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青山高原のふもと 白山町日記

旧倭村役場再生プロジェクト

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今から遡ること、五年と九か月。

 

売り出し中だったKioの場所を見学するため

私たちは白山町を訪れました。

 

ゆったりと広がる里山の風景に感激しながら車を走らせていると、

一軒の古い木造の建物が視界に入りました。

 

 

 

 

 

 

和洋折衷の二階建てで、

昔の郵便局とか役場のような佇まい。

 

「わあ、あれ、いいね!」

「使われてないみたいだね」

「こんな建物も店にしてみたいね」

 

目的地直前でテンションが高まるなか、

好みの建物がふいに現れ、

夫と二人、大いに興奮したものでした。

 

 

やはり古い建物好きにはたまらないみたいで、

これまで何人もの方と、このオールドハウスの話になりました。

 

地元の方に聞いて、村役場跡だということが分かりました。

 

 

そして月日は流れて、

二か月ほど前のある日。

 

村役場が売れたとのニュースが飛び込んできました。

 

売りに出されていたことも知らなかったのとで

とてもびっくりしましたが、

老朽化とかでそのうちに取り壊されるんじゃないだろうかと気掛かりだったあの建物が

これで生き延びられるんだ!って嬉しくなりました。

 

 

手に入れられたのは、

白山町にあるゲストハウス「イロンゴ」のオーナーさん。

 

子供時代から慣れ親しんだ村役場が売りに出たのを知ったとき

オーナーさんはその行く末を案じ、

ご自身での取得を決意されたのだそう。

 

彼女とは交流があり、

先日Kioにみえたときそんなお話を聞かせてくれました。

 

 

役場は、ゆくゆくワークショッププレイスとして活用していきたいとのことで、

そのための再生プロジェクトとして、

建物と手前の空き地を使って、さっそくチャリティ市が行われることになりました。

 

日程は、今日明日(23日・24日)の二日間。

 

私たちも朝いちにお邪魔してきました。

 

 

 

 

役場はKioから1キロほどの距離。

同じ街道添いにあります。

 

何年も前から通るたびいつも外観を眺めていた建物に入れるとあって、

どきどきしました。

 

 

 

 

窓口。

大きな欄間窓があって、とってもユニークな造りです。

 

 

 

 

二階は大広間でした。

天井が高くて、光と新鮮な空気がたっぷり入ってきてて、

じつに気持ちのいい空間でした。

この広間は、建物見学の場として開放されていました。

 

 

じつはこのチャリティ市で、

Kioのお客さまのお嬢さん(6歳)がバイオリン演奏をするというので

それも楽しみにしてきたのですが、

演奏は午後からとのことで、

仕事に戻らなければならない私たちのために

お嬢さんが大広間でとくべつに披露をしてくれたのです。

 

 

 

 

「おぼろ月夜」

「われは海の子」

と続きました。

 

子供が一生懸命演奏している姿は涙が出てきますね。

 

音が良く響いていて、とっても素敵な音色でした。

 

「選曲もいいわあ」

いつの間にかひとも集まってきて、皆さんも楽しそう。

 

「アメージンググレイス」では、

この日のスタッフでもある尺八演奏家の方が飛び入り(実際にはゆっくり入り?)してくれて

バイオリンと尺八の思いがけないセッションが始まりました。

感動的でした。

 

 

 

 

関係者の皆さんが懸命になられているし、

それになんだかバイオリンと尺八の世代を超えたセッションが自然に生まれる場所なんて素敵であり、

この村役場の再生と活用の輪、

幅広く広がっていくように思えたのでした。

 

 

旧倭村役場のこれからを楽しみにしています!

 

 

 

 

 

チャリティ市ではオリジナルTシャツや食材や

作家さんの作品などが販売されていました。

 

 

 

屋外でもお嬢さんと尺八の方が、今度はギターの方もまじえて演奏披露してくれました。

 

 

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