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実は見た目だけでなくて使い勝手も良い、ビンテージのヘアブラシ

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突然ですが、

皆さまはどんなヘアブラシをお使いでしょうか?

 

 

髪質の良い方は
きっと何を使っても上手く梳かすことが出来ることでしょうね。

 

それこそコームやスケルトンブラシでさっと梳いただけでも

きれいに整うのではないでしょうか。

 

 

しかし私は、太くて硬くて量が多く、

おまけにくせ毛で乾燥しやすいときている、、、、、

 

こんな髪にぴったり合うブラシというものに、

実はこれまでの人生で出会ったことがなかったんです。

 

 

くせ毛で根元が立ち上がり気味なので、

毛が柔らかいと、髪にブラシが負けてしまう。

 

量のせいなのか何なのか、

ヘッドが小さいと櫛通りが悪い。

 

ここまでは早くから分かったので、

硬い毛で大きなヘッドのものを選ぶようにしていたのですが、

それでもどんなブラシを使っても「ぬかに釘」といった感じで、

上手い具合に梳けない・まとまらない、

ずっとそんなでした。

 

 

ところがいつぞやだったか、

いたずらに梳いてみた〝あるブラシ〟が「えっ?!」って思うほど、

私の髪の救いの神となってくれたんです。

 

それがタイトルにある「ビンテージのヘアブラシ」です。

 

 

大きなヘッドに、長い持ち手を携えたひと品。

 

毛はナイロンだと思うのですが、

まずこれが硬さがあり、びっしりと植毛されていて、

正直、先端を触るとチクッっと痛いくらい・・、

 

だけどそれがかえって

髪や地肌全体にきちんと行き渡ってくれる感覚があったんですね。

 

 

そして重さ。

毛以外はほとんど金属なので、

市販のブラシと比べると、2倍3倍と重い。

 

でもその重さが功を成して、

髪を余すことなくしっかり梳かしきって(変な表現ですが、、)くれるんです。

 

硬い毛はこれまでも使ってきたから、
鍵は重さが握っていたんだと思いました。

 

 

 

それまでスチームアイロンを駆使しないとダメだった根元の浮きまで

解消されました。

 

ボリュームを抑えたいところ、真っすぐにしたいところは、

その部分の上側に手をしっかり当てて重点的に梳かすと上手くいきます。

 

 

これまでブラシ難民?だった私には

それはそれは感極まることでした。

 

 

商品として買い付けたブラシでしたが、

そのまま私物となり、無くては困るほどの必需品となりました。

 

かれこれ5年くらい愛用しているでしょうか。

 

買い付けへももちろん持参します。

 

いくらスーツケースの中を占領しようとも、重くとも、かまいません!

 

ただ、大きな金属の塊なので、
X線検査に毎回ひっかかるのが難点、、、

 

「やっぱり櫛でしたか。余りにも大きかったので確かめさせて貰いました」

5月の買い付けの時も、

スーツケースを開けた空港保安係員の方が苦笑いされていました。。

 

 

 

 

 

ちなみに画像は、冒頭もこちらもHP掲載の商品。

 

私のブラシは、
ヘッドの装飾がアメリカのホテルで取れてしまったみたいで

気づいてから探しても見つからず、

こちらでお披露目するにはちょっぴりさびしい見た目のため、

イメージ画を載せました。。

 

こちらも試してみますと、
私のと変わらない使い心地で、良かったです。
(正直なところでは、さらに重さがある私のブラシに軍配があがるかな。。)

 

 

なんだかさいご宣伝になりましたね(笑)

 

 

しかし昔の道具、
ブラシに限らず使い勝手が良いモノが多いなあって思います!

 

 

秋分の日。栗拾い。二組の来訪者。

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今日は久しぶりにからりとした陽気になりました。

 

そよ風が吹いて、お花の水やりがとても気持ちよかったです。

 

 

 

 

春に結婚をした甥っ子が、お嫁さんを連れて訪ねて来てくれました。

 

「これから赤目の滝にハイキングに行くんだ」とのことだったので

小一時間ほどの滞在でしたが、

朝からスパイスたっぷりのチャイを淹れて

お彼岸のおはぎと一緒にみんなでティータイム。

 

 

彼らを見送りに外に出て、

開店までまだ少し時間があったので、

夫と二人で向かいの森に栗を見に行きました。

 

 

 

 

たわたに実をつけていたので、そろそろ・・と思っていたのですが、

地面にはもうすでにずいぶんと落ちていて、

中には野生動物が食べてイガだけになったものもありました。

 

「あと一週間くらいで採れると思いますよ」

ここ数年私たちに収穫を任せてくれている栗林の所有者さんが
こないだ言っていた通り!

 

 

 

 

いち早く着替えてきた夫が栗拾いを始めました。

 

 

私は店を開けて、もし行けそうだったら後から拾いに行こうと思っていると、

二人組の男性がさっそくご来店。

 

見ると一人は、三脚のついたカメラを手にしています。

 

聞くとYouTuberさん。

電車沿線を取材して、動画配信をされていらっしゃるのだそう。

 

Kioもいちおう?近鉄沿線なんです。

他に店があまりない中、見つけて入ってきてくれたんだと思うと嬉しかったな。

 

彼らも彼らで「こんなところにアンティークショップ?!」と驚いてました(笑)

 

店内の画がうまく使って貰えるといいのだけれども。

 

 

 

 

 

 

今日は急にほんとうに秋らしくなって。

 

するとまるで紙芝居の紙をめくったかのように

「絵」が変わって。

 

お話しは急展開するとかではなくて、

これまでの続きなんだろうけれど、

Kioの四季物語、秋の幕開けといったところです!

 

 

 

 

 

「開かずの扉を開けろ!」作戦。

久しぶりの更新になってしまいました。。

 

 

今年の夏休みは、二階住居の一室のリフォームをやっていました。

 

いわゆる屋根裏部屋的な、斜め天井のお部屋です。
約12畳。

 

まだ手付かずだったここを、
壁だけでなく斜めの部分も板張りにして、

くすんだ水色でフルペイントして、

コテージ風の空間にすることになり。

 

休み中に完成させて、
ブログとインスタグラムに投稿をと思っていたのですが、

角度がある部分の板のカットに思った以上に手間がかかり、

作業は定休日に繰り越して、継続中。。

 

頭が切り替わらなくて(笑)、

ブログ、インスタともにストップしておりました。。。

 

 

何か書こうと思い、

小話ですが、この間あった嬉しいエピソードを。

 

 

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このキャビネット、

もう八年くらい前ですが、買い付け紀行に載せたので覚えてくださってる方、

いらっしゃるかもしれません。

 

手直しの必要もないくらいの状態だったのに、

なぜ販売していなかったかと言いますと、

鍵が開かなかったんです。。。

 

 

1.コンテナで荷受け後、鍵がどこにも無いことに気づく

 

2.鍵だけバッグに仕舞って帰国したのだったかもと思い、
バッグやスーツケースの中を探すも、どこにも見当たらず

 

3.「そもそも鍵を受け取らなかったのかもしれない」

それで次の買い付けの時にディーラーに訊いてみると、

「Kioにちゃんと渡したぞ」と即答される

 

4.店にストックしているあらゆるアンティークの鍵で試すも、
「おしい」のもあったが、やはり開かず・・・

 

5.鍵の専門屋さんに電話で頼んでみると、

「アンティークはちょっと・・・」と断られる

 

6.扉の角にマイナスドライバーを当てて
自力で開けようとトライしているところを夫に見つかり、

「無理にやったらダメだよ」と注意を受ける

 

7.夫の目を盗んで何度かトライする

開きそうな気がするのだが、開かない

 

 

6と7は手荒なのですが、、

ひょっとしたら鍵はアンロックの状態で、

ただ単に塗料が固まって扉が開かないだけじゃないかとも思ったんです。。

 

 

 

偶然ぴったり合う鍵が出てくるまで待つしかないのかと思いながら

八年が経過。

 

すると先日お客さまで設備職人さんでもある方がみえ、

「これまだ開きませんか」と、

店の奥に鎮座し続けるキャビネットを見て、そうおっしゃいます。

 

1~7までのことを話し、

6で開く可能性もあると言うと、

「やっちゃう?」と、突然そんな思ってもなかったお申し出・・・

 

 

「クリアファイルあります?」

「え?それで開けるんですか?」

「いや、道具が家具に当たらないようにクリアファイルを差して養生するんですよ。

これ、現場でよくやるんです」

 

なるほど、職人さんの知恵も学ばせて貰った・・と思っていると、

「開きましたあ」

この八年は何だったんだと悲しくなるほど、

いとも簡単に扉が開きました、、、

 

 

キャビネットは買い付ける直前にディーラーがペイントしたばかりだったので、

完全に乾かないうちに固まった塗料が

扉を施錠したかのように強力に締めていたんですね。

 

私がトライしても開かなかったのは、

私と職人さんの技と力の差だったみたいです。。

 

けれどまさか、こんな急展開で扉が開くことになるなんて・・・!

職人Sさん、どうもありがとうございました!

 

それにしても鍵がかかっていなくてほんとに良かった。。

 

 

扉には、真鍮かブロンズの小さな取っ手を付けて、

鍵穴は飾りとして残そうかと思っています。

 

 

近いうちに商品ページでもお披露目いたしますね!

 

しかし、鍵はいったいどこへ行ってしまったんだろう?

 

 

アメリカ買い付け紀行「オールドタウンへ」

 

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土曜日は、LAから200キロほど離れたオールドタウンへ。

 

 

 

もともと荒野だったところに造られた新興住宅街を
いくつも越えて行くルート。

 

途中まではLAへの通勤圏でもあり、
平日だと激しい渋滞に巻き込まれるので、

土曜日を選びました。

 

 

ところが30分くらい走ったあたりで、車の流れが止まってしまい・・・。

 

普段は混まないところだったので事故かと思いきや、
道路工事でした。

 

しかも通行止めをしているとのことで、
この先のインターでフリーウェイを強制的に降ろされることになり・・・。

 

 

カーナビはフリーウェイを使うルートしか教えてくれないし、
私のスマートフォンはWiFiのあるところでしか使えないので、

どうすれば・・と思ったのですが、

他の車がみな同じように進路を取っているところを見ると、

これについて行けばフリーウェイに乗れるだろうと。

 

した道でも工事をやっていて、ずい分と時間ロスをしましたが、

40分くらい走ってフリーウェイの乗り口に出ることが出来ました!

 

 

 

 

 

 

 

した道はずっと新興住宅街でした。

 

子供達のフットサル大会の様子が見れたり、

ある住宅地などは区画が牧柵で囲われていて農園地帯風だったり、

別のところはリゾートホテルのような瀟洒な塀で仕切られていたりで、

普段走り過ぎるだけの町にズームイン出来て面白かったです。

 

 

 

 

アンティークディーラーだって
探せばきっと何軒かあるんだろうなあ。

 

 

初回買い付けに出る前、

買い付けの大先輩に、

「え?フリーウェイだけ使うの?

じゃあ、した道にある小さいところには行かないんだ」

と言われたのがいつまでも頭に残っていて。

 

小さいところだってフリーウェイを使って行けるけど・・・

と、内心で思ったものでしたが、

先輩は偶然の出会いにも懸けていたのかもしれないな。

 

そんなことを思いながら走っていました。

 

 

 

 

 

オールドタウンは観光地でもあるので、
三連休で大賑わいでした。

 

観光地ですがアンティークのモールやディーラーが集まっているので、

毎回必ずと言っていいほど訪れています。

 

 

 

 

 

一軒目のモールへ。

 

ここは、のんびりした人が多くて、

三年ぶりなのにそれにはまったく触れてこずに、

今回は小物の買い付けなので車のサイズを小さくしたのですが、

「いつものでかいバンはどうした!!」と、
そこかい!って(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

↑買い付けたものの一部

 

 

 

日本語が聞こえてきたので、どうしても話しかけたくなったのですが、

アンティークが好きでいろんなモールを回るのが趣味だという

現地在住の方々でした。

 

お二人ともとても気さくで、話しかけたことを喜んでくれました。
情報交換も出来て、思いがけずの楽しいひととき。

 

日本語で喋る私を初めて見て、モールのオーナー氏がきょとんとしてました(笑)

 

 

 

なんだか思い出につられて

のんびりムードになった今回の買い付け紀行でしたが、

オールドタウンをくまなく回り、

さらに南へ行った農場地帯に点在するディーラーにも寄り、

内容はと言えば、なかなかハードな一日で、
そしてほっとするような出来高でした。

 

 

 

 

↑フロレンタインのこんな一台がありました。

蓋式になった天板を開けると、ドレッサーになります。

こんなの初めて見る・・・!

でもモノ自体が高いうえに、さらにこれを航空便で運んだら・・・・・

さすがにこの子に関してはコストのことを考えて涙を飲みました。

今回唯一の心残りです(笑)

 

 

 

↑おまけ

あるモールに出来ていたグロッサリーストア。

什器のビンテージを商品にしながらの贅沢な展示で

かっこよかった。

 

アメリカ買い付け紀行「19世紀の木馬を買った日」

5月25日。
買い付け二日目。

 

この日は車で1時間の町からスタートして、
フリーウェイ沿線に点在するディーラーに立ち寄りながら

帰って来るプラン。

 

15軒くらい回れたら・・と。

今回の日程の中では、いちばんの勝負の日です。

 

 

 

 

 

まずは小物を目指してアンティークモールへ。

 

前日のモールでは古道具多めだったのに対して、

こちらではエレガントなモノが多く見つかりました。

 

思えばKioを立ち上げた時から「バランス」をいちばん大事にしていたので、
良い滑り出しに。

 

 

 

次にフレンチ系のモノが集うディーラーへ。

 

 

 

 

オーナーがイタリア旅行中で会えなかったのですが、

アメリカに滞在している間、

イタリアの彼女とインスタグラムで何度かメッセージをやり取りし合ったことが

今回の思い出になりました。

 

LAのディーラー情報まで教えてくれて
(そこにはあいにく時間が無くて行けなかったのですが・・)、

バカンス中なのに親切にしてくれてとても嬉しかった。

 

ここのマダム達もですし、ブースも大好きなディーラー。

 

もう二度と来れないことはない筈なのに、
「またあの場所に行けるのかしら?

またあの人達に会うことが出来るのかしら・・・?」

何度もそうやって思っていたので、

駐車場に車を停める時からドキドキそわそわでした(笑)

 

モノは思っていたより見つからなかったので、

名残惜しい気持ちではあったものの、足早に次のディーラーへ。

 

長期の休業中だったり、閉業していたディーラーもあったりで、

3年のブランクを感じながら、

出国前にリサーチしてた時「シャビーシックの取り扱い」との紹介文に
楽しみにしていた新規のディーラーへ。

 

 

 

 

雰囲気は良かったのですが、雑貨店といった内容で、
こちらも足早に。

 

 

何軒か回っているのに、上手く買えていないことに気づく(笑)

 

ここで作戦変更。

 

一軒目のように確実なディーラーを

この後は回っていくことに。

 

 

すると、この後からは好調に転じてくれました。

 

 

ロマンチックなオイルランプとフェントンのキャンディポット&ホルダーが同時に!
テンションが上がりました。

(どちらもすでにご成約となっております)

 

 

 

 

 

そして19世紀の木馬三輪車が視界に・・・・!

 

 

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前日の運送会社さんとの打ち合わせで指南いただいた
「最大の背丈」をたぶん超えています。

コンテナじゃないのを初めて悔やんだ瞬間でした。。。

 

車輪、外せないかな?

横向きにするとか?

 

色々考えた末、

「えーい。もう超過料金でもいいや!」

ということで、買い付けることに。

 

「思い切ったことをする」

そういえばこの心構えでいつもやっていたんだったなあ。

こんなふうにして集めたモノ達が、お客さまに喜んでいただけた。

そんなことを思い出し、またアクセルを強く踏みたくなったのでした。

 

 

 

最後に行ったディーラーは、オーナーがチェンジしていました。

 

ショップと倉庫が一体になった、

広くて、ほの暗くて、静かな空間。

 

雰囲気はそのままに。

品物のテイストも、それに匂いまで以前と一緒でした。

 

家具メインの買い付けだったら、

ここも足早に去っていたのかもしれませんが、

しかし小物となると、どんどん掘り出せるのです。

 

「日本でリセールする」と言うと、

かなり良い条件にしてくれて、すごく有難かったですし、

 

時間を忘れて買い付けてたら

終業時刻をとうに過ぎてしまっていたのですが、

ディーラー夫妻は何も言わずに待ってくれていて、

それにも感謝の思いでした。

 

「昔、佐世保にいたことがあるんだよ。日本はとても美しい国だね」

 

車への積み込みの時に、旦那さんがそうやって言うので

またもや嬉しくなり。

 

別れ際には「アリガト!」と言って手を振ってくれました。

 

 

15軒も回れませんでしたが、
内容は納得のいくものに。

 

フリーウェイもスムーズに流れていて、

「木馬が乗ってるんだ!運送会社さん何ていうかな?」と思うと

笑みが勝手にこぼれてきて。

いい帰り道でした。

 

 

「そういえばジャカランダの季節だったなあ」と。

また写真時は青空ですが、ほんとに毎日曇りだったんです。。。

 

アメリカ買い付け紀行「ロッキーロードを越えて。古き良きモノに出会いに」

初日。

 

朝10時にロサンゼルス国際空港に到着。

 

 

↑レンタカー会社さんの送迎車を待っているところ

 

 

ちょうど渡航が決まった頃、

大量の移民が南の国境を越えて入ってきているという情報が

連日のように流れていたので、

イミグレーションでさぞや時間が取られるのでは・・と気がかりだったのですが、

 

審査のカウンターがフル稼働していたので、

スムーズに入国することが出来ました。

 

 

「よし!」

 

もし入国に時間がかかるようだったら

近場に予定変更しようと思っていたのですが、

計画通りに動ける。

 

空港(レンタカー会社さん)から1時間半の町へ出発です。

 

 

小物がいちばん多く見つかりそうなところ・・・ということで、

何軒かのディーラーが候補にあがったのですが、

 

今回は古い時代の道具やキッチン用品を集める目的もあったので、

そんなモノ達の出物がとくに多そうな場所を

まずは目指しました。

 

 

 

 

 

1時間ほど走ると、岩山が現れます。

 

「見えてきた、見えてきた!」

 

初回買い付けから18年、

行くほどにこのアメリカのロッキーロードが好きになり、

「ここを走るのが人生」みたいになっていたので(笑)、

久しぶりの走行に長旅の疲れも飛んでいきました。

 

 

 

目的地のアンティークモールへ到着。

 

小物が多く買えるのはアンティークモールなので、

今回はこれまででモール率がいちばん高かったです。

 

経験からなのか、

面白いものでモールの扉を開けると

大漁なのか不漁なのか、まあまあなのか・・

何となく分かるのですが、

開けた瞬間に「ある!」とセンサーが働き、

何も買わないうちから「ありがとう、ありがとう」と

お祈りのように唱えていました(笑)

 

 

モールのマダムがお水のボトルを二回差し入れてくれて、

水分補給しながらだったこともあってか、

いつまでも動き回っていたい気分でした。

 

買い付けは本当に楽しい・・・・・

 

 

 

 

 

 

ここのモールにある古道具のブースを念頭に置いてきた甲斐あって、

このブースだけでも色々と集めることが出来ました。

 

 

 

 

ここ二~三年でお菓子作りをよくするようになり、

「材料を混ぜ合わせるのに、陶器のボウルが欲しいな」って

ずっと思ってたんです。

 

ずっしりした陶器ボウルの方が安定してて混ぜやすいし、

陶器だと道具の当たりがいい。

そして見た目もいい!

 

プロだと日々のことなので扱いなど不便がありそうですが、

趣味で作るぶんにはとっても優れモノなんじゃないかなって。

それで自店でも手掛けてみたくなったのです。

 

そんなわけでバイイングリストに載ったアンティークの陶器ボウル、

さっそく数点ほど手に入り、

順調な滑り出しにも嬉しくなりました。

 

 

 

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聖人達の像も!

 

 

 

 

 

今回の買い付けでいちばん残念だったのが

吊り下げ型の照明がぜんぜん集まらなかったこと。

 

思えばこの兆候は以前からあったのですが、

けっきょくここで買えたステンドグラスのペンダントと

あと一台のみの収穫でした。

 

オイルランプ型の吊り下げランプなんかあれば最高だったのですが。

 

その代わり、オイルランプ型テーブルランプが何台か見つかったのと、

アラジンの本物のオイルランプとの出会いがありました!

 

 

 

↑ずっと曇りだったと前回書いたのに、なぜか写真の時だけ青空、、(笑)

 

 

午後からのスタートでしたし、

運送会社さんへの挨拶もあったので、

初日は一軒でおしまいに。

 

シートベルトを締めて助手席に座る聖人達の像が

帰り道のお伴になってくれました!

 

アメリカ買い付け紀行「久しぶりに旅に出て」

5月24日から31日までアメリカ買い付けでした。

 

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三年ぶりです。

 

初めてのコンテナを使わない=家具を買わない買い付けでしたので、
どうなるだろうと心配もあったのですが、

 

いざ蓋を開けてみると

手掛けてみたいモノが行く先々で沢山あり、
予算分しっかりと集めることが出来ました。

 

 

↑目的のひとつだったテーブルウェアも順調に集まりました。

 

 

逆に家具(Kioで買い付けられそうな)が、

びっくりするくらい少なかったです。

 

家具のディーラーは回らず、

小物が見つかりそうなところを目指していったので、

当然と言えば当然だったのかもしれませんが、

 

でも、いつもだと素敵な家具がいっぱいあるところや、

スペシャルなモノが一台二台見つかるようなところも、
どういうわけか家具に関しては品薄だったり皆無に等しかったりして、

 

もしコンテナだったら上手くいかなかったんじゃ・・と何度も思う場面ありの、

久しぶりの買い付けは、そんな回でありました。

 

 

さて、ここでいったんお知らせです。

 

今回は手荷物以外の商品を航空便で送りましたので、

なんともう明日入荷してくることになりました!

 

何時に届くか分かりませんが、明日は開梱にあてて、

それから金曜土曜とお休みをいただいて店づくりをする予定です。

 

11日日曜日からのお披露目となります。

もしお時間ありましたらぜひ遊びにいらしてください!

HPにも出来るだけ毎日アップをしていきたいと思っています!

 

 

カリフォルニアは土曜日以外ずっと曇り空で、

日本よりも気温が低く、
持って行った半袖は一度も着れず終いでした。。

 

 

いつも滞在するダウンタウンLAのホテルが

円安もあってどこも高かったので、

「イースト」と言われるサンガブリエル~ローズミードのエリアに泊ったのですが、

静かな住宅街なのに、

大通りにはアジア系の飲食店が軒を連ねているという

ちょっと面白いところでした。

 

名前は「ハワイ」なのに、入ってみるとアジア食材の専門店だった、

そんなスーパーマーケットもあり、

「安い!」と、思わずクコの実やドライ台湾フルーツの大袋を買ったりして(笑)、

ヨーグルトに入れて食べたりしていました。

 

 

 

 

今回アメリカは三連休があり、

運送会社さんもその間はお休みだったので、

夕方倉庫に行かないだけで

仕事が終わると「ああ今日も一人で動いてたなあ」って感が強く、

 

そして車や人通りの少ないイーストの町のホテルに帰ってくると、

こんどは朝からの移動移動の一日が嘘みたいに思われてきて・・・・・

 

 

久しぶりだったからかもしれませんが、

なんだか一週間だけ・・それなのに長い・・アメリカ暮らしをしていたような、

不思議な感覚が今も残っています。

 

 

 

 

買い付け紀行、ゆっくりペースになるかもしれませんが、

次回からは買い付けの様子も綴っていきたいと思いますので、

またよろしければお付き合いください。

 

ありがとうございました!

 

 

買い付け前日の日記

 

 

さいきん洗濯板を買いました。

 

洗濯方法をそれに切り替えたというわけではもちろんないです(笑)

 

汚れの目立つ部分を、

ざっとでもいいので、まず洗濯板を使って先に洗っておくと
洗濯機での洗いあがりがぜんぜん違うんです。

 

ブリキのたらいに入れてゴシゴシやってみたいところですが、

狭い洗面室ですので、洗濯機の横の洗面台に水を張ってやっています。

 

それでもなんだか楽しくって、

衣類をきれいにするのが目的でしたが、そっち(楽しさ)の方が勝っています(笑)

 

 

いきなり洗濯板のお話で始まりましたが、、

道具ってやっぱりいいなあって、

そして昔からあるモノになればなるほど、
便利で美しいなあって、感じるのです。

 

単純な作りだから壊れないし、

使うほどに愛着が湧いてくる。

 

 

 

そして、本題です。

 

先日アメリカ出入国の規制がすべて撤廃されたので、

明日から一週間、買い付けに行くことになりました。

 

「買い付けが再開したら、コンテナがはち切れるくらい仕入れてきますのでね!」

って皆さまにずっと宣言していたので、
本当だったらそうしたかったのですが、
色々な懸念事項が出て来ており、

考えた末、今回はコンテナを使わない方法にすることにしました。

 

ですのでランプ類や雑貨など、小物の買い付けとなります。

 

小物だけというのは初めてなので
どれくらいの買い付け量になるか見通しが立ちませんが、
予算はこれまでと同じで組んであります。

(と言っても円安なので、かなり減りましたが。笑)

 

帰国便でまずは二箱持ち帰って、
残りは航空便で送る予定です。

 

 

どんなモノとの出会いがあるだろう。

 

それこそ古い洗濯板だったり、
ずんぐりとした陶器のボウルや水差しだったり、
鍛冶仕事で作られたキッチン道具だったり・・・・・・、


1800年代の初頭頃の・・
アーリーアメリカンの時代のお家で使われていたような、
そんな素材もカタチも良くて、かつ実用的で不変的で、

使っていて楽しくて、幸せな気持ちが静かに湧いてくるようなモノを
探してみたい気持ちが高まっています。

 

これは、この三年の空白期間が与えてくれた変化かもしれません。

 

 

だけどもちろん、
 

内側から輝きや質感がにじみ出てくるような
真鍮や鋳物製のランプや鏡や写真立て・・・・、

 

かわいらしいけれど、力強さもある、
置物や壁飾り・・・・・、

 

そんなKioらしいモノも、変わらず集めたい。

 

 

時代が変わっても、
毎日愛着を持って長く長く長く使えるモノがいいなあと。

 

 

小物の買い付けなので、回るディーラーの数も多くなりそう。
 

久しぶりということで、ひょっと心配もありますが(笑)、

あのカリフォルニアの光の中を車で走っているところをイメージすると、

リラックスした気持ちになります。

 

 

楽しみながら、励んできたいと思います。

 

それでは、行ってきます!

 

 

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山あいの村の不思議なマルシェ「むらのわ市場」

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Kioから南西に進み、雲出川に出たら上流方向へ。

そうすると、まもなく美杉町に入ります。

 

車で15分くらいなのに、
道の脇には杉山がそびえ、
里山の白山町から行ってもちょっとびっくりするくらい、
本当に山あいの村といった様相となります。

 

そんな美杉の、とある原っぱで、
毎月9日に「むらのわ市場」というマルシェが開かれます。

規模は大きくはありませんが、
食も雑貨も、いずれも自家製やハンドメイドにこだわったお店揃い。

行きたい行きたいと思いながら、
なかなか動ける9日が無く、、

このままではいつまでたっても行けなさそうだったので、
Kioの営業日でしたが、
この間の9日の日、思い立って出かけてきました。

 

それはそれは気持ちのいいお天気で。

 

市場に到着。

そこは、小ぢんまりとした空間。

草の絨毯の中央に、憩いの場所として張られた黄緑色のテント。

それぞれが柔らかい光と影を織り成していて、
なんとも優しくかわいらしい雰囲気が漂っていました。

 

「精麻飾り」を出店している友人が私に気づいて駆け寄って来てくれました。

彼女に案内して貰って、
「古代小麦のパン」と、「こぶみかんのタイ風ラー油」、
「オーガニック食材のホットドッグ(昼食用に)」と、
「おから入りグラノーラ」を買いました。

どれも素材本来の風味がしっかりとしていて、
驚くほどの美味しさでした。

 

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こんなレベルの手作り品が、
こんな人里離れた原っぱの、ゆるゆると時の流れるマルシェで販売されているなんて・・・・、
いたなんて・・・・。

 

グラノーラの方も知人で、
彼女にも思ったことをストレートに伝えると、「ふふふ。濃いでしょう」と。

精麻の友達も「ここに来ている人のエネルギーも好きなの」と言い、
両方の言葉に頷くばかりでした。

 

 

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昨年ここを引退されたばかりのおばあちゃんで、
「野草の神様」と呼ばれるひとがいるのですが、
私さいきん敷地に生えるヨモギを使った料理やお風呂に凝っているので、
もっと早く来ていれば、会ってお話し聞けたのにな。

なんでも美杉の歴史を自力で調べ上げて、
それを紙芝居にして披露もしているのだそう。

足を運んでいたらいつかお会い出来るかもしれない。

 

そして出店者さん達のお話も
もっともっと聞いてみたいな。

 

ああ、良かったなあ、むらのわ市場。

ありがとう!

 

 

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椅子職人さんの工房で出会ったアンティークのスツール

先日HPにアップをしたスツール。

正統派なのに、チャーミングで、
そんなところが自分としては好きです。

 

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出会いは、思いがけないところにて・・・・・・

 

商品の椅子を張り替えるにあたり、
複雑な工程を要するものでしたので
職人さんにお願いすることにしたのですが、

いつまでも名古屋時代の職人さんにお願いするのも行き来が大変ですし、
それで地元の職人さんを探すことにしたんです。

 

インターネットの情報をみていて、
直感で「ここだ」と思うところがありました。

住所は四日市。
Googleマップで見てみると、
70年代のレトロモダンな外観が現れ・・・・

そこは昔から何度か前を通ったことがあり、
そのたびに「なんかいい感じだなあ」って思っていたところだったので
少しびっくり。

そして「ご縁があったんだあ。
子供の頃から知ってたのに(三重生まれ)、今になって・・!」と、
嬉しくなったのでした。

 

ずっと椅子のショールームがメインだと思っていたのですが、
いざ直す椅子を持ち込みにうかがうと、
今ではショールームは稼働しておらず、修理専門にシフトされたみたいでした。

 

そんななか、
かつてのウインドウだったところに
修理を終えてビニール袋をかぶった椅子にまじって佇む
一台の優美なスツールの姿が。

それが画像の子です。

 

張り替え依頼に来たのに、買い付けに来たときみたいなテンションとなり、
「電話した者ですが、あの、すみません!、こちらは売り物でしょうか?!」と、
用件が後先に(笑)

 

「ああ、これですか?これは私のおばあちゃんが使っていた椅子なんです。
倉庫から出てきたので、傷んでいた座面だけ張り替えたんですよ」と、穏やかに職人さん。

私「かなり古いですよね?」

職「ええ。100年は経っているはずです」

私「どこの国のものか分かりますか?」

職「うーん、そこまでは・・・・。ヨーロッパだとは思いますが」

 

職「張り替えが終わって、引き取りに来てくれるときまでに値段を考えておきますね」

私の目が強くものを言っていたのか(笑)、職人さん、そんなふうに笑いながら言ってくれました。

 

そして次に行くと値段がつけられていて、
スツールは、張り替えが終わった椅子と一緒にKioにやって来たというわけ・・・・

 

 

椅子職人さんの工房には、
ルイ様式のチェアや、ビクトリアンのシェーズロングなど、
素敵なアンティークの椅子が何台かありました。

みなアンティークショップさんからのご依頼なのだそう。

手に入れられないものばかりですが、
でもショップではなくこういった特殊な環境でアンティークを見ると
なんだか買い付けの現場が思い出されて、
職人さんとのご縁がますます嬉しくなりました。

 

おじいさんの代から三代目なのだそうで、
工房の奥ではお父さまとお母さまらしき方が椅子に向かっていました。

家族で代々営む椅子工房だなんて、良いですね。

 

するとスツールは初代の奥さまの持ち物だったということになり、
この子は色んな椅子をこれまで見て来たんだと思うと、感慨深いものがあります。

 

*工房の写真を撮らせて貰えば良かったなあ。
どうもいつも、そういったことをうっかりしている私。。。