でも乗り越えたい、今後の課題ですね。

 

 

このモールでも、

腕を怪我したマダムに代わって、ここのお客さんが積み込みを手伝ってくれました。

大感謝です。

 

 

 

 

 

珍しいところではこんなアンティークのファイヤーピースが見つかったりして、

この後も順調にモノが集まりました。

 

もう汗も埃も、おかまいなし!

どんと来い!です!

 

 

二日間の買い付けということもあり、

車の荷台は、はちきれんばかりになりました。

 

 

 

帰り道。

 

暑さは前日の夕方と比べるとだいぶ和らいでいました。

 

 

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休憩で立ち寄った牧場に面していて景色のいいレストアリアでは

メープルがすっかり色づいていて

暑さに反して早い、カリフォルニアの秋を目で感じました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行『西陽とテネシーワルツ』

9月4日から13日までアメリカ買い付けでした。

 

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「ああ、作っていて楽しくて仕方なかっただろうなあ」

 

先日みえられた家具職人のお客さまが、

ソファの肘にほどこされた細やかな装飾に目をやったときにおっしゃった言葉。

 

 

そう・・・!、

まさに私も同じことを何度思ったか・・・・!、

そんな品々との出会いが多かった今回の買い付けです。

 

 

ただ、ソファを含めた椅子モノや、テーブルランプやシャンデリアなどの照明、

そんな定番アイテムがあいにく少なかったのですが、

その代わりに、色々なカテゴリーのモノが集まりました。

 

 

何て言うか、挑戦したい気持ちが常にあったので、

良くも悪くも(悪いというのは、前述のように定番アイテムがあまり集まらなかったので・・・)

そんな思いが反映された内容になったのかもしれません。

 

 

「もっと予算を作れるようになりたい」・・・、

そんなことを思う帰国後です。

 

 

 

 

 

買い付け序盤は

ロサンゼルス空港に到着後いっきに北上して、

四時間ほど離れた内陸の町へ。

 

 

田園風景の中をひたすら走ります。

 

アリゾナに行くときの砂漠の一本道も好きなのですが、

どこかしら何故かしら郷愁を感じるこの道も好き。

 

 

LAのFMラジオが入らなくなってきたので適当にチャンネルをいじっていたら、

「テネシーワルツ」が聞こえてきました。

 

このカウンティには40’Sと50’Sの専門局があるようで、

それに繋がったみたいです。

 

ラジオから流れてくる歌は

真っすぐ先の西陽や、それに照らされた道や風景にぴったりで、

そのままずっと車を走らせました。

 

幸せなドライブでした。

 

 

 

 

 

 

19時、ホテル到着。

 

買い付けは翌日からです。

 

遠出をしなければ到着日から仕事が出来ますが、

道を走っていることで何かが刷新されていくような感じになるので、

この時間も大事に思えるようになりました。

 

 

 

立ち上がり、こんなになりましたが、

次回からは買い付けの内容も書いていきたいと思います!

 

 

 

買い付け前日の日記

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明日から買い付けです。

 

 

これまでずっと出発前に書いてきた『買い付け前日の日記』。

 

もう70回くらいは書いたのかな・・・?

 

 

その時々で頭の中に渦巻いている想いをすくい取って書いてきたので、

買い付け前の日記は、大袈裟に言えば私にとって心(頭?)の処方箋のような存在でもあったのですが、

今回はどうしてか淡々とした気持ちなのです。

 

 

しかしながら、複雑な感情がないだけで、

実はこれまでにないくらいに、どんなモノに出会えるかを楽しみに思っています。

 

 

テキサスまではるばるサルベージに行ったディーラーのマダムが

いったいぜんたいどんな物を持ち帰ってきたのか、

早く見てみたくてウズウズしているからなのかな?、

 

とか、

 

秋が近づいて自分の部屋づくりへの気持ちが高まっている渦中にいるのですが、

それでその気持ちがそのまま買い付けに直結しているからなのか?、

 

とか、

 

色々と分析しているのですが、よく分かりません(笑)

 

 

ひょっとしたら、それこそ今回はこれまでにないくらいの収穫があって、

そのことを虫が知らせてきてくれているのかも・・・!

 

なんて・・・・

だったらいいな(笑)

 

 

 

北欧やアメリカのコテージに佇んでいるような、

カントリーやシャビーシックな雰囲気の家具やインテリア、

 

かと思えば、それとは真逆に、

ヨーロッパのお城・・あるいはハリウッドの邸宅にあるような・・・、

金彩がほどこされていたり、または寄木細工やオルモル装飾がされていたりする

クラシカルな家具やインテリア。

 

 

ここ数年のKioの主流なテイストですが、

今もいちばん手掛けたいテイスト。

 

こういったテイストの中から、さらにスペシャルだと思えるモノがたくさん見つかるといいな。

 

そして、これまでは家具が中心でしたが、

そんなテイストの家具にぴったりな小物をほんとにもっといっぱい集めたい。

 

 

あれ??

 

なんだかんだで想いを綴っていますね。。。

 

 

 

向こうはそろそろハロウィングッズが出回ってきている頃かしら?

 

また帰国後の買い付け紀行で色々と記事に出来ればと思っています。

 

 

 

それでは、行ってきます!

 

 

 

チョークペイント

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Kioの主力商品のひとつ、ペイント家具。

 

半分くらいがオリジナルペイントで、

あとの半分くらいがリペイントされたものです。

 

 

オリジナルのものは、

ペイントにクラックが生まれていたり、

ところどころに剥がれが見られる状態で出てくることが多いです。

 

そういった経年の変化も含めて「面白い」と感じたものを選んで買い付けてきています。

 

中には「このクラックがあるからこそ」「今のこの質感がたまらない」、

そんなふうに、最たる決め手はペイントの風合いだったと言えるようなものもあります。

 

そういったものは、やはりもう100年くらいは経過をしていて、

それくらいオリジナルペイントをまとったアンティークの家具には魅力があります。

 

 

ではリペイントのものはと言うと、

今度はペイントのテクニックや配色が素敵なケースが多く、

こちらはこちらでやはり魅力的。

 

でも中には「どうしてこの色に・・・」とか「どうしてこの仕上げに・・・」とか

残念に思えるような出来栄えのものもあり、

そういったのにはこちらで再びペイントをして販売しています。

 

 

 

そのとき使うのが、『アニースローン チョークペイント』です。

 

 

 

 

石膏質の塗料で、文字通り石膏のような質感に仕上がります。

 

 

 

これを使うと、とにかくもう間違いがないのです。

 

なんて書くと、なんだか無難な感じに聞こえますが、むしろその反対で、

しっかりとマットに仕上がるため、力強さをも感じる個性的な雰囲気になります。

そして“付き”が美しいので、洗練されたお洒落な感じにもなるのです。

(なんかお化粧品みたいですね。。)

 

 

イギリスのブランドですが、アメリカでも大人気で、

向こうのアンティークディーラーたちも好んで使っています。

 

なので、チョークペイントでリペイントされたものも沢山です。

 

 

アメリカで5~6年前に出会い、

以来ずっとアメリカで買っていましたが、

ペンキは通関申告時に成分を明記しないといけないので輸入が大変で、、、

 

そんなとき日本にも代理店があるとのことを

なんとアメリカのディーラーが教えてくれまして(笑)、

それで調べると、津にもあるし、総代理店もまた三重県は桑名ではないですか!

 

それから津で買ったり、でもアメリカでもやっぱり買ったりしていたのですが、

先日の夏季休業中に

ずっと行ってみたかった桑名の総代理店のショップへお邪魔することが出来ました。

 

 

 

↑冒頭からの写真はすべて総代理店さんの店内。

とっても素敵な空間でした。

 

 

 

アニースローンから新発売された

ガーデン用のチョークペイントラッカー(ペンキ缶入り)が欲しかったのですが、

ちょうど店頭にも並んでいて、求めてくることが出来ました。

 

 

実はコンテナの中でたまたま運悪く荷崩れして

脚がぽっきりと折れてしまう家具が稀に(2、3年に一台くらい)出るのですが、

そんな可哀そうな子たちのストックが何台か手元にあるんですね。

 

まず手始めに、その子たちの脚を接着して、このラッカーで仕上げて、

ガーデンファニチャーに再生してあげようかと思っているんです。

 

もちろんこれらは販売はしませんが、

自分たちで使ってみて調子が良ければ、

たとえば木製のステップやチャイルドチェアなんかにラッカーをほどこして、

商品化するのもいいんじゃないかなあと。

 

 

せっかく今の場所に来たのだから、

敷地を使って出来ることをもっと探っていきたいのです。

 

そんな意味でもチョークペイントとの出会いには感謝しています。

 

 

 

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行番外編「カーメル~17マイルドライブ」後編

 

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〈前回の続きです〉

 

朝食をとって、ホテルをチェックアウト。

 

これから5時間半かけてロサンゼルスへ戻り、

ダウンタウンの運送会社さんで荷下ろしです。

 

この日は土曜日。

運送会社さんが17時で終わる日なので、

時間に間に合うようただただ帰るのみでしたが、

 

ここでも「せっかくなので・・」と、

カーメルを出るときにちょっといい道?を通りました。

 

それが「17マイルドライブ」です。

 

 

 

 

 

 

文字通り17マイル(約27キロ)続く道なのですが、

カーメルの海岸線に沿ってずっと敷かれているので、

 

ゆったりとした湾、

白い砂浜と、紺碧の海、

浜辺一面に咲く花、

 

そんな景色が繰り広げられ、

一部始終が素敵な眺めでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1860年代に乗り合い馬車の道として作られ、

車の時代が来るまでは主に

17マイルドライブの終着点「デルモンテホテル」の宿泊客の移動に使われていたのだそう。

 

ホテルゲストたちは滞在の合間にまた馬車に乗って海岸へ行き、

瑪瑙とか綺麗な石を拾って過ごすこともあったようです。

 

 

今は有料道路になっていて、10ドルの通行料金がかかります。

 

日本のスカイラインのようなものなのですが、

17マイルドライブは大邸宅やゴルフ場が建つ通りでもあるため、

彼らのコミュニティの中をお金を払って通る・・・

どちらかといえばそんな感じです。

 

 

オーナー(こんな長い道にもオーナーっているんだとびっくり)も時代の変遷とともに変わり、

『スターウォーズ』大ヒット後の20世紀フォックスや、

バブル期には日本人が所有していたこともあったのですって。

 

 

 

 

 

 

 

17マイルドライブのゲート。

 

 

 

 

ここで門番の男性に10ドルを支払います。

紳士的なひとで、ホテルのコンシェルジュみたいだと思いました。

というかきっと、このコミュニティのコンシェルジュでもあるのでしょうね。

 

(前述の道の歴史は、こちらで貰ったパンフレットに書いてありました)

 

 

 

ゲートをくぐる直前です。

 

道の端に一頭の小鹿が立っていました。

 

渡りたいのかな・・と思って車を止めると、

ゆっくりと前を横切っていったのですが、

渡る前に鹿ちゃん、小さな頭を下げてお辞儀をしてくれたんです(笑)

 

 

 

 

もちろんたまたま頭をさげたところがお辞儀に見えただけなのですが、

なんだか健気で、「ぜったいに気を付けてね」と思いながら見送りました。

 

だけど、こんなふうに車や人のことを認識しているような様子を見ていたら、

17マイルドライブは鹿にとっても安全なところなんだろうなと思いました。

 

 

 

ビューポイントがいくつかあったので、

一箇所で止まってみました。

 

 

 

 

皆さんビーチサンダルに履き替えて、準備周到。

私だけ革のローファー。。

車だってひとりだけ16人乗りサイズのカーゴバンだし、

なんだかだんだん場違いなところにいるような気が(笑)

 

 

 

 

 

それにしても

時間が流れていないような静かで、

きれいな道でした。

 

 

終盤は曲がりくねった林道になるのですが、

ゴルフ場のコースにもなっているので手入れも行き届いていて、

とても気持ちが良かったです。

 

 

 

 

 

それに17(セブンティーン)マイルドライブという名前もいいです(笑)

 

これが10(テン)マイルドライブとか

23(トゥウェンティスリー)マイルドライブだと

今ひとつぱっとしない感じがする。。

 

 

また機会があったら走りたいな。

 

そのときは、ビーチサンダル持参で!

 

 

 

 

 

 

アメリカ買い付け紀行番外編『カーメル~17マイルドライブ』前編

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カーメルというと、

「クリント・イーストウッドが市長を務めていた町」という認識しかありませんでした。。

 

 

訪れることになったのは、

ずっと行きたかったアンティークモールがたまたまこのエリアにあったからなのですが、

 

いざ買い付け計画を立て初めてみると、

ディーラーのサイト画像に写り込んでいる町は

景色はきれいだし、建物もお店もいちいちかわいいしで、

なにやらただならぬものを感じまして(笑)、

 

そこで今度は町についてリサーチしてみると、

全米屈指の富裕層が暮らす町、

そして美しい自然や町並みからインスピレーションを受けるべく

世界中からアーチストが移り住んでくる町だということが分かったのです。

 

 

ここからが自分でも可笑しいのですが、、

「それならば、カーメル滞在中はアンティーク以外の素敵なものにも出来るだけ触れてみることにしよう!」

ということになりまして、

冒頭のシダーシェイク張りのコテージは、そんな流れで取ったホテルです。。

 

 

この壁、カーメルというか、北カリフォルニアでは多く見られたなあ。

 

 

 

 

Kioの外壁は鎧張りですが、実はこの壁と迷ったんですね。

それくらい好きな壁。

 

フロントとロビーがある棟も、ほかに二つある宿泊棟もみんなこの壁で、

ここが視界に入ってきたときにはテンションがあがりました。。

 

 

 

 

 

 

 

ブーゲンビリアの仕立ても壁に良く似合っていて、素敵でした。

 

 

 

(Kioも次のシーズンには蔓バラをこの仕立てにしよう!)

 

 

 

 

 

 

部屋には暖炉がありました。

 

 

 

 

泊まったのは5月でしたが、

夜は、点けようかどうしようか迷うくらい肌寒かったので

(けっきょく点けませんでした)、

ここでは一年の半分くらいは暖炉が活躍しているんじゃないかな。

 

 

部屋にいても、鳥の声や風の音が絶えず聞こえてきたりして、

すごく居心地の良いところでした。

 

「海まで歩いて5分くらいで、道のりも素敵だよ」と、

チェックインのときにフロントのひとが教えてくれたので

あとで散歩しようと思っていたのですが、

インスタグラムの投稿を終えてしばらくしたところでいつの間にか眠ってしまって、

目が覚めたときにはもう夜でした。。。

 

 

 

朝はロビーで、コンチネンタルブレックファスト。

 

暖炉が焚かれた小さな空間に

形や大きさが不揃いな椅子やテーブルが配してあります。

 

そこに何組かのゲストが集っていて、

まるでどこかのお家に招かれてきているような感覚になりました。

 

 

私みたいにひとりの女の人もいて、

「ここでエッセイを書こうと思ってネバダから来たの」と、

コーヒーの順番を待っている間にそう聞かせてくれました。

 

仕事でアンティークを買いに日本から来たと私が言うと、

「ええ!そんな仕事があるの?!エッセイに書こうかしら!」と笑いながら言っていました。

 

 

近くのベーカリーから毎朝焼きたてを届けて貰っているというパンやマフィンは

持ち帰りたい!と思うくらいで、

(コーヒーはスターバックスの味にそっくりでした・笑)

とっても美味しくて楽しい朝食でした。

 

(ロビーの写真を一枚も撮らなかったなんて!と、今になって悔やんでいます。。)

 

 

 

ホテルのことを先に書きましたが、

ホテル到着前に買い付けで訪れていたオーシャンアベニューの界隈が

カーメルの中でもとりわけ素敵でした。

 

 

 

 

 

 

 

雰囲気は、町をあげてまるでおとぎ話の世界のようでした。

 

 

 

 

 

アーチストが多いので、ギャラリーもたくさんありました。

 

ハイブランドのお店も多かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お店は、コートが通り抜け出来る作りになっているところが多く、

それで感覚のおもむくままにしばらく店から店へと渡り歩いていたら、

方向感覚にはわりと自信があるのに、なんと迷子になってしまいました!

 

この界隈でまわる予定のディーラーがまだあと二軒残っていて、

それまでの楽しい気持が一転、焦りに変わりました。。

 

小さな油絵を展示しているギャラリーの近くに車を停めて

通りの名前も憶えてあったのですが、

とりあえず車に戻ろうとしてもそれが難しいのです。

 

なんとか自力で戻ったのですが、

まるで森でさまよっていたかのようで・・・・・

不思議な町だと思いました。

 

 

番外編なので買い付けのお話もなく、しかも長くなりましたが、、

実はそれでも今回は前編でして、

後編では「17マイルドライブ」という

色々な部分でカーメルを象徴するような道をドライブしたことについて書きたいと思っています。

 

またよろしければぜひお付き合いください。

 

前編お読みくださりありがとうございました!